年収500万円を達成するためには?おすすめの業界・職種も紹介

年収500万円を得ようとする場合、いったい何が必要なのでしょうか。

この記事では年収500万円の手取り額と割合、世帯別の生活レベルについて解説しながら、希望年収に近づくための方法や、収入が高い業界・職種も紹介します。

年収500万円の現実は?

大金

(出典) photo-ac.com

会社員で年収500万円になると、手取り額はいくらなのでしょうか? 年収500万円を達成している割合も見ていきましょう。日本の平均年収からどの程度の位置にあたるのかも紹介します。

年間の手取り額はおよそ400万円

会社員の手取り額は、年収の7.5〜8.5割程度といわれます。年収500万円では、375~425万円が目安です。毎月の手取りはボーナスの有無によっても変化します。ボーナスなしでは32~35万円、夏冬にそれぞれ2カ月分のボーナスが出ると23~27万円が目安です。

独身の場合、配偶者控除・扶養控除がなく、支払う税金が多くなります。手取りは390~400万円程度になるでしょう。

既婚で配偶者や子どもが扶養に入っていると、控除額が多くなり手取りは増えます。年間の手取りは400~410万円程度が一般的です。

手取り額はボーナスの金額や通勤手当の有無、家族構成などで変化します。勤務先の手当や保険の種類によっても変わるため、あくまでも目安と考えておきましょう。

日本では1割程度の人が年収500万〜600万円

2020年に国税庁が発表した民間給与実態統計調査によると、年収500万円超~600万円以下の人の割合は10.2%です。男女別に見ると、男性13.4%、女性5.7%となっています。ちなみに年収500万円以上の割合は30.3%です。内訳は男性43.1%、女性12.3%となっており、性別によって大きな差が出ています。

なお、日本全体の平均年収は433万円で、年収500万円は上位30%に入ることからも、高年収といえるでしょう。なお、年齢が若いほど年収500万円超の割合は低くなります。20~30代前半では、500万円以上の収入を達成している会社員は少ないと考えられるでしょう。

参考:令和2年分民間給与実態統計調査|国税庁

年収500万円の生活レベルとは?

財布の中の万札

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年収500万円になると、生活レベルはどのくらいなのでしょうか? 使うお金の内訳はそれぞれ違いますが、固定費の例を見てみましょう。1人暮らし・配偶者あり・配偶者と子どもありの3パターンを解説します。

1人暮らしの場合

1人暮らしで月の手取りが24~34万円程度あると、余裕を持った生活ができます。主な固定費の例を見てみましょう。

  • 家賃 7万円
  • 水道光熱費 1万円
  • 食費 5万円
  • 交際費 2万円
  • 通信費 1万円
  • 雑費 1万円

この場合、固定費はおおよそ17万円です。その他、趣味に使う費用や車の維持、保険料などを含めても、20万円ほどあれば余裕があります。

ボーナスの有無にかかわらず、毎月の収入から貯金ができる余裕があるはずです。趣味・家賃・食費にお金をかけることもできますが、将来や老後を考えると一定の貯金や備えをしておく方がよいでしょう。

配偶者あり・子どもなしの場合

配偶者のいる2人暮らしの家庭では、配偶者控除で手取りが増える代わりに独身よりも生活費が増えます。

  • 家賃 8万円
  • 水道光熱費 2万5,000円
  • 食費 6万円
  • 交際費 3万円
  • 通信費 1万5,000円
  • 雑費 2万円

主な固定費は、23万円になります。配偶者の収入によりますが、月の手取り25~30万円程度で十分に生活ができるでしょう。

1人暮らしと比べて広い間取りが必要となり、立地・築年数・建物の構造など物件のレベルを変えない場合は家賃が高くなります。結婚前に安い家賃の物件に住んでいた人は、数万円程度住居費が上がるでしょう。

2人暮らしになっても、2倍の費用がかかるわけではありません。光熱費や雑費、通信費などは、複数人で暮らすと1人あたりの金額が低くなるためです。

参考:家計調査 家計収支編 総世帯 詳細結果表| 政府統計の総合窓口

配偶者・子どもありの場合

配偶者と子どもがいると、扶養控除や手当が増える代わりに、子育ての費用がかかります。配偶者の収入にもよりますが、1人の収入だけで生活する場合は、ある程度の取捨選択が必要になるでしょう。

  • 家賃(または住宅ローン) 8万円
  • 水道光熱費 3万円
  • 食費 7万円
  • 通信費 2万円
  • 交際・子ども関連費用 6万円
  • 雑費 3万円

子どもの人数によって変わるものの、主な固定費は29万円です。子どもが生まれると、将来のために保険代や教育費の確保も求められるでしょう。

雑費や子どもの娯楽費が増えると、貯金が難しくなってきます。車を所有している場合は車検やローンの支払いもあり、家計のやりくりを考える必要が出てくるでしょう。

年収を500万円に近づけるには?

