理学療法士は何歳まで働ける?長く働くコツやキャリアを紹介

理学療法士として働く中で、何歳まで続けられるのか気になる人もいるでしょう。どのようにキャリアを築いていくかも、働き始めて何年かたったときに考えたいポイントです。理学療法士の定年や長く働くためのコツ、選べるキャリアについて紹介します。

理学療法士は何歳まで働ける?

リハビリを手伝う理学療法士

(出典) photo-ac.com

理学療法士は体を使う機会が多い仕事のため、この先どの程度の年齢まで働けるのか不安に思う人もいるかもしれません。まずは資格自体に定年があるのかどうかと、一般的な職場の定年について紹介します。

資格自体に定年はない

理学療法士の資格自体に、定年は設けられていません。受験資格にも年齢制限はないため、何歳の人でも理学療法士として活躍することは可能です。

理学療法士は一度取得すれば、一生物の資格となります。理学療法士の資格を取得後に「日本理学療法士協会」に登録し、認定理学療法士や専門理学療法士になっている場合は、5年ごとに更新を申請する決まりです。

ただ、年齢に関係なく資格を生かした働き方ができますが、リハビリで介助をするには体力が必要です。現実的に何歳まで働けるのかは、人によって変わってきます。いつまでも現場にいたくても、腰痛や体力の低下で働き続けられないケースもあるでしょう。

参考:認定・専門理学療法士の更新|公益社団法人日本理学療法士協会

60~65歳が定年の職場が多い

勤務先の規定によって違いますが、理学療法士が働く医療施設・介護施設などは多くの一般企業と同じく、60〜65歳が定年となっています。現在の職場の定年を知りたい人は、就業規則を確認しましょう。

もし定年が60歳と決まっている場合でも、希望すれば65歳まで働けます。国の方針として高齢者が長く働ける取り組みをすすめており、定年が65歳未満の場合は「継続雇用制度」によって、定年後も引き続き雇用してもらえる決まりです。

超高齢社会の中で、経済の活力を維持するために設けられた「高年齢者雇用安定法(高年齢者等の雇用の安定等に関する法律)」に基づき、継続雇用を希望する人全員を対象としています。

高齢者雇用安定法は2021年4月1日に改正され、努力義務として70歳まで就業できるようにする「高年齢者就業確保措置」も追加されました。

参考:
高年齢者の雇用 |厚生労働省
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 | e-Gov法令検索

定年後の働き方は?

理学療法士の2人

(出典) photo-ac.com

理学療法士として働き続け、定年を迎えた後にはどのような道があるのでしょうか?将来のキャリアを考える参考になるよう、定年後の働き方を紹介します。

勤務延長制度や定年後再雇用を利用する

定年後に雇用関係を中断せず延長する制度を「勤務延長制度」、一度退職してから再度雇用されることを「定年後再雇用」と呼びます。

定年後再雇用によって引き続き働く場合は、労働条件や雇用形態が変更になるのが一般的です。必ずしも同じ職場で仕事を続けられると決まっているわけではなく、継続雇用先はグループ会社であることも珍しくありません。

希望の働き方ができるとは限らず、人員が足りない場所に配置されるケースもあります。

転職や起業をする

理学療法士の資格を得て働き始めたばかりの頃は、介助量が多い患者を支えられたとしても、年齢を重ねると体の自由が利かなくなってくるものです。

定年後に引き続き働ける環境であっても、体力面が不安な場合は、介助量が少なく体力的な負担が小さい職場に転職するのも1つの選択肢です。例えば、病院勤務からデイサービス・訪問看護などの現場に転職する方法があります。

また、自身で介護関連のサービスを起業してもよいでしょう。理学療法士に開業権はありませんが、保険適応の施術をしない整体院は資格がなくても開業が可能です。

有資格者とともにデイサービス・訪問看護ステーションを運営する方法もあり、アイデアによって幅広い道が考えられます。

長く働くために意識したいこと

リハビリを手伝う理学療法士

(出典) photo-ac.com

理学療法士としてある程度のスキルが身に付いてきたら、できるだけ長く活躍するための行動も考えたいところです。どうすれば現役寿命を延ばせるのか、代表的な方法を紹介します。

