Webデザイナーになるには?未経験から目指すポイントを解説

Webデザイナーは、クライアントや自社の目的・ニーズを基にサイトを制作する仕事です。Webデザインをはじめ、さまざまなスキルが必要とされます。具体的にWebデザイナーになる方法や働き方を見てみましょう。

Webデザイナーになるにはどうする?

パソコンを操作する女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーになるために特別な資格は必要なく、スキルがあればWebデザイナーとして働けます。しかし、全くの未経験者の場合は、Webデザインの知識やデザインツールの使い方など学ばなくてはなりません。

Webデザイナーになるためのスキルを身に付ける方法を紹介します。

Webデザインが学べるスクールに行く

民間のスクールや専門学校に通うと、Webデザインを体系的に学べます。勉強しながら実際にサイトを制作したり、修正したりできるのがメリットです。

スクールには通学制も、オンラインで学べるタイプもあります。通学制は分からないところをすぐに聞いたり、同じ目的を持つ仲間と切磋琢磨したりできるのが特徴です。

自分のペースで学びたい人や、働きながらスキルを身に付けたい人は通信制の方がよいでしょう。ライフスタイルに合わせたスクールを選ぶと、失敗が減るはずです。

スクールによってはIllustratorやPhotoshopなど、Webデザインに必要なツールを安く購入できたり、就職のサポートをしてもらえたりする場合もあります。

独学でスキルを身に付ける

Webデザインやコーディングの書籍を購入したり、インターネットで公開されている動画やブログを参考にしたりして、独学でスキルを身に付けるのも1つの方法です。

スクールよりも費用を抑えられたり、自分で学習計画を立てられたりといったメリットがあります。自分のスキルの確認としても独学は有効です。

ある程度の知識が付いてきたら、実際にサイトを作ったり、魅力的なサイトを手本に同じように作れるのかを試したりしてみましょう。

Web制作会社で働きながら、実地で技術を学ぶのも1つの道です。未経験可の求人を出していて、基本からしっかりサポートしてくれる企業もあります。

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Webデザイナーの仕事内容

打ち合わせをする2人

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーの仕事は、サイトのデザインだけにとどまりません。サイトを構築するにあたって、Webデザイナーが担う役割や仕事内容を具体的に見ていきましょう。

ヒアリングの結果からサイトを設計する

Webデザイナーはサイトをデザインするにあたって、クライアントの目的やニーズをヒアリングする必要があります。

何のためにサイトを作るのか、どのような雰囲気のサイトにしたいかなどを聞き取りながら、並行して競合サイトの調査や分析も行います。より有益で魅力的なサイトを作るために欠かせないプロセスです。

ヒアリングや調査・分析の結果を基に、全体的なサイトのイメージやレイアウト・構成を決定します。画面構成の美しさに加えて、クライアントの目的に沿ったコンテンツ内容を考慮しなければなりません。

見やすさ・操作性も考えた設計もWebデザイナーの重要な役目です。インハウスデザイナーとして自社サイトを制作する場合でも、基本的には同じ流れで業務を進めます。

グラフィックデザインでイメージに近づける

サイト設計に基づいてワイヤーフレーム(サイトのベースデザイン)を作成したら、Webデザイナーはボタン・バナーの配置・ロゴの作成など、より詳細なデザインを決めます。トータルイメージに沿って制作するのがポイントです。

グラフィックデザインやイラスト描画・画像の加工には、IllustratorやPhotoshopといったデザインツールが多く使われます。

配色も重要なポイントとなるので、見やすさやバランスも意識しましょう。スマートフォンやタブレットからアクセスすることも考慮する必要があります。

サイトをコーディングする

デザインやレイアウトが確定したら、パソコンの画面に表示できるよう、HTMLやCSSを用いてコーディングを行います。

HTMLは主にテキストや画像といった要素の配置に、CSSはフォントの種類やサイズ・色・レイアウトなどの装飾の設定に使われる言語です。

アニメーションやフォームのように動的な要素を入れるときは、JavaScriptをはじめとしたプログラミング言語も使います。

現場によってはコーディングのみを担当する「コーダー」がいることもあります。しかし、コーディングもWebデザイナーが担うケースが増えてきており、今後HTMLやCSSのスキルは必須といえるでしょう。

サイト制作をサポートするDreamweaverというソフトもありますが、使用するには一定レベルのHTMLの知識が欠かせません。

Webデザイナーの働き方

デザイナーの作業テーブル

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーは、さまざまな働き方ができる仕事です。Web制作会社をはじめとした企業に就職するほか、スキルがあればフリーランスとしても働けます。

Web制作会社やその他の企業に就職する

Web制作会社のWebデザイナーになれば、多くの企業の案件に携われます。現役のWebデザイナーが複数在籍している場合が多いので、よい刺激を得られてモチベーションも高まるでしょう。

Webデザインとコーディングが分業制になっているWeb制作会社なら、Webデザインに専念できるのがメリットです。

逆にどちらのスキルも身に付けたいなら、トータルで案件を担当させてもらえる場合が多いインハウスデザイナーを選ぶ道があります。

インハウスデザイナーはクライアントからサイト制作を受注するWeb制作会社と違い、自社のコーポレートサイトや運営するブログなどのサイトデザインを手掛ける働き方です。

