Webデザイナーとは?詳しい仕事内容から求められるスキルまで解説

Webデザイナーとは、WebサイトのデザインをメインにWeb制作に携わる仕事です。会社によってはWebデザイナーが企画からコーディング・動作確認まで担当することも珍しくありません。Webデザイナーの仕事内容や、必要とされるスキルを紹介します。

Webデザイナーとは

パソコンを操作する女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーとは、Webサイトのデザインや構築に関わる職種です。仕事内容や年収について詳しく見ていきましょう。

メインの仕事はWebサイトのデザイン

Webデザイナーの仕事は、見やすく操作しやすいWebサイトをデザインすることです。クライアントの要望をヒアリングした上で、コンセプトの立案や画面レイアウト・必要な機能などを見極めます。

基本的にWebデザイナーのメイン業務は、ビジュアルデザインの決定やUIの策定です。しかし、近年はWebデザインからコーディング・プログラミングまで、1人が担うケースも増えてきました。会社や働き方によって、求められるスキルは異なります。

平均年収は約480万円

厚生労働省が実施した2021年の「賃金構造基本統計調査」を見ると、Webデザイナーを含む「デザイナー」の平均年収は約479万円です。

一方、国税庁が実施した2021年分の「民間給与実態統計調査」によれば、日本の給与所得者の平均年収は443万円です。Webデザイナーの年収は、全職種の平均より高めと考えられます。

もちろん経験やスキルによって、年収は変わります。ただ、Webデザインに興味があり現状の年収が低めなら、Webデザイナーを目指す価値は十分にあるといえるでしょう。

※賃金構造基本統計調査のデータは、一般労働者・企業規模10人以上のものを使用

※平均年収は、賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」の12カ月分と「年間賞与その他特別給与額」を合計した金額

参考:
賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
令和3年分 民間給与実態統計調査|国税庁

将来性はあるが差別化も必要

Webデザイナーの需要は今後も十分にある見込みで、将来性に心配はないと考えられます。

経済産業省の委託事業で実施された「IT人材需給に関する調査」によると、Webデザイナーを含む日本のIT人材は、2030年には約79万人不足すると見られています。Web業界は売り手市場であり、Webデザイナーの需要は今後もキープされる見込みです。

ただし、企業はスキルの高いWebデザイナーを求める傾向にあります。AIが今後ますます発達・普及していけば、AIで代用できるレベルの業務はWebデザイナーには回らなくなるでしょう。

Webデザイナーとして長く働き続けるためには、できることを増やしたりスキルにより一層磨きをかけたりといった努力が欠かせません。替えの効かないWebデザイナーを目指す必要があります。

参考:- IT 人材需給に関する調査 -調査報告書|みずほ情報総研株式会社

Webデザイナーに求められるスキル

タブレットでデザインする女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーになるためには、デザインスキルやITスキル・コミュニケーションスキルなど複数の要素が必要です。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

デザインに関する知識・スキル

Webサイトをデザインするには、大前提としてデザインに関する知識が必須です。配色の知識やレイアウトの基本はもちろん、テキストや画像の置き方・フォントについても一通り学んでおく必要があります。

ビジュアル面以外では、Webサイトの操作性への配慮が欠かせません。UIのデザインやボタンの配置といった、実用的なデザインスキルも必要になります。

頭の中のイメージをアウトプットするには、デザインツールの扱いに長けていることが重要です。Illustratorに代表されるデザインソフトや、Photoshopをはじめとした画像編集ソフトのスキルが求められます。

パソコン・ITスキル

Webデザイナーの作業には、パソコンが不可欠です。当然ながら、一定レベル以上のパソコンスキルは必要となります。

また、Webデザインの知識だけでは、Webサイトで実現できること・できないことの判断が付きません。限界を攻めたリッチなデザインを作成するには、コーディングやプログラミング言語の知識も習得しておいた方がよいでしょう。

Webデザイナーを目指すにあたって習得したい言語として挙げられるのが、HTMLやCSS、JavaScriptです。コーディング技術やフロントエンドのプログラミングスキルも身に付ければ、Webデザインだけにとどまらない価値をアピールできます。

社会人としてのマナーやコミュニケーション力

Webデザイナーには、他者と円滑に意思疎通できるコミュニケーションスキルも必要です。

クライアントの意図を適切に把握しなければ、クライアントの希望を反映したWebサイトを制作できません。他者とのやり取りが苦手な人だと、Webサイトの重要な要素や必要な視点をつかめない恐れがあります。

また、Webサイト制作のプロジェクトには、自社・他社を含めさまざまな人が関わります。メールや電話でやり取りする機会も多いため、社会人として最低限のビジネスマナーも必要です。

Webデザイナーのやりがいとは?

