配達員の給料は高い?平均収入や詳しい仕事内容について解説

配達員の給料は、他の職種と比べて高いのでしょうか?配達員への転職を考える際のヒントとして、配達員の平均賃金や仕事内容、向いている人の特徴を確認していきましょう。配達員に関連する主な資格についても紹介します。

配達員の給料について

荷物の受け渡しをする人たち

(出典) pexels.com

配達員の仕事に興味を持ったとき、給料がどの程度なのか気になる人は多いはずです。厚生労働省や国税庁が発表している情報を基に、給料の目安や、他の職種と比べて高いのか・安いのかを見てみましょう。

配達員の平均年収は全職種の平均より低い?

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、「宅配便配達員」の平均年収は約380万円(2021年の賃金構造基本統計調査より)となっています。単純に12で割った場合、月給の目安は32万円弱です。実際はボーナスも含まれるため、毎月もらう給料の平均はもっと低くなります。

一方、国税庁が発表している2021年分の民間給与実態統計調査によれば、日本の給与所得者全体の平均年収は443万円です。調査の細かい前提は違いますが、配達員は日本人の平均年収より低めの給与水準と考えられるでしょう。

ただ、これはあくまでも平均の数字で、働く会社や担当する仕事内容・個人の業績によって配達員の給料は変わります。平均年収は目安として参考する程度にとどめましょう。

参考:
宅配便配達員 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
令和3年分 民間給与実態統計調査|国税庁

配達員の仕事内容

荷物を運ぶ人

(出典) pexels.com

配達員の仕事は、ただ荷物を運ぶだけではありません。配達員への理解を深めるヒントとして、主な仕事内容を確認していきましょう。

メインの仕事は配達

配達員の仕事のうち、大部分を占めるのが荷物の配達です。勤務する会社や、取り扱う荷物にもよりますが、一般的な配達員の業務について紹介します。

出勤した配達員は、その日に配達する荷物を仕分け、指定されたトラックへと積み込みます。このとき荷物が前後して不要な作業時間が発生することのないよう、配達する順番を考慮して積み込まれるのが一般的です。

出発前には、アルコールチェックが行われます。アルコールが検出された場合、その日の乗務はできません。配達先では、荷物と引き換えに受領印を受け取ります。配達先が個人宅で不在だった場合には、不在票を投函して再配達をします。

集荷・伝票管理も

荷主の元へ荷物の回収に訪れる集荷や、配送のための伝票管理も、配達員の大切な業務です。

集荷した荷物は営業所へ持ち帰り、行き先ごとに仕分けます。仕分けられた荷物は、会社ごとの物流拠点へと運ばれ、そこからさらに大型トラックなどで指定の配送エリアへと輸送されていきます。

会社によっては、送り状(配送伝票)の作成を配達員が担当することもあるでしょう。特に宅配便の配達員の場合には、運賃や配送した荷物の料金の回収、管理を任されることも少なくありません。

配達員に向いている人

チャイムを押す人

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世の中に数ある仕事は、それぞれ向き不向きがあります。配達員に向いているのは、どのような人なのでしょうか?代表的な特徴を3つ紹介します。

1人での行動が好き

配達員の仕事は、1人での作業がメインです。研修・引き継ぎなどで複数人での業務となることもありますが、基本的には単独で一通りの業務をこなすと考えてよいでしょう。

このような仕事の性質から、1人での行動が好きな人は配達員に向いています。仕事中は1人で集中したい、職場でのコミュニケーションが苦手という人が、配達員へキャリアチェンジして伸び伸びと働けるようになるケースも珍しくありません。

逆にチームでの仕事にやりがいを感じる人は、配達員には不向きです。1人の時間が多いため孤独を感じやすく、強いストレスを生む可能性が高いでしょう。

体力や運転に自信がある

運転や荷物の運搬を担う配達員は、体力勝負の仕事でもあります。また、荷主から受け取った荷物を確実に配送するために、確かな運転技術は欠かせません。配達員は体力や運転に自信のある人に、特に適性のある仕事といえます。

