看護師に向いている人の特徴は?必要なスキルや悩んだときの対処法を紹介

「看護師に向いているのはどんな人?」「自分は看護師に向いていないかも」看護師のなかには、このような悩みを抱いている人も多いのではないでしょうか。看護師に向いている人の特徴や、向いていないと思ったときの対処法を紹介します。

看護師に向いている人の特徴3つ

笑顔の看護師

(出典) photo-ac.com

看護師は医療の現場で大きな役割を果たしている職業です。仕事の内容も多く、一般的に負担が大きい職業だとされています。

そのため、性格や体力面などで看護師に向いている人と、向いていない人が出てくるのは仕方がないことだといえるでしょう。

看護師に向いている人の特徴を3つ紹介します。

責任感が強く、向上心がある人

責任感が強い人は、看護師に向いているといえるでしょう。

看護師になるためには、国家資格が必要です。国家資格が必要となる職業は、一般的に世間からの信用度が高く、社会的な責任も大きい職種といえます。特に看護師は、小さなミス1つが患者の命に関わることもある責任の重い職業です。

自分に与えられた仕事をしっかり成し遂げる責任感や、困難なことにぶつかったときにも乗り越えようとする向上心の強さが求められます。

協調性がある人

看護師の仕事は、一人で黙々と作業するものではありません。周りと連携して進める仕事なので、協調性があることも大切です。一人の患者に対し、数人の看護師が交代しながらケアするため、看護師間のチームワークが必要です。

医師をはじめ、多くのスタッフと協力するチーム医療では、患者に一番近い立場としてチームを円滑にする存在となり、他の職種と連携させなければなりません。

また、患者やその家族と関わる際においても、信頼関係を築くためには、相手の立場に寄り添う気持ちが必要です。納得して治療を受けてもらうためにも、患者本人や家族と情報を共有しながら看護することが求められます。

体力や精神力に自信がある人

体力的・精神的な強さがある人も看護師に向いています。看護師は長時間労働や力仕事が多いため、想像以上に体力を必要とする職業です。

特に二交代制で勤務する場合、夜勤の勤務時間は、休憩を約2~3時間挟んだとしても、トータルで約16時間にわたります。勤務時間中は立ちっぱなしのことがほとんどで、ゆっくり座る時間もありません。

自分自身で動けない患者をベッドから移動させたり、褥瘡(じょくそう。床ずれのこと)ができないよう定期的に体位変換したりと、力仕事も数多くあります。

さらに、回復するケースばかりではないため、担当していた患者が亡くなってしまうことも少なくありません。落ち込んだ気持ちを引きずらず、いい意味で切り替えの早さが求められます。

病院や診療科目別に求められる適性は?

考え事をする白衣の女性

(出典) photo-ac.com

同じ看護師の仕事でも、勤務している病院や診療科目によっては、基本的な資質に加え、プラスアルファで必要なスキルや適性があります。

ここでは、大学病院・救命救急・小児科の3種類に絞って、求められる適性を見ていきましょう。

大学病院の看護師に向いている人

大学病院に勤務する看護師には、新しい知識やスキルを学ぼうとする、向上心のある人が向いています。

大学病院と一般病院の大きな違いは、大学病院には医療機関としてだけでなく、研究や教育のための機関としての役割もあるという点です。最新の医療技術を研究し、先端医療を提供するため、看護師にも知識やスキルの向上が求められます。

看護の仕事以外に、研修会や勉強会にも参加しなければならず、勉強するのが苦にならない人でなければ、勤務し続けるのは難しいでしょう。

一般病院に比べ診療科も細分化され、専門性が高いことから、看護師にも詳しい知識が必要とされます。

救命救急の看護師に向いている人

重篤な患者が運ばれてくることもある救命救急で勤務する看護師には、常に冷静に対応できる人が向いています。救命救急は、症状の重さや緊急性の異なる患者が、24時間体制で運ばれてくるところです。

入院の必要がない「一次救急」や、重症で入院が必要な「二次救急」、他の医療機関からの転院や救急隊員の判断による「三次救急」などの患者に対して、適切な処置を行わなければなりません。

患者の症状によっては素早い対応が必要になるため、的確に判断できる能力と、スピーディーに動ける行動力が求められます。

小児科の看護師に向いている人

小児科の看護師には、まず子どもが好きという気持ちが必要です。小児科には、治療に不安を抱いたり、夜中に泣いてしまったりする子どもも少なくありません。そのようなときに不安を取り除いてあげたり、根気強く寄り添ってあげたりできる人は適任といえるでしょう。

また、子どもは体の痛みや不調を大人のようにうまく伝えられません。子どもの体調変化を見抜ける観察力や、患者本人や家族としっかり意思疎通できるコミュニケーション能力も必要です。

看護師に求められるスキルとは

介護をする白衣の女性

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看護師にとって、どのような現場で勤務する場合も、最低限に必要となるスキルとは何でしょうか。具体的に見ていきましょう。

