インテリアデザイナーの仕事とは?年収や目指す方法、就職先も紹介

インテリアデザイナーは、内装の企画・設計・提案に関わる大切な仕事です。主な仕事内容や、目指す方法を解説します。インテリアデザイナーに向いている人の特徴や、主な活躍場所も見ていきましょう。未経験から目指すポイントも紹介します。

インテリアデザイナーの仕事とは

図に書き込むインテリアデザイナー

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーは、何をする職業なのでしょうか?まずは基本的な仕事内容と、関連職種との違いを解説します。インテリアデザイナーを目指すなら、押さえておきましょう。

室内のスペースデザインや設計を担当

インテリアデザイナーが担当するのは、主にスペースデザインの企画・設計です。家や施設など、室内空間のインテリアを考え、形にします。

内装が完成する前の段階で企画設計を行うため、一般的な建築の知識と想像力が求められる仕事です。クライアントのイメージを形にするため、図面やイラストで表現することも多いでしょう。

家具や装飾品の制作を担当することもあり、オーダーメイド家具を手掛けるインテリアデザイナーもいます。

クライアントの方向性や趣味、希望に合わせて、適切なインテリアを企画・提案するのが主な役割です。

関連職種との違い

インテリア関連の職種は、いくつかに分類されています。インテリアデザイナー以外の主な職種は、インテリアコーディネーター・インテリアプランナー・空間デザイナー・建築士です。

インテリアコーディネーターは、主に家具・装飾品の配置を考え、カラーコーディネートを行います。多くは既製品の家具・装飾品を使ってコーディネートを考えるのが基本です。

インテリアプランナーは、建物の設計を行う建築士に近く、内装デザインの企画設計を主に担当し、ケースによってはコスト管理や工事監理まで担うこともあります。内装空間デザイナーは室内・屋外を問わずスペースデザインを担当する役割です。

それぞれ少しずつ領域が異なりますが、会社によってはいくつかの職を兼務していることもあるでしょう。

インテリアデザイナーの収入目安

給料とお札

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーの収入は、平均で見るとどの程度が目安なのでしょうか?一般的な年収や、収入の傾向を紹介します。働き方の違いによる傾向も見ていきましょう。

平均年収は約479万円

厚生労働省の職業情報提供サイトjob tagでは、インテリアデザイナーを含む「デザイナー」の平均年収を公開しています。

2021年のデザイナーの平均年収は約479万円です。また、国税庁による2021年の民間給与実態統計調査によると、日本の給与所得者における平均年収は443万円となっており、デザイナーの平均年収は一般と比べて同等からやや上に位置します。

ただし、job tagの年収はデザイナーの平均であり、インテリアデザイナーの年収としては参考程度に考えておく方がよいでしょう。

参考:
インテリアデザイナー - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))
令和3年分 民間給与実態統計調査|国税庁

自営業やフリーランスも多い

job tagによると、インテリアデザイナーの働き方は自営業・フリーランスが多くなっています。自営やフリーランスは、固定の給料で働くわけではありません。

本人の実力や勤務時間数、働き方によって年収は大きく変動します。安定はしないものの、高年収を目指せる働き方ともいえるでしょう。

平均年収よりも大幅に高い収入を得る人気インテリアデザイナーがいる一方で、働き方や勤務時間数の関係で収入が低くなることもあります。インテリアデザイナーとして独立を目指している場合は、まずは経験や実績を積んだ上でじっくり検討しましょう。

インテリアデザイナーの目指し方

メモをとる女性

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーを目指すにあたって、必要な資格や学歴はあるのでしょうか?求人応募の前に押さえておきたいポイントを解説します。

建築・デザイン系大学や専門学校で学ぶ

インテリアデザインは、大学・短大・専門学校で学べます。大学・短大では建築・デザイン系の学科を検討しましょう。インテリアデザインの専門学科を設けているところもあります。

専門学校にはオンラインスクールを設けているところもあり、社会人でも働きながら通いやすいのが特徴です。未経験で転職を検討しているときは、働きながら通えるスクールを探してみましょう。

インテリアデザイナーには建築やデザインの基礎知識が必要となるため、学校で知識やスキルを身に付けておく方が有利でしょう。学校で学ぶことで資格取得にもつながり、就職の幅が広がります。

資格を取得する

知識やスキルを証明するには、資格取得が必要です。インテリア関連の民間資格は多数ありますが、インテリアデザイナーを目指すのであれば「インテリアデザイナー資格検定」が向いています。

インテリア商品の知識や販売方法、販売技術を証明するための試験です。試験は在宅で受験でき、70%の評価で合格となります。

建築のプロとして働きたいなら、一級建築士を目指すのもよいでしょう。インテリアデザイナーは資格がなくてもなれますが、建築士として働くには国家資格である建築士の免許が必要です。

そのほか、民間資格にはインテリアコーディネーター資格試験やインテリアプランナー試験もあります。勤務先での業務内容に合わせて資格を取得しておくと、評価につながるでしょう。

