営業に向いていない人の特徴とは?辞めたいときにできる対処法も紹介

自分は営業に向いていないと感じるのなら、向いていない人の特徴にあてはまるか確認しましょう。辞めたいときにできる対処法を知っておけば、現状を改善に導くことが可能です。営業に向いていない人の特徴や辞めたい場合の対処法、転職のポイントを紹介します。

営業が向いていない人に共通する性格

顔を覆う男性

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営業が向いていない人の特徴を紹介します。営業として伸び悩みを感じている人は、自分にあてはまる項目がないかチェックしてみましょう。

初対面の相手との会話で極度に緊張してしまう

営業は見知った相手ばかりでなく、初対面の人とも頻繁に接する機会がある職種です。初めて会った相手とのやりとりで以上なほどに緊張してしまい、パニック状態に陥る人は、営業には向かないでしょう。

特に、飛び込み営業で新規顧客を開拓する場合は、初対面の人にも物怖じせず売り込める積極性が必要です。

極度に内向的でコミュニケーションが苦手な人は、商談にこぎつけるためのアポ取りにも苦戦しやすくなります。既存顧客が相手のルート営業でなければ、営業として活躍するのは厳しいかもしれません。

自分の見た目に気を配れない

営業が向いていない人に共通する性格としては、自分の見た目に気を配れない点も挙げられます。初対面の相手には、第一印象が大きな影響を与えやすいためです。

髪型や服装が整っていない営業担当者は、いくらトークが上手であっても、見た目で損をしてしまいます。「だらしない」「誠意を持って仕事をしているイメージがない」という印象を与えかねません。

髪型や服装だけでなく、口臭・鼻毛・爪・髭など、細かい部分まで清潔感を意識することが重要です。プライベートで見た目に気を配れない人は、営業でもどこかに欠点が生じやすくなるでしょう。

気持ちを切り替えるのが苦手

営業はアポ取りや商談で断られる機会が多いため、気持ちを上手に切り替えられる人が向いています。失敗をいつまでも引きずっていては、次の仕事にも悪影響を及ぼしかねません。

トップセールスマンと呼ばれているような人も、成功の裏では数多くの失敗を経験しています。何が駄目だったのかを反省し、気持ちを切り替えて次に向かうことで、成約率を高めていっているのです。

断られることに慣れない人や、思い通りにいかないときにストレスをためやすい人は、営業の仕事を長く続けるのは難しいでしょう。

営業に向いていないと思う理由

悩む女性

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性格的に向かないこと以外にも、営業が嫌だと感じやすい原因があります。営業に向いていないと感じる、代表的な理由を見ていきましょう。

ノルマを達成できない

営業担当者には基本的にノルマが設定されます。ノルマとは企業が活動を維持していくための最低限の数値目標であり、営業としての評価にもつながる要素です。

営業がノルマを達成できなければ、企業としての売上目標も達成できないため、営業は日々数字に追われることになります。ノルマ達成のプレッシャーに耐えられない場合、「自分は営業に向いていない」と思いがちです。

営業からノルマがなくなることはない上、成績が上がればノルマも上がります。数字を常に意識しながら仕事をするのが苦手な人は、営業には向かないでしょう。

成果主義になじめない

営業の仕事は、基本的に成果で判断されます。いくら頑張っても結果を出せなければ、営業としての評価は上がらないでしょう。

競争が嫌いな人や堅実に働きたい人は、営業に向いていないと感じやすくなります。成果主義の仕事が向いているのは、大胆に行動できるタイプや競争相手がいるとやる気が出るタイプの人です。

上昇志向がない人も、成果主義にはなじみにくいでしょう。「収入を増やしたい」「昇進したい」といった気持ちがなければ、結果にこだわる意識も弱くなってしまいます。

人間関係のストレスを抱えている

営業は顧客や取引先だけでなく、社内でも多くの人と接する機会が多い職種です。価値観や考え方が合わない人が近くにいると、ストレスをためやすくなるでしょう。

部署内にライバルが多いことも営業の特徴です。同僚から嫌がらせを受けたり無視されたりすることがあれば、人間関係で嫌な思いを抱きやすくなってしまいます。

ストレス耐性が高い人なら、職場の雰囲気が少々悪くても気にせず仕事を頑張れるでしょう。しかし、ストレスに弱い人は仕事に集中できなくなり、営業に向いていないと思いやすくなります。

営業を辞めたいと感じる場合の対処法

考え事をする男性

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自分は営業に向いていないと感じても、まずは今の会社でどうにかならないか考え、いろいろな工夫をしてみましょう。それでも、どうしても気持ちが上向かない場合には、転職を検討するのも1つの方法です。

成績の良い先輩の真似をする

実績が出せないことを理由に営業が向いていないと感じているのなら、まずは結果を出している先輩の真似をしてみるのがおすすめです。

先輩の営業に同行して商談の進め方を見れば、新たな気づきを得られる可能性があります。そこで学んだ営業スキルを自分の商談に生かすことで、成績の向上を図れるでしょう。

また、結果を出している先輩からアドバイスをもらうのも効果的です。営業に同行してもらい、話し方や商談の進め方を見てもらえば、自分にとって有益なアドバイスを得られる可能性もあるでしょう。