タブレットで作業する女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーとして働く中で、どのような部分にやりがいを感じられるのでしょうか?Webデザイナーとして働く魅力を紹介します。

自分の構想がWebサイトの質を左右する

Webデザイナーの仕事は、個人のセンスやアイデアが手掛けるWebサイトの質を左右します。ほかの仕事にはないクリエイティブな一面が、やりがいの1つです。

世の中にはさまざまな仕事がありますが、自分のセンスやスキルが成果に直結する仕事はそう多くありません。苦労して作成したWebサイトが高評価を得ればうれしく、Webデザイナーとしてのやりがいを実感するでしょう。

センスとアイデアを存分に生かしたい人にとって、Webデザイナーは魅力的な職業です。

常に新しい技術に触れられる

Web業界の最新情報をキャッチアップしやすい点で、Webデザイナーの仕事に魅力を感じている人も少なくありません。

IT技術の進歩は目覚ましく、次々と新しいスキルやツールが登場しています。Webデザイナーとして働けば常に最先端の情報に触れられる上、Webデザインに役立つ技術を仕事に活用できます。

新しい技術によってできることが増えれば、Webデザインの仕事がより一層楽しくなるでしょう。

クライアントの利益に貢献できる

Webデザイナーとして手掛けたサイトがクライアントの利益に貢献できれば、達成感を得られます。Webサイトのデザインを続ける上で、大きなモチベーションとなるでしょう。

Webサイトは運用の効果を検証しやすく、集客効果や訴求効果もPV(ページビュー)・CV(コンバージョン)といった数値で把握できます。

効果検証で十分な数値が確認できたなら、Webデザイナーとしてのスキルや感性によって、クライアントの利益を生み出せている証拠です。クライアントやユーザーからの反応がダイレクトに見えれば、手応えを感じながら働けるでしょう。

Webデザイナーの大変なところ

しかめっ面の女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーの仕事をしていて感じるのは、楽しさや達成感だけではありません。Webデザイナーとして働くとき、多くの人が苦労を感じがちな面も知り、目指すかどうかを判断しましょう。

納期に追われがち

Webデザインの仕事は納期があり、決められた期間内に作業を終わらせなければなりません。複数の案件を抱え、常に納期に追われている状態も考えられます。

納期が重なっているときは残業をして仕事を終わらせることも多く、体力的・精神的に追い込まれる心配があるでしょう。

クライアントによっては、受注から納品までの期間が短いケースも見られます。やっつけ仕事に近い状態となれば、成果物に満足できません。納期に追われて仕事の質が低下してしまうことを、ストレスに感じる人もいます。

自分の感性を生かせないことも

クライアントが存在する以上、Webデザインの方向性は先方の意向が最優先です。しかし、クライアントの希望が常に自身の感性と一致しているとは限りません。

好みではないサイトデザインを強要されることもあり、手掛けた仕事に満足できない場面に出会うでしょう。

会社や請け負った仕事によっては、デザイナーの肩書があってもデザインの自由が全く利かないケースがあり得ます。Webデザイナーのクリエイティビティに魅力を感じている人は特に、理想と現実のギャップに悩むかもしれません。

Webデザイナーになる方法

資格を勉強する女性

(出典) photo-ac.com

プラス・マイナスどちらの面も考慮した上でWebデザイナーを目指したい場合は、スキルを身に付ける具体的な方法も押さえておきましょう。Webデザイナーになる主な方法を2つ紹介します。

独学で学ぶ

独学するのも、Webデザイナーとして働く道の1つです。ます、Webデザインの知識やルール・専門用語などの基本を理解しましょう。参考書や専門書は書店・オンラインショップで購入できるので、自分に合ったものを購入するのがおすすめです。

目指すレベルが分からない場合は「ウェブデザイン技能検定」「Webデザイナー検定」などの合格を目指すとよいでしょう。

Webデザイナーを募集している多くの企業において、中途採用では実践的なスキルが重視される傾向にあります。テキストだけで理解できない部分は、オンライン講座や動画も活用しつつ理解を深めましょう。

スクールや大学で学ぶ

Webデザインの知識を一から学びたい人は、通信講座やスクール・大学で学習する選択肢もあります。

現在働いている人におすすめなのは、時間の融通が利く通信講座やスクールです。オンラインの通信講座なら好きな時間に勉強できて、効率的に勉強を続けられます。分からないことはメールやチャットで質問すれば、勉強が止まる心配もありません。

1人で勉強すると挫折しそうな場合は、夜間や休日に通えるスクールがよいでしょう。対面式なら学習に集中できる上、その場で質問も可能です。友達ができれば勉強法や知識を共有しながら、楽しく学習を続けられます。

Webデザイナーの仕事を知って目指してみよう

デザイナーの女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーとは、Webサイト全体をデザインする仕事です。パソコンスキルはもちろん、画像処理や加工ソフトを扱うスキル・コーディングの技術も求められます。

ゼロから学習を始めには苦労もありますが、スキルを習得すれば職には困りません。やりがいがあって長く働けるので、クリエイティブな仕事を望む人には特におすすめです。

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