未経験OKの求人を探す

できるだけ早くインテリアデザイナーになりたい場合は、未経験OKの求人を探してみるのもよいでしょう。

資格や専門的な学歴がある方が選べる仕事は多くなりますが、未経験OKの仕事から始めて実務を経験するのも今後のキャリアアップにつながります。

スタンバイでは、未経験でも応募できるインテリアデザイナーの求人が多数あります。全体の数から見ると選択肢はやや狭まりますが、希望条件に合うものがあれば積極的に応募を検討してみましょう。

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未経験で求人を探すときの注意点

インテリアデザイナーの仕事は、基本的に建築・デザインの知識が必要です。未経験OKとはいえ、まったく知識がない場合は覚えることが多くなります。

独学であってもある程度の知識を身に付けておき、仕事をしながら勉強していく気持ちが大切です。

未経験を歓迎している求人でも、全ての未経験者が採用されるわけではありません。経験者と比べて優遇される可能性も低いため、持っている知識・スキルや学ぶ姿勢は採用に大きく関わってくると考えましょう。

20代のうちは未経験でもポテンシャルで採用が決まる可能性が高いため、経験のない業界に転職を考えるなら早いうちがおすすめです。希望条件に合う求人が見つからない場合は、資格取得や学校に通うことも検討しましょう。

インテリアデザイナーに向いている人とは?

部屋の図面を見る女性

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーになるには、性質やスキルも関係してきます。向いているとされる性質や、必要なスキルについて見ていきましょう。

美的感覚に優れるクリエイティブな人

インテリアデザイナーは、内装のデザイン全般を手掛ける仕事です。クライアントの要望に応じて、適切なデザインを作り上げるには美的感覚が必要です。

芸術方面は好みや得意とするデザイン傾向によって相性がありますが、最低限一般的なセンスは求められます。最新の流行を知り、万人が求めるデザインを察知する鋭敏な感性もデザイナーに必須の能力です。

特にインテリアデザイナーは企画段階から内装のデザインを手掛けるため、創造性やアイデアを思いつく力も重要になるでしょう。

インテリア全般に興味関心がある人

インテリアデザイナーには、インテリア全般に対する知識が必要です。インテリアに興味を持っている人は、自然と最新の流行やアイテムに関する知識が入ってきます。

インテリアに対する興味関心があると、予備知識が多いこともあり仕事も覚えやすいでしょう。好きなものに触れる時間が増え、楽しく仕事を進められます。

普段から部屋のインテリアにこだわり、カラーやアイテムの組み合わせを考えているなら、インテリアデザイナーの素養があるといえそうです。

対人・対話能力が高い人

インテリアデザイナーは、多くの人と関わる仕事です。クライアントだけでなく、チームメンバーや関連する取引先ともコミュニケーションを取らなければなりません。

デザインの方向性や納期の兼ね合いなど、さまざまな調整が必要になります。説明能力や交渉力、プレゼンスキルも求められるでしょう。

自分のデザインを売り込み、周囲の協力を得ながら内装を作り上げていくには、対人能力が重要です。人と交流し、話をするのが苦でない人はインテリアデザイナーに向いています。

インテリアデザイナーの活躍場所や主な求人

インテリアデザイナーの打ち合わせ

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーは、主にどこで働いているのでしょうか?一般的な求人の傾向や活躍場所を紹介します。まずは自分がどんな場所で働きたいのか、イメージを固めましょう。

住宅メーカーや建築系の会社

インテリアデザイナーの主な就職先は、住宅メーカーや建築関係の会社です。家や施設のデザインを担当します。住宅メーカーであれば、自社が販売する分譲住宅・戸建て住宅・マンションなどのデザインを手掛けることになるでしょう。

建築士やインテリア関連の他職種と連携しながら、依頼者が求めるデザインを作るのが仕事です。

勤務時間や仕事内容は、会社によって異なります。メーカーの場合は勤務時間が固定になっていることが多く、残業が多くなければ勤務時間数や時間帯は安定するでしょう。建築会社では大規模な施設の建設に立ち会うケースもあり、勤務時間が不規則になることも考えられます。

建築・デザイン系事務所

個人で運営する建築・デザイン事務所でも、インテリアデザイナーの求人があります。個人事務所は有名なデザイナーや建築士が代表となっていることが多く、身近で仕事を見られるのが魅力です。

反面、少数のスタッフで運営しているところが多く、募集は経験者や有資格者に限られがちです。個人事務所に応募する場合は募集条件を確認し、状況によっては正社員以外の雇用形態で経験を積むことも検討しましょう。

インテリアデザイナーは未経験でも目指せる

パソコンで仕事をするインテリアデザイナー

(出典) photo-ac.com

インテリアデザイナーは、資格や専門的な学歴がなくても目指せる仕事です。大学・専門学校でインテリアデザインの知識を学び、資格を取得すると選べる仕事は多くなります。

未経験からインテリアデザイナーを目指す場合は、まず求人の傾向をチェックして希望条件に合うものがあるか探してみましょう。スタンバイでは、インテリアデザイナーの求人情報を探せます。

希望に合うものが見つからないときは、学校に通うか資格取得を目指すなど、スキルを身に付けてからチャレンジするのも可能です。