上司に相談する

営業への適性をどうしても感じられない場合は、上司に相談してみるのもおすすめです。悩みを解消できるアドバイスをもらえる可能性があります。

営業から離れた仕事がしたいことを上司に伝えれば、営業とは無関係の部署に異動できるケースがあるかもしれません。他部署への異動は、今の職場を辞めたくない人に有効な方法です。

自分の人事権を持っている上司や、自分のことを理解してくれている上司なら、適切なアドバイスや異動の提案をしてくれるでしょう。

営業以外の仕事に転職する

営業の仕事を辞めたい場合は、思い切って転職するのも1つの方法です。別の業種に転職すれば、自分の性格や能力を最大限に発揮できる仕事に就ける可能性があります。

職場の人間関係に悩んでいる場合も、転職して環境を変えるのがよいでしょう。営業以外の仕事ができる企業に転職すれば、仕事と人間関係の両方をリセットできます。

今の営業の仕事に向いていないと考えることは、悪いことでも甘えでもありません。誰にでも仕事の向き不向きはあるため、気持ちを入れ替えて自分に合いそうな別の業種や職種を探してみましょう。

営業が向いてない人におすすめの職業

事務作業をする男性

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営業に向いていない人には、事務職・販売職・ITエンジニアへの転職がおすすめです。それぞれの仕事について、営業からの転職が向く理由を解説します。

事務職

初対面の人との会話で異常なほど緊張してしまう人には、事務職への転職がおすすめです。大半の事務職は社内の人としか接しないため、初対面の人と会う機会は少ないからです。

ノルマを達成できないことに悩んでいる人や、数字に追われることが苦手な人にも、事務職が向いています。与えられた仕事をきちんとこなしてさえいれば、ストレスはたまりにくい職種です。

ただし、事務職はルーチンワークが多くなるため、単調な作業の繰り返しに耐えられない人には向かないでしょう。また、ある程度のパソコンスキルが求められることは理解しておく必要があります。

販売職

主に店舗での接客を担当する販売職も、営業からの転職におすすめの仕事です。営業は個人にノルマを課されますが、販売業は一個人より店舗にノルマを課される場合が多いため、売上に対するプレッシャーを営業よりは感じにくいでしょう。

また、基本的に受け身の仕事である点も、販売職のポイントです。顧客への積極的なアプローチを求められる営業と異なり、販売職は来店した顧客に対応すればよいため、計画力や行動力を営業職ほどは求められません。

販売職なら、営業でさまざまな人に接してきた経験も生かせます。コミュニケーション能力に自信がある人は、販売職への転職を検討してみましょう。

ITエンジニア

人付き合いが苦手な人には、ITエンジニアへの転職が向いています。黙々と仕事をこなせる企業に転職できれば、人間関係を気にする必要がありません。

ただし状況によっては、ITエンジニアはチームでプロジェクトを進めたり、顧客と関わったりするケースもあります。その場合も、営業で培ったヒアリング力や提案力を生かせるという点で有利でしょう。

IT業界は慢性的な人手不足の状態であり、転職しやすい点もメリットです。アピールできるスキルさえ身につけておけば、未経験でも十分に転職できるチャンスがあります。

営業を辞めて転職する際の注意点

履歴書を書く女性

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営業が向いていないことを理由に転職する場合、いくつか注意すべきポイントがあります。以下に挙げる注意点を理解し、失敗しない転職を目指しましょう。

退職理由を明確にする

営業を辞めて転職する際は、退職理由を明確にしておきましょう。退職した原因が転職先で解消されなければ、転職後も同じように辞めたくなってしまう恐れがあります。

例えば、ノルマや数字に追われることに嫌気がさしているのなら、成果主義の仕事に転職するのはNGです。目に見えた結果が出にくい事務職などの仕事が向いているでしょう。

また、気持ちを切り替えるのが苦手な人には、接客業は向きません。接客業は顧客からのクレームにも対応しなければならず、ストレスもたまりやすい仕事であるためです。

ポジティブな転職理由を考える

営業に向かないことを理由に転職する場合は、応募書類や面接で伝える転職理由にも注意する必要があります。辞める理由をストレートに伝えすぎてしまうと、「同じ理由で辞めてしまうかもしれない」と相手に思われかねないためです。

応募書類や面接で伝える転職理由は、できるだけポジティブな内容にしましょう。転職に対する前向きな気持ちを伝えることで、採用担当者にも好印象を与えやすくなります。

「前職では実現しそうになかったキャリアを御社では実現できると感じた」など、辞めた理由と志望企業を選んだ理由がリンクするような内容にするのがおすすめです。

営業が向いてないと思うのは甘えではない

画面を見ながら考え事をする男性

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人には誰でも向き不向きがあり、営業に向いていないと考えることは決して甘えではありません。どうしても営業には向かないと感じたら、自分の性格や能力に合った仕事を探して転職しましょう。

営業からの転職を目指す場合は、国内最大クラスの求人検索サイト「スタンバイ」を利用するのがおすすめです。豊富な求人情報が掲載されているため、自分に合った求人が数多く見つかるでしょう。

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西野浩輝
【監修者】All About 営業ノウハウガイド西野浩輝

大阪大学大学院修了。リクルート在籍時は部門初のMVPに2度輝くなどトップ営業として活躍。2003年にマーキュリッチを創業し一部上場企業の経営者から新人まで対象層は幅広く、顧客数は300社超。著書は「5分で売れる! 営業ノウハウ」「営業力がUPするプレゼン術」等12冊、計21万部のベストセラー作家。
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