トラックドライバーに向いている人とは?必要な資質や不向きな人も

トラックドライバーには、荷物を目的地まで安全かつ確実に届ける使命があります。プロとしてやっていくには、運転免許のほかにどのような資質が必要なのでしょうか?トラックドライバーに向く人・向かない人の特徴を詳しく解説します。

トラックドライバーに向いている人とは?

トラック運転手

(出典) photo-ac.com

日本では貨物輸送のほとんどをトラックが担っています。トラックドライバーの仕事は「免許さえあれば誰でもできる」と思われがちですが、人によって向き・不向きがあります。トラックドライバーが適職なのは、どのようなタイプの人なのでしょうか?

長時間運転が苦にならない人

トラックドライバーの労働時間は1日13時間以内が基本で、最大16時間まで延長が可能です。拘束時間のほとんどが運転時間となるため、長時間運転が苦にならない人でなければ務まらないでしょう。

長距離トラックのドライバーは、片道300km以上の距離を移動します。また、到着時間に合わせるために、昼夜の関係なく運転することも日常茶飯事です。

腕力・体力に自信のある人

トラックドライバーの仕事は体力勝負です。狭い車内に座りっぱなしの状態になるため、腰痛・肩こり・ヘルニアなどに悩まされる人は少なくありません。健康で体力がある人でなければ、長く続けていくのは難しいでしょう。

大型トラックの荷役作業は、フォークリフトや機械を使うため、腕力のない人でも難なくこなせます。

一方、一般家庭や企業に荷物を配達する小型トラックの場合、ドライバーの手で荷物の積み込みや、積み降ろしをしなければならず、体に大きな負担がかかります。腕力・筋力に自信がある人なら、スムーズに業務がこなせるでしょう。

単純作業や1人の時間が好きな人

トラックドライバーの主な仕事は、運転と荷役作業です。どちらも単純な作業の繰り返しになるため、飽きずに丁寧にこなせる人が重宝されます。逆に「単純作業は集中力が切れて眠くなる」という人には不向きでしょう。

1台のトラックに乗車するのは、基本的に1人のみです。1人の時間が苦にならない人や、突然のアクシデントなどが起きても、冷静に対処できる人が適しているといえます。

特に「周囲の顔色をうかがわずにマイペースで仕事をしたい」という人は、トラックドライバーの仕事がしっくりくるかもしれません。

一般常識・モラルがある人

かつては、事故さえ起こさなければいいと思われていた時代もありましたが、トラックドライバーにも一般常識やモラルが求められます。

「時間を守らない」「あいさつをしない」「荷物を乱雑に扱う」などのモラルに欠けた行動を取る人は、取引先や顧客の信用を失うでしょう。

突然の割り込みや、スピード違反・あおり運転など、周囲の迷惑を考えない人もドライバー失格です。特に、大型トラックは車両が大きいため、横を走っているだけで一般車両のドライバーに威圧感を与えてしまいます。常に、運転に対する謙虚な姿勢が求められるでしょう。

トラックドライバーに向いている人の性格

並んだ2台のトラック

(出典) photo-ac.com

運転が好きで仕事を始めたものの「性格的に合っていなかった」という理由で辞める人もいます。能力は訓練でいくらでも磨けますが、性格は簡単には変えられません。トラックドライバーに向いているのは、どのような性格の人なのでしょうか?

責任感・意志が強い

トラックドライバーの役目は、荷主の大切な荷物を安全かつ確実に届けることです。道路状況によっては、遅延が生じることもありますが、決められた期日・時間に間に合うように配送しなければなりません。運転技術があるだけでなく、真面目で仕事に対する責任感が強い人が向いているといえます。

1人で仕事をする時間が多くなると、どうしても気が緩みやすくなります。誘惑に負けない意思の強さとプロ意識の高さが求められるでしょう。

きれい好き・几帳面

きれい好きで几帳面な人は、荷主から預かった大切な荷物をやさしく丁寧に扱います。荷積み作業のときも、荷崩れしないように細心の注意を払うので、荷物が破損したり、汚れたりする心配がほとんどないでしょう。