手帳に記入する男性

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年収を500万円に近づけるためには、相応の努力が必要です。まずは、現状でできることから始めましょう。資格取得や昇進、転職による収入アップが年収を上げる近道です。それぞれ具体的に見ていきましょう。

資格取得・スキルアップ

専門的な資格・スキルを取得すると、会社での評価が上がります。基本的に、現在の仕事と関連する資格が評価の対象です。

昇給が見込めず転職を考えているときは、転職先に関係する資格取得を目指しましょう。会社によっては資格手当の対象になることもあり、年収アップに直結します。

ただし、中途採用では資格の有無よりも経験・実務能力が求められることが多いため、仕事で認められるよう努力することも大切です。いずれ転職するとしても、仕事の経験や実力が評価されるでしょう。

現在の職場で昇進する

年収500万円は、単純に月収換算すると月41~42万円になります。役職のない一般の社員で月収40万円以上を達成するのは難しいため、昇進を目指しましょう。

出世すると、役職手当や月収のアップで年収が上がります。会社の昇進条件を確認し、条件を達成するのが近道です。資格取得・スキルアップが昇進のきっかけになる可能性もあります。

早いうちに出世し、年収500万円に近づくためには周囲とのコミュニケーションも求められます。いずれ同僚をまとめ上げ責任者としてやっていく意思があるなら、現在の会社でよい人間関係を作りましょう。

収入の高い仕事に転職する

会社や職業によっては、昇進しても年収500万円に近づけないこともありえます。その場合は、収入の高い仕事に転職するのが年収アップの近道です。

しかし、収入の高い仕事といっても、年収500万円を達成するには努力が求められます。転職先で認められ、昇進をかなえるには自分に合った仕事を探すのが大切です。

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年収が高い業界とは?

パソコンで作業する男性

(出典) photo-ac.com

年収の高い仕事を探すには、業界を意識するのも重要です。業界全体の年収が高く、年収500万円以上を達成しやすい分野を紹介します。

IT・情報通信業

IT・情報通信業はベンチャー企業も多く、高年収をねらえます。需要の高いインフラを扱うため、個人・法人を問わず顧客を獲得しやすい業界です。

IT業界で高年収をねらうには、プログラミングや保守といった専門スキルが必要になります。すでにスキルを取得している人はもちろん、未経験者の募集も多く、異業種転職もしやすいでしょう。

高いスキルを保有している場合、会社勤めをしながらフリーで仕事を請け負う働き方も可能です。独立も視野に入るため、高年収を目指す人には適しています。

金融・保険業

金融業界は多額のお金が動くこともあり、責任も大きくなります。そのため社員の給料は高く設定されているようです。銀行・証券会社など投資を扱う分野は安定性もあり、昇給も見込めるでしょう。

しかし、金融業界は希望者も多く転職のハードルが高く設定されています。中途採用では高いスキルや経験が求められることがあるので、第二新卒として若いうちにチャレンジするのもよいでしょう。

保険業界は、個人の営業スキルで高年収を目指せます。営業職は未経験者の募集も多く、コミュニケーションスキルに自信がある人に向いているでしょう。

電気・ガスなどのインフラ系

電気・ガス・水道などのインフラは、日常生活に欠かせない分野です。安定した需要があり、景気に左右されず高い年収を維持できます。

電気やガスの自由化で範囲は広がっているものの、基本的に大企業が多いことも高年収の理由でしょう。

正規職員として入社すれば、昇給も見込めます。転職を考えているなら、インフラ系を視野に入れるのもよいでしょう。

転職しやすくて年収が高い職種は?

プログラミングをする男性

(出典) photo-ac.com

転職しやすく、年収が高い職種もいくつかあります。未経験者から目指すことができ、魅力も多い職種を見ていきましょう。

ITエンジニア

ITエンジニアは、システム設計の専門職です。専門技術を扱うことから、実力次第で高年収を目指せます。

IT分野は人手不足もあり、エンジニアの育成に力を入れています。未経験者の募集も多いため、コンピューターに興味があれば転職先の候補になるでしょう。

IT業界は今後の進化も想定でき、将来性が高いことも特徴です。システム開発からインターネットセキュリティまで、専門的なスキルを身に付けて年収アップをねらいましょう。

インセンティブ制度がある営業職

インセンティブがもらえる営業職は、高年収がねらえます。年収アップを目指すには長期的に顧客を獲得し続ける必要がありますが、営業力に自信があるならぴったりの職業です。

未経験からでも転職しやすく、実力があれば若いうちに昇進も目指せます。

ただし、基本給は安く設定されていることが多く、顧客が獲得できない場合は年収が下がることもあるので注意が必要です。

モチベーションを維持して、新規顧客の開拓に努力できるのであれば、営業職への転職も視野に入れていいでしょう。

トラックドライバー

トラックドライバーは、大型免許が必要なこともあり安定した収入を得られます。特に長距離ドライバーは夜間手当がプラスされることもあり、高年収も夢ではないでしょう。

大手運送会社のドライバーも、年収は高くなります。運送業界は人手不足で、転職先として検討しやすいのも魅力です。

大型免許を保有していない人も、入社後に会社負担で取得をサポートしてくれるケースが多いでしょう。昨今では女性のドライバーも増えており、性別を問わず高年収をねらえる職業です。

年収アップは自分の成長と仕事の見直しから

考え事をする男性

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若いうちに年収500万円を達成するには、いくつかの方法があります。資格取得や昇進を目指し、現在の会社で頑張るのもよいでしょう。

収入の高い仕事に転職し、転職先で昇進を目指すのも若いうちに年収を上げる方法です。自分に向いている職業があれば、転職も視野に入れてみましょう。