観察力や判断力

看護師には、患者の変化を察知するための観察力や、状態に応じた判断力が必要です。看護師にとっての観察力とは、単に患者のバイタルサインを確認するだけではありません。

数値やデータなどを分析して、その患者が今、どのような状況なのかを把握する必要があります。状況を把握したら、症状から予想される問題や、服用している薬・検査結果などをもとに判断し、優先順位をつけて行動することも求められます。

観察力や判断力は、すぐに習得できるものではありません。数々のケースを経験したり、先輩にアドバイスを受けたりしながら、少しずつ身に付いていくものです。

日頃から、常に少しの変化でも見逃さないという意識を持って患者を観察することで、徐々にスキルが身に付いていくでしょう。

コミュニケーション能力

看護師にはコミュニケーション能力も不可欠です。一言でコミュニケーション能力といっても、患者・患者の家族・看護師同士など、相手によって必要なスキルは異なります。

患者との間では、お互いに信頼関係を築けることが重要です。患者の家族に対しても、相手に対する共感性や傾聴するスキルが求められます。

看護師同士のコミュニケーションでは、仕事内容の引き継ぎや、患者の症状についての伝達事項を正しく伝えられる正確性も大切です。

看護師に向いていると思えない理由は?

顔を覆って泣く白衣の女性

(出典) photo-ac.com

看護師を続けていると、誰でも一度は「看護師に向いていないのでは」と思うことがあるかもしれません。なぜ向いていると思えないのか、理由を考えてみましょう。

知識不足で不安になる

看護師に向いていると思えない理由には、医療技術に関する知識不足が考えられます。知識不足によって起こる不安は、新人看護師ばかりではありません。

看護師歴が長い人でも、院内で全く未経験の診療科へ異動になると、これまで身に付けた知識やスキルだけでは対応できずに、自信を失ってしまうこともあるのです。

新人看護師の場合は、分らないことがあれば先輩に質問したり、同僚と情報交換したりしながら、勉強を続けていくことが大切です。

中堅看護士も、これまでの経験を土台にして、新しい知識を身に付けていけば、看護師としてさらにスキルアップできるでしょう。

責任が重くプレッシャーに負ける

看護師は人の命に関わる責任が重い仕事です。わずかなミスも許されないというプレッシャーに押しつぶされそうなとき「自分は看護師に向いてない」と考えてしまうかもしれません。

責任の重さによるストレスやプレッシャーを感じたら、早めに対策することが大切です。例えば、ミスしてしまったときは、次から同じ間違いを起こさないような対策を考えたり、疲れていたら休みを取ったりなど、ネガティブな思考にならず前向きに考える癖をつけましょう。

職場の人間関係になじめない

職場で円滑な人間関係を築けていない場合も、仕事に対するモチベーションが下がり「看護師に向いていない」と考えることがあります。

看護師の仕事は、チームワークが必要なので、円滑な人間関係が築けていることも大切なポイントです。しかし、指導が厳しい先輩や、上司の言葉に萎縮してしまったり、医師から理不尽な態度を取られたりして職場になじめず、看護師自体の仕事が合わないという考えに至ってしまうこともあるでしょう。

人間関係になじめないからといって、すぐに看護師に向いていないと考えず、人間関係を構築できる方法はないか考えてみることも大切です。

看護師に向いていると思えなかったときの対策

打ち合わせをする白衣の男女

(出典) photo-ac.com

看護師に向いていないと思いながら仕事をするのは、つらいものです。もしも、自分は看護師に向いていると思えなくなったら、どうしたらよいでしょうか。

具体的な対策を見ていきましょう。

信頼できる人に相談する

一人で考え込まず、信頼できる友人や先輩などに相談してみましょう。誰かに相談することで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

経験豊富な先輩看護師や、仲のよい同僚などに話をすると、自分だけの考えでは分らなかったことに気づけることもあります。

同じような悩みを経験した先輩がいれば、どう乗り越えたのか話を聞くこともできるでしょう。職場に専用の窓口があるときは、そこで相談してみるという方法もあります。

院内での異動を希望する

同じ病院内で、別の診療科へ異動願いを出してみるのもおすすめです。そのためには、看護師に向いていると思えない理由を、自分なりに分析しておく必要があります。

例えば、手術のある外科病棟が苦手な場合は、内科への異動を希望してみましょう。患者が亡くなるたびに落ち込んでしまうという人は、皮膚科や眼科などに異動してみるのもよい方法です。

人間関係で悩んでいるときは、異動によって環境が変わると、悩みを解決できる場合もあります。

転職を検討する

診療科が分かれていないクリニック・診療所に勤務している場合や、今いる病院自体が合わないときは、別の病院への転職を考えてみるのも1つの手段です。

また、本当に看護師の仕事が向いていないと思うときは、思い切って違う職種へ転職し、新しいキャリアを積んでみるのもよいでしょう。

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