荷崩れ事故の責任は、運送会社が負うケースが多いため「大ざっぱでいい加減な人は雇いたくない」というのが会社側の本音でしょう。

また、ドライバーの乗り換えがある車両は、常に車内・車外を清潔に保っておく必要があります。きれい好きで他人に迷惑・不快感を与えない人は、トラックドライバー向きといえます。

トラックドライバーに必要な資質

会話するドライバー

(出典) photo-ac.com

トラックドライバーは、単純そうに見えて奥が深い仕事です。ただ単に車を運転すればよいわけではなく、指定された時間にぴったり合うスケジュールを組む必要があります。行く先々で多くの人と関わるため、良好な関係性を構築することも重要になってくるでしょう。

トラックドライバーに求められる代表的なスキルを解説します。

業務は計画性が必要「自己管理能力」

トラックドライバーは、ほとんどの作業を単独で行わなければならないため、自己管理能力が不可欠です。「自己管理能力」とは、自分をうまくコントロールする能力のことで、その範囲は時間・タスク・行動・モチベーション・健康と多方面にわたります。

自己管理能力の低いドライバーは、こまめな休憩時間が取れずに連続運転をしてしまったり、荷物をスケジュール通りに配達できなかったりと、業務に支障をきたすことが多くなるでしょう。

自己管理能力の高い人は、仕事で最大限のパフォーマンスが発揮しやすく、疲労やストレスの発散方法も心得ており、安全・迅速・確実に任務を遂行できるといえます。

会話力も必要「コミュニケーションスキル」

トラックドライバーは、ただ黙々と運転するだけの仕事ではありません。荷主や配送先の人と接する機会も多いため、ある程度のコミュニケーションスキルは必要です。

特に、明るいあいさつができる人や、相手の立場に立った誠実な話し方ができる人は、周囲からの協力を得やすくなります。集荷先や納品先では作業がスムーズに進むでしょう。

コミュニケーションスキルのほかに、相手に好感を与えられるような「接客マナー」も身に付けておきましょう。

トラックドライバーに向かない人とは?

後ろから見る走行中のトラック

(出典) photo-ac.com

いくら収入がよくても、自分に向かない職業は長続きしないものです。「運転が好き」「体力がある」という人の中にも、トラックドライバーに向かないタイプの人がいます。

短気・イライラが態度に出やすい人

車の運転には、その人の性格が表れるといわれます。短気・せっかち・感情的などの性格の人は、運転が無謀になりやすく、重大事故につながるおそれがあるでしょう。

例えば、せっかちで焦りやすい人は、時間に余裕がなくなるとスピードを出し過ぎる可能性があります。短気で怒りっぽい人は、進路を邪魔されるとすぐにかっとなり、あおり運転や幅寄せなどの迷惑行為をしてしまうかもしれません。

特に、長距離ドライバーは、短距離ドライバーに比べて拘束時間が長く、渋滞に巻き込まれることは日常茶飯事です。長時間の運転や、荷待ち時間にイライラしてしまう人は、トラックドライバーには不向きといえます。

仲間と協力しながら仕事をしたい人

トラックドライバーの仕事は単独作業が基本なので、チームプレーで仕事をしたい人にはあまり向いていません。

長い道中、頼れる人は自分1人しかいないので、人によっては不安とストレスに押しつぶされそうになるでしょう。1人が性に合っている人は気楽に感じますが、苦手な人は孤独に感じます。

仲間と協力しながら仕事がしたい人は、同じ運送業でも「引っ越し作業員(ドライバー)」がおすすめです。2~3人のチームで働くことが多い上、一般のお客様とコミュニケーションを取る機会もあります。

トラックドライバーに向いている人は転職を検討してみよう

軽トラを運転する女性

(出典) photo-ac.com

トラックドライバーは、日本の物流を支える職業です。運転免許さえあれば従事できる仕事ですが、信頼されるプロドライバーになれるかどうかは、その人の性格や素質によるところが大きいでしょう。

トラックドライバーが適職ならば、長時間の拘束時間も苦になりませんし、努力次第で高収入も目指せます。「自分はトラックドライバーに向いているかも」という人は転職を検討しましょう。

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