体力不足で仕事中に業務を遂行できなくなってしまったり、運転技術が未熟で事故を起こしてしまったりしては、会社の信用を落としかねません。

基礎的な体力や運転技術があり、運転そのものが好きな人にとって、配達員は楽しく続けられる仕事といえるでしょう。

責任を持って仕事を全うできる人

配達員は荷主の荷物を預かり、目的地まで運ぶことで収入を得る仕事です。荷物が安全に届けられなければ会社の信用にも関わるため、仕事を全うする責任感は必須の要素となるでしょう。

運搬する荷物をただのモノとしか見られなかったり、忙しいとつい仕事が雑になってしまったりするタイプの人は、深刻な破損・汚損事故を起こすリスクが高く、配達員には不向きです。

仕事に対する責任感の有無は、配達員の適性を見極める大きなポイントとなります。

配達員に必須・おすすめの資格

荷物が積んである様子

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実際に配達員を目指すにあたって、取得しておきたい資格にはどのような種類があるのでしょうか?代表的な資格を紹介します。

普通自動車運転免許

運転免許には、以下に挙げる3つの種類があります。

  • 第一種運転免許:自動車・自動二輪車を運転するための免許
  • 第二種運転免許:旅客自動車を旅客運送のために運転する場合、代行運転自動車である普通自動車を運転する場合の免許
  • 仮運転免許:第一種運転免許を取得前の人が、練習を目的に運転する場合の免許

このうち、配達員として仕事をするにあたって取得しておきたいのは、第一種運転免許の1区分である「普通自動車第一種運転免許(普通自動車免許)」です。

普通自動車免許は、車両総重量3.5トン未満・最大積載量2トン未満の車を運転するための免許です(2017年3月12日以降に免許を取得した人の場合)。

普通自動車免許があれば、普通自動車はもちろん軽貨物自動車の運転もできます。配達員に応募するにあたって、必須資格とされているケースが大半です。

中には二輪の運転ができればOKというケースもありますが、長期的なキャリアを考えても、普通自動車免許は必須と考えましょう。

参考:
運転免許にはどんな種類と区分があるのですか? | JAF クルマ何でも質問箱
運転免許取得の手順 | 一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会

中型自動車運転免許

「中型自動車運転免許(中型自動車第一種運転免許)」は、車両総重量7.5トン以上11トン未満・最大積載量4.5トン以上6.5トン未満の自動車を運転するための免許です。

中型自動車運転免許は20歳以上かつ、普通自動車免許の取得から2年以上経過していなければ取得できません。

会社や仕事内容によっては、中型自動車運転免許が応募資格になっていることもあります。ただ、中には採用時には免許の有無を問わず、採用後に中型自動車運転免許の取得をサポートする会社もあります。

応募したい会社があれば、免許取得のサポート制度について事前に調べておくとよいでしょう。

フォークリフト運転技能者

国家資格である「フォークリフト運転技能者」は、最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するのに必要な資格です。

配送業の仕事に荷物の積み下ろしは付き物なので、フォークリフトの資格を取得することで活躍の場を大きく広げられるでしょう。配達員としてだけでなく、倉庫作業など重い荷物を運搬する現場でも活躍できます。

普通自動車運転免許を持っている人であれば、比較的短時間の学科・実技講習で取得が可能です。キャリアの幅を広げておきたいなら、取得を検討しましょう。

参考:公益社団法人東京労働基準協会連合会:技能講習:フォークリフト技能講習(31時間コース)のご案内

物流を支える配達員を目指してみよう

荷物の受け渡し

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配達員の給料は、平均年収を見ると低めの水準です。ただ、選ぶ職場や働きぶり・能力によっても給料は変わります。高収入を期待するなら、仕事内容から求められる適性・能力を把握した上で、スキルアップに励みましょう。

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