管理職へのキャリアアップを狙う

管理職としてマネジメントや指導をする立場になって結果を出せば、その科になくてはならない人材として長く働ける可能性が高まります。

ただし、医療施設での出世は基本的に年功序列なので、ライバルが多い施設の場合は、管理職へのキャリアアップが難しいこともあるでしょう。

管理職になるには厳しい競争に勝ち抜く努力が欠かせません。人をまとめる能力をアピールし、周囲に認められるように振る舞う必要があります。

環境的に難しいと感じる場合は、思い切ってベテランが少ない新しい施設に狙いを定めて、転職するのも1つの手です。管理職に絞って募集をかけている求人に応募してもよいでしょう。

専門性が高い技術・知識を習得する

優れた技術を持つ理学療法士は、どの職場でも重宝されるものです。ほかの理学療法士と差別化を図れるように努力すれば、定年後も技術指導者やアドバイザーとしての地位を狙えます。

例えば、専門理学療法士の資格を取得し、特定の病状に特化したアドバイスができるようになると、今後も活躍していける可能性が高まるでしょう。

ただ、働きながら勉強を続けるには、かなりの労力が必要です。自分が心から興味を持てる専門分野を極めていきましょう。

参考:認定・専門理学療法士制度について|生涯学習|公益社団法人 日本理学療法士協会

心身のメンテナンスに努める

高齢になっても働き続けるために、心身のメンテナンスは怠らないように過ごしましょう。積極的な体力づくりに取り組み、疲れをため込まないようにすることで、現役寿命が長くなります。

疲労がたまった状態では、本来のパフォーマンスを発揮できません。自力でスムーズに動けない患者を支える理学療法士は、身体的・精神的な負担が大きいので、十分な休みを取って心身をリフレッシュさせることが大事です。

理学療法士のキャリアはさまざま

履歴書の職歴欄

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理学療法士の就職先は医療施設が中心ですが、ある程度の経験を積んだ後のキャリアとして、ほかの分野を目指すこともできます。病院・クリニックでリハビリに従事する以外の道も、把握しておきましょう。

医療・介護に関連する企業の社員

理学療法士の経験を十分に積んだら、身に付けた知識を武器に一般企業で働くのもキャリアの1つです。

一部の医療機器・介護用品メーカーの開発・営業といったフィールドで、理学療法士の知識・経験が求められるケースがあります。医療機関の業績向上に携わる、経営コンサルタントという道も考えられるでしょう。

もちろん医療施設・介護施設に比べると、一般企業で理学療法士の資格が優遇されるケースは多くありません。とはいえ、医療・介護の分野は今後も高い需要が見込まれるので、チャンスはあると考えられます。

行政職員

市役所の介護福祉課や自立支援課の職員として、理学療法士が募集されることがあります。

自治体に属する理学療法士は、医療施設のような1対1のケアではなく、地域住民のニーズに合った企画・予算の要求といった事務作業が主な仕事です。医療施設で働いていたときに培った、専門的な視点を生かして働けます。

採用後は、現場時代にはなかったデスクワークをする機会が増えますが、安定的に働けるところは魅力です。ただ、行政職員になるには公務員試験に受かる必要がある上、専門的な知識だけでなく一般教養も求められます。

理学療法士の養成校などの教育者

理学療法士として現場で働いた後に、教育関連の施設で働く方法もあります。

後輩を指導するのが好きな人や、人材を育てたい気持ちがある人にとって、やりがいを感じられる道といえるでしょう。現場で働くより体力的な負担が少ない点も、将来的なキャリアの選択肢としては大きな魅力です。

理学療法士として十分な経験を積むと、養成校の講師として活躍できる可能性があります。教員になるには5年以上の実務経験と、原則として厚生労働省が指定した「専任教員養成講習会」の修了も必要です。

また、医療的ケアを必要とする子どもたちが通う特別支援学校で、リハビリの支援者や発達障害の専門家として働く道もあります。特別支援学校で働くには「自立活動教諭免許」を取得するか、都道府県から「特別免許状」を受けなければなりません。

ややハードルは高めの道ですが、誰かを育てる熱意があるなら、教育者を目指してみるのもよいでしょう。

参考:
理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改正概要|厚生労働省
理学療法士が特別支援学校で働くために|日本理学療法士協会

理学療法士の知識・経験を生かして長く働こう

2人の理学療法士

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理学療法士の定年は施設によって異なりますが、60~65歳が一般的です。理学療法士の資格自体に定年はないので、職場の定年の年齢を過ぎても継続雇用制度を利用すれば、同じ施設で働き続けられる可能性があります。

ある程度経験を積んだ後は、医療施設以外で活躍できる場所を見つけてもよいでしょう。

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