未経験からWebデザイナーになる方法は?必要なスキルや資格を紹介

WebデザイナーはWebサイトをデザインする職種です。違う職種からでも、Webデザイナーに転職できるのでしょうか?未経験からWebデザイナーを目指す方法や、役立つ資格を紹介します。必要なツールもキャリアチェンジの準備に役立てましょう。

未経験からWebデザイナーになるには?

勉強する女性

(出典) photo-ac.com

デザインやWebサイト作成などの経験がなくても、Webデザイナーになれるのでしょうか?未経験からWebデザイナーに転身する方法を3つ紹介します。

基礎から知識を得るためスクールに通う

未経験からWebデザイナーになるには、スクールやオンライン講座を受講し、スキルを身に付けるのが近道です。スクールや講座では、基礎知識から体系的にデザインを学べます。

プロの講師からアドバイスやフィードバックがもらえるので、疑問点を解決できたり、自分のスキルを客観視できたりするのが大きなメリットです。

働きながら勉強したいに人は、オンラインで受講できるスクール・講座がよいでしょう。場所や時間の制約がほぼなく、スキマ時間で効率的に学べます。

スクールを選ぶときは、学習内容やカリキュラムの確認が欠かせません。受講期間が決められているスクールもあるので、予算のほか取れる時間の試算も必要です。

独学でマイペースにスキルを身に付ける

スクールに通う時間がない人や費用を抑えたい人には、独学でWebデザイナーのスキルを身に付ける方法もあります。自分のペースで学べるため、仕事が忙しい人でも無理なく続けられるでしょう。

独学でWebデザインを学ぶときは、自分の知識レベルに合ったものを選ぶことが大切です。まったくデザインの知識がない段階で、上級者用のテキストを選んでしまうと、大半の内容を理解できずに挫折してしまうかもしれません。

また、独学では知識のインプットがメインとなります。制作したデザインへのアドバイスやフィードバックを受けられない点には注意が必要です。

未経験可の求人にチャレンジする

実践的にWebデザイナーへの道を目指したい人には、未経験者も受け入れている求人に応募して、働きながらスキルを身に付けていくのも1つの手です。現場で働きながら学ぶと、スクールや独学だけでは分からない、実際の業務の流れが経験できます。

未経験から正社員としての採用は難しいかもしれませんが、アルバイトとして働く中で成長する道もあります。アルバイトで実務経験を積んだ後、正社員登用や転職を経てキャリアを積むことが可能です。

ただ、まったくWebデザインの知識がなければ、未経験者の中でも不利になります。無料で学べるコンテンツで紹介されているような、基礎知識だけでも習得しておきましょう。

Webデザイナーに必要な知識は?

パソコンに向かう女性の後ろ姿

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーを目指すにあたって、知っておきたい知識や身に付けておいた方が有利になるスキルも押さえておきましょう。必須のものから付加価値を高めるものまで紹介します。

グラフィック系ツールについての知識

Webデザイナーの仕事には、グラフィック系のツールが欠かせません。数多くの種類があるグラフィックツールの中でも、必ず使うといってよいのはAdobeのPhotoshopやIllustratorです。

Photoshopは、主に画像を加工するアプリです。イラストやロゴの作成には、Illustratorを使っているwebデザイナーが多いでしょう。

ほかにもweb制作に特化したAdobe Dreamweaverや、UIデザインやプロトタイプを作成できるAdobe XDなどもよく使われているツールです。

Webデザイナーとして働くなら、ある程度使えるというレベルではなく、使いこなせるようになっている必要があります。

アドビ【公式】 | Adobe

デザインについての基礎知識

Webデザイナーを目指す人にとって、デザインの基礎知識は必須です。Webサイトは見た目のデザインによって、印象も使いやすさも左右されます。

パソコンやスマホを含め、あらゆる端末で見やすいWebサイトを構築するためにも、デザインの基礎知識は欠かせません。

レイアウトや配色など、デザインの基本的な理論を知っておくことが重要です。また、デザインにもトレンドがあるので、さまざまなサイトを参考にしながら研究する必要があります。

