データサイエンティストに向いている人や、文系でもなれるのか気になっている人は多いでしょう。データサイエンティストは、文系でもチャレンジできる仕事です。向いている人や、必要なスキル・転職の方法を解説します。
データサイエンティストに向いている人
データサイエンティストは、理系出身でないと厳しいと思っている人もいるかもしれません。しかしプログラマーと同じように、文系でも十分挑戦できます。データサイエンティストに向いている人の特徴を3つ解説します。
地道な作業が得意
地道な作業が苦にならない人は、データサイエンティストに向いているでしょう。
データサイエンティストの主な仕事は、さまざまなビジネス課題に対して仮説を立て、それを検証するために膨大な量の情報を処理し、レポートを作成して関係者に報告するという流れです。無秩序な情報の海から共通点や法則性を見いだしたり、まだ正しいか分からない仮説を立てたり、試行錯誤をする作業は地道そのものです。
そのため、パソコンや数字と長時間にらめっこできる忍耐力が求められます。何かに打ち込んだ経験がある、また探求心・好奇心が強い人は、データサイエンティストの素質があるかもしれません。
ロジカルシンキングが得意
主観を排除し、目の前にある事実から論理的な仮説や結論を導ける人は、データサイエンティストに向いています。
いろいろなデータを扱っていると、ときには自分の直観や過去の経験に反する結果が出ることもあります。そんなときも、自分の先入観を排除し、データを信じて結論を導き出さなければなりません。
ロジカルシンキングは文系・理系問わず身につけられるスキルでもあります。
数字に強い・情報分析が得意
データサイエンティストが扱うデータのほとんどは数字です。そのため、膨大な量の数字を目にしても、拒否反応を示さない人が向いているでしょう。また数字を扱う以上、必然的に数学や統計学などの知識も必要です。
集めたデータをもとに、それぞれの数字が、どのような意味を持つかを分析する作業もあります。普段からものごとが発生する原因や、背景にある事象など、疑問を持つ習慣のある人は、向いているといえるでしょう。
データサイエンティストに必要なスキル・資格
ここからは具体的なスキルや資格にフォーカスして、データサイエンティストに求められる能力を解説します。データサイエンティストは、AIや機械学習など、最先端の技術も扱います。近年登場した職種なだけに、最新技術を継続的に追う姿勢も求められるでしょう。
求められるスキル
データサイエンティストに必要なスキルはさまざまありますが、特に求められるのは以下の通りです。
- プログラミング・IT技術を駆使するスキル
- 数学・統計学
- AIや機械学習分野への知見
データ分析を行うには、ITの活用が必須です。分析にはBIツールを使うことが多く、解析にはPythonやR言語などによるプログラミングを活用します。
また、企業に点在するデータを収集・扱いやすいように成形するために、SQLが必要なケースもあります。
データの分析には、数理モデルを活用するので、高校レベルの数学や統計学の知識も必須です。
データサイエンスは機械学習と親和性が高いため、将来的な活用を見据えて、知見を蓄えておく必要もあるでしょう。
持っておくと役立つ資格
データサイエンティストには、多くのスキルが求められますが、習得するには資格の取得が効率的です。データサイエンティストにおすすめの資格には、以下が挙げられます。
- G検定・E資格
- 基本情報技術者試験
- 統計検定など
G検定・E資格とは、ディープラーニングの知識を証明する資格です。G検定は理論中心のジェネラリスト向けの試験内容で、E検定はエンジニア向けよりも、技術に寄った試験内容です。
基本情報技術者試験は、エンジニアの登竜門ともいわれています。コンピューターの仕組みからプログラミングまで、ITに関する幅広い知識を体系的に学習できるため、勉強して損はないといえます。
統計検定とは、その名の通り統計に関する知識を証明する資格です。今から知識を身につけるなら、独学よりも資格を持っておくとより有利になるでしょう。
データサイエンティストの魅力・やりがい
IT技術の発達とともに生まれたデータサイエンティストには、どのような魅力・やりがいがあるのでしょうか。
難題を解決したときの達成感
難易度の高い問題に対し、仮説を立てて検証した結果、正しいと分かったときは大きなやりがいを感じるでしょう。身につけたスキルを駆使しながら難題を解決したときは、周りからも感謝されるはずです。
データサイエンティストには必要なスキルが多く、誰でもなれるわけではありません。自分にしかできない課題を解決することで、重要感を得られることはやりがいの1つです。
どの業界でも需要がある(市場価値の高さ)
データサイエンティストは、どの業界の、どの企業でも活躍できます。今やデータ活用とは無縁に存続できる企業は存在しにくいためです。
加えて、近年急速に需要が増している職種でもあるため、まだ供給が追いついているとはいえない状況です。それゆえ、しっかりとスキルを磨けば、どの企業からも必要とされ、仕事に困ることはないでしょう。
このような背景から、フリーランスとして独立した際も、仕事を探しやすくなっています。
企業の経営に貢献できる
データサイエンティストが携わるのは、経営戦略や業務改善など、プロジェクトの中でも最上流といわれる部分がメインとされています。それゆえ、データサイエンティストのアウトプットは、経営層の意思決定に影響を与えるといえます。
その分、責任も大きいですが、自分が企業経営の一部を担っていることに、大きなやりがいを感じるはずです。自分の提案によって、企業によい影響を与えられたときは、大きな達成感を味わえるでしょう。
データサイエンティストになる方法
未経験からデータサイエンティストになるには、勉強してから就職する方法と、類似の職種経験を積むという2つが挙げられます。それぞれのメリットを解説します。
勉強してから就職する
さまざまな団体・個人が主催している勉強会やワークブックなどでデータサイエンスの知識を身につけてから就職する方法は、カリキュラムに沿って体系的な知識を学ぶことができます。
とくに勉強会では不明点を講師に質問できるなど、周囲のサポートがあるため、挫折しにくく、かつ効率的に学習をすすめられるでしょう。就職のサポートが手厚いスクールなら、より安心して通えます。
転職して経験を積む
エンジニア・マーケター・アナリストなど、類似の職種で経験を積んでから挑戦する方法もあります。社内教育制度がある会社に入れば、経験を積みながらスキルを磨けます。
データサイエンティスト自体は未経験でも、類似職種の実務経験を積むことで、即戦力として活躍しやすくなるでしょう。
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データサイエンティストは旬の職業
データサイエンティストは、現在注目が集まっている「旬」の職業といえます。数学・統計学・プログラミングの知識は必要ですが、勉強をすれば文系でも十分にチャレンジできる職種です。
自信がない場合は、一度近い職種で経験を積んでから挑戦するのもおすすめです。データを使って企業の意思決定に携わりたい人は、ぜひデータサイエンティストを目指してみてはいかがでしょうか。