もちろんコーディングまで担当するWeb制作会社や、分業制のインハウスデザイナーもあります。求人ごとの業務範囲をしっかりチェックしておきましょう。

フリーランスで仕事を受注する

フリーランスになるのも、Webデザイナーの働き方の1つです。自分で仕事を獲得する苦労はありますが、評価が高まれば大幅な年収アップも望めます。働く時間や場所を自由に決められるのもメリットです。

ただし、フリーランスの場合、Webデザインだけでなく営業や見積もり・請求まで自分で対応することになります。

収入や経費の管理・確定申告など、税務関係の対応も必要です。十分な経験やスキルに加え、自己管理能力がないと難しいでしょう。まずは制作会社で経験を積みながら、フリーランスに必要な知識を習得していく方が無難です。

Webデザイナーに求められるスキル5つ

Webデザイナーの手元

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーは、Webデザインだけにとどまらない幅広いスキルが必要です。基礎知識からデザインツールの操作・コーディングまで、求められるスキルの詳細を見ていきましょう。

Webデザインの知識

Webデザインには、レイアウトや配色といったデザインの基本的な知識が不可欠です。デザインには、基本的なルールがあります。製品やサービスを紹介するサイトの場合、大胆なデザインより、ユーザーの見やすさや・使いやすさが重要です。

魅力的なサイト作りのためには、トレンドのチェックも欠かせません。フォントの使い方や、画像・動画の見せ方など、Webデザインにも流行があります。

勉強を兼ねて、さまざまなサイトを見るように意識しましょう。気になるデザインを見付けたら、自分の中に落とし込む柔軟性も必要です。

デザインツールの操作スキル

IllustratorやPhotoshopの操作スキルは、今やWebデザイナーに必須のスキルです。Illustratorはグラフィックやロゴ・バナー・アイコンの作成に、Photoshopは画像の加工に欠かせません。どちらも使えるようにしておきましょう。

Webデザイナーの実績がなくても、IllustratorやPhotoshopが操作できれば、Web制作会社やインハウスデザイナーの募集で採用される可能性があります。レベルを証明するため、ポートフォリオの作成や資格の取得がおすすめです。

コーディング・プログラミングのスキル

コーディング用のHTMLやCSSを身に付けておくと、自分でサイトを制作するときにも役立ちます。

スキルをアピールしやすくなるだけでなく、Webデザイナーとしての強みが増えるでしょう。分業制の場合でも、コーディングを担う人との連携が取りやすくなります。

JavaScript・Rubyなど、フロントエンド開発に使われるプログラミング言語の知識・スキルがあれば、活躍の幅がさらに広がります。エンジニアと組んで仕事をするときには、プログラミングの知識が役立ちます。

まずHTMLやCSSを習得し、余裕があればフロントエンドの言語も学ぶとよいでしょう。

Webマーケティングの知識

アクセス解析や市場分析・SEOなど、Webマーケティングの知識があると、Webデザイナーとして請け負える仕事の幅が広がります。

ユーザーにアクセスしてもらえるサイトを作るためには、デザインだけでなく集客戦略も欠かせません。実装後には反響や効果を踏まえ、改善のために必要な施策を考える工程が必要です。

Webマーケティングの知識があれば、サイトのアクセスアップに加え、自社・クライアントの売上や認知度向上の方法まで提案が可能です。

特に独立したときに役立つので、デザインやコーディングを習得した後にチャレンジするのもよいでしょう。

コミュニケーションスキル

Webデザイナーは、1人で黙々と仕事するイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはクライアントやエンジニアと打ち合わせしたり、同僚のWebデザイナーと協力したりする必要があります。

打ち合わせの際は、クライアントの要望やエンジニアの意見を聞いたり、こちらから的確に伝えたりすることも重要です。円滑に仕事を進めるためには、社会人としてのビジネスマナーはもちろん、コミュニケーションスキルが欠かせません。

サイトの制作に関わる人が、構成やコンセプトについて共通の認識を持って連携を密にすることで、よりよいサイトを生み出せます。

Webデザイナーの年収はどのくらい?

パソコンとお札とスマホ

これからWebデザイナーを目指すにあたって、気になることの1つが収入ではないでしょうか?厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から分かる、Webデザイナーの年収の目安を紹介します。

※賃金構造基本統計調査のデータは、一般労働者・企業規模10人以上のものを使用しています。
※平均年収は、賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額」の12カ月分と「年間賞与その他特別給与額」を合計した金額です。

年収の目安は約479万円

厚生労働省が実施した2021年の賃金構造基本統計調査によれば、Webデザイナーを含むデザイナーの平均年収は、約479万円となっています。

国税庁が実施した2021年分の「民間給与実態統計調査」による日本の給与所得者の平均年収443万円と比べれば、やや高い水準です。とはいえ、経験とスキルによって年収が変わることは念頭に置いておきましょう。

2021年の賃金構造基本統計調査から経験年数別のデータを見ると、デザイナーの1年間の基本給とボーナスを合計した平均額は、1~4年で約385万円・5~9年で約446万円と、は着実に上がっています。

参考:
賃金構造基本統計調査 / 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

令和3年分 民間給与実態統計調査|国税庁

賃金構造基本統計調査 / 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)、性、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)|政府統計の総合窓口

手に職を付けられるWebデザイナーを目指そう

タブレットを使う男性の手

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーになるには、スクールや独学でスキルを学ぶのも1つの方法です。Web制作会社のデザイナーやインハウスデザイナーとして働きながら経験を積めば、より実践的なスキルも身に付けられます。

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