HTMLやCSSに関する知識

近年はWebデザイナーに、コーディングのスキルも求められるケースが増えてきました。AdobeのDreamweaverを使えば、自分でコーディングしなくてもWebサイトの作成は可能です。

しかし、仕事の幅という意味で、コーディングの知識はあった方が有利になります。Webサイトのレイアウトや見た目を決める、HTML・CSSのコードを書けるようにしておくと重宝されるでしょう。

サイトに動きを付けられるJavaScriptやPHPなどのプログラミング言語も使えると、キャリアの選択肢がさらに広がります。

Webマーケティングの知識

デザインの知識は前提として、プラスアルファの知識があると、分野横断的に活躍できるWebデザイナーを目指せます。

アクセス解析やSEO・SEMといったwebマーケティング知識があれば、仮に独立してもWebサイトの制作から分析・運用まで、まとめて受注できる可能性が高いでしょう。

Webサイトの分析に使うGoogle Analyticsや、Search Consoleの知識があれば、対応できる仕事の幅が大きく広がります。

Webデザイナーになるために有利な資格は?

パソコンを操作する手元

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーは資格がなくても挑戦できる職種です。しかし、Webデザイナーを目指すにあたって、取得しておくと有利になる資格はあります。代表的な資格を3つチェックしておきましょう。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、厚生労働省の技能検定制度の1つです。働く上で必要な技能の習得レベルを評価する「国家検定」であり、医師や薬剤師などの国家資格とは違います。

試験は実技と学科の両方で、レベルは3級から1級までの3種類です。1級に合格すると厚生労働大臣から合格証書が発行されます。

1級と2級には、実務経験をはじめとした一定の条件が定められています。3級は未経験者もチャレンジが可能です。webサイトの作成や運営に携わっているか、目指していること以外に受験資格はありません。

企業からの認知度も高い資格なので、取得しておくと就職の際に役立つでしょう。

ウェブデザイン技能検定 - ウェブにかかわる全ての人のための、国家検定

アドビ認定プロフェッショナル

Adobe認定プロフェッショナルは、AdobeのCreative Cloudを活用できることを証明する、Adobe社公認の国際認定資格です。

試験科目には、Photoshop・Illustrator・Premiere Proが用意されており、ソフトの種類ごとに受験する必要があります。

PhotoshopとIllustrator、PhotoshopとPremiere Proのいずれか2つの試験に合格すると、複合的なスキルの証明が発行されます。

アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)| Adobe

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイという民間企業が主催している認定試験です。

Web制作に必要なマークアップのスキルを測定するためのもので、webサイトの基本的なデザインのほか、コーディングの能力も試されます。

受験資格は特に設定されていないので、未経験者でも受けられます。実務的な問題が多く、勉強するだけでも業務に生かせるスキルが身に付くでしょう。

Webクリエイター能力認定試験|資格検定のサーティファイ

Webデザイナーになるために準備するもの

テーブルの上のパソコン

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Webデザイナーにはスキルや知識だけでなく、作業に使う機器やソフトも必要です。企業に就職すれば用意してもらえますが、勉強の段階でも実践にパソコンやデザインソフトが欠かせません。準備しておきたいものを見ていきましょう。

持ち運びにも便利なノートパソコン

Webデザインをするために、パソコンは必要不可欠なアイテムです。基本的にノート型でもデスクトップ型でも構いませんが、クライアントと打ち合わせのときにも持っていけるノートパソコンの方が便利です。

WindowsとMacでOSを比較すると、デザイナーはMacを愛用している人が多い傾向にあります。データの互換性の問題でトラブルを起こすのを避けるには、Macの方がスムーズかもしれません。

CPUには、WindowsであればIntel Core i5もしくは、AMD Ryzen 5以上が、MacならM1チップ以上がおすすめです。メモリは16GB以上あればストレスなく使えるでしょう。外付けのHDDやSSDを利用すれば、内部ストレージは256~512GBで十分と考えられます。

デザインに使うソフトウエア

Webデザイナーを目指すにあたっては、画像の加工やデザインに必要なソフトも必要になります。デザイン系のソフトとしては、AdobeのPhotoshopやIllustratorがあればよいでしょう。

コーディングを簡単にするDreamweaverも、インストールしておくと便利です。Webデザイナーの仕事に必要なソフトとして、ほかにもファイル転送用ソフトやブラウザ・テキストエディタなど複数の種類があります。

全てを有料ツールでそろえると、大きなコストがかかってしまうでしょう。無料で使えるツールを中心に、徐々に環境を整備していくのがおすすめです。

できれば自身のポートフォリオサイト

Webデザイナーとしての実力をアピールするには、制作物や経歴をまとめたポートフォリオサイトを作っておくと効果的です。ある程度は勉強を進めてオリジナルのデザインを作ったなら、ポートフォリオサイトも用意しましょう。

サイトの公開にはレンタルサーバーの準備が欠かせません。サイトのURLにもなるドメインも取得する必要があります。ドメインは「〇〇〇.com」のような形式をしたもので、サーバーと同じようにレンタルできます。

Webデザイナーが働く場所は?

パソコンを操作する女性

(出典) photo-ac.com

Webデザイナーになると、どのような場所で活躍できるのでしょうか?Webデザイナーが働く主な場所を、3つ紹介します。

Web制作会社

クライアントからの依頼でWebサイトを作っているWeb制作会社には、エンジニアやWebディレクターのほかに、Webデザイナーも多く在籍しています。正社員だけでなく、派遣やアルバイトとして働いている人も少なくありません。

制作会社におけるWebデザイナーの仕事は、サイトの設計図にあたる「ワイヤーフレーム」や「モックアップ」と呼ばれるサイトのサンプル作成がメインです。コーディングのスキルもあると重宝されるでしょう。

Webデザイナーとしてスキルを積んだ後は、WebディレクターやWebプロデューサーなどへのキャリアアップも可能です。

一般企業

一般の企業内で、インハウスWebデザイナーとして働く人もいます。一般企業で働くWebデザイナーの仕事は、自社のオウンドメディアやコーポレートサイト・公式ブログなどの作成や運営です。

マーケティングや広報など、ほかの部門と一緒に仕事をすることもあるでしょう。Webデザインの仕事を内製化すると、企業にとってはWebサイト制作にかかる時間や、外注費の削減などのメリットがあります。

そのため、最近ではインハウスデザイナーを雇う企業が増えているといわれています。インハウスデザイナーの場合、正社員として働く人も多くいます。

独立・フリーランス

企業には所属せずにフリーランスとして働いている人や、独立して自分の会社を立ち上げているWebデザイナーも多くいます。

フリーランスになると、がんばった分が全て自分の収入になる点がメリットといえます。会社に勤めるのとは違って、人間関係に煩わされる心配も少ないでしょう。

ただし、必ず仕事があるとは限らず、収入が安定しないというデメリットもあります。仕事を受注するための営業はもちろん、事務処理や時間管理も全て自分の仕事です。

未経験からいきなりフリーランスとして仕事をするのは、あまり現実的とはいえません。Web制作会社やその他の企業で実績を積み、独立する流れが無難です。

未経験からWebデザイナーに挑戦してみよう

タブレットを操作する手元

(出典) photo-ac.com

未経験からWebデザイナーに転職したいなら、スキルや知識の習得が欠かせません。勉強にも独学やスクールなど複数の方法があります。自分に合った学習方法を選びましょう。

実践的に学びながらWebデザイナーを目指したいなら、未経験者可の求人に応募するのもよい方法です。仕事をしながらWebデザイナーに役立つ資格を取得しておけば、将来のキャリアアップにも役立ちます。

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