ガーデナーになるには資格が必要?年収や他職種との違いも解説

ガーデナーの仕事に興味を持っている人は多いのではないでしょうか。ガーデナーの仕事内容・年収や、ガーデナーになる方法を解説します。やりがいや大変なところも紹介するので、ガーデナーに興味がある人はぜひ参考にしましょう。

ガーデナーとはどんな仕事?

ガーデナーの女性

(出典) photo-ac.com

「ガーデナー」と聞いただけでは、具体的にどのような仕事をしているのかイメージができないかもしれません。まずはガーデナーとはどんな仕事なのかを見ていきましょう。

顧客の庭を手入れする仕事

ガーデナーとは、顧客からの要望を聞いて、庭園の手入れ・メンテナンスする仕事です。具体的には、剪定や草刈り・植樹などを行います。

基本的に、顧客や造園士・ガーデンデザイナーの思い描いた通りに庭をつくっていく役割を担います。しかし、ただ言われた通りに作業するのではなく、植物の特性や見た目の美しさも考えながら作業を進めなければなりません。

そのため、植物に関する知識や、ある程度のデザインセンスも求められます。技術レベルが高まると、要望を聞くだけでなく、よりよい庭園づくりのために提案することもあります。

ガーデナーと他の職種の違い

花壇

(出典) photo-ac.com

ガーデナーと調べると、ガーデンデザイナーや庭師に関する情報が多くヒットするでしょう。実際のところ、これらの職種に厳密な定義はなく、どう名乗るかはその人次第でもあります。

大まかなニュアンスの違いを解説するので、仕事探しの参考にしましょう。

ガーデンデザイナーとの違い

ガーデンデザイナーは、個人宅や街の庭園の設計を行い、景観をつくるのが仕事です。ガーデナーと比べ、実際の造園作業は行わない人を指す意味合いが強いといえます。

勤務先も造園会社だけでなく、ハウスメーカーなどの建築系も含まれます。実務よりプランニングに興味がある場合は「ガーデンデザイナー」の求人を探すとよいでしょう。

実際の造園作業をする人は、造園士やガーデナーと呼ばれることが多い傾向にあります。

庭師との違い

庭師は主に、個人宅の日本庭園の設計・造園・管理を行う人を指します。ガーデンデザイナーと比べ、実際の造園作業をする人を指す意味合いが強くなっています。その意味で、庭師とガーデナーは同系統の職種といえるでしょう。

ただし、ガーデナーというときは、日本庭園限定ではなく、洋風の庭の造園・管理も手掛ける人のことを指すケースが多いようです。

ガーデナーと庭師は、しばしば同じニュアンスで使われるので、求人を探す際は「庭師」でも探すと、希望にマッチする求人が見つかりやすいでしょう。

なお、一般的には「大規模な造園=造園業」「小規模な造園=庭師」と使い分けられる傾向にあります。

ガーデナーの年収

給料

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転職するに当たり、年収は見逃せない要素です。ガーデナーの年収事情を解説します。

平均年収は約344万円

厚生労働省の「2021年賃金構造基本統計調査」によると、ガーデナーを含む農林漁業従事者の平均年収は、約344万円(注1)でした。ただし、他の職種の年収も含んでいるため、目安程度にしておきましょう。

ガーデナーは職人の世界なので、初めは下積みから始める必要があり、すぐに高年収を得るのは難しいと考えられます。しかし、経験を積んでいけば、年収は着実に上がっていくでしょう。

また、所属する会社によっても水準が大きく異なるので、会社選びも重要なポイントです。

注1:年収は「賃金構造基本統計調査」(2021年)を元に、「きまって支給する現金給与額(企業規模計10人以上)」に12カ月を掛けた上で「年間賞与その他特別給与額」を足して計算しました。

参考:賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 1 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

独立開業すれば高年収も目指せる

ガーデナーとして高年収を目指す場合は、独立開業するのも1つの方法です。独立開業すれば、年収は実質青天井になるので、平均年収以上を稼ぐ人もいるでしょう。また、開業すれば定年もないため、体力が続く限り仕事を続けられます。

しかし、独立開業するためには、一人前のガーデナーになる必要があります。そのため、まずは就職して経験を積むのが基本です。

ガーデナーとして高年収を目指すなら、開業を視野に入れた就職活動をしましょう。

ガーデナーになる方法

庭整備の道具

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これまで全く違う職業に就いていた人にとっては、いきなりガーデナーに挑戦できるのか不安に思うところもあるでしょう。未経験からガーデナーとして就職する方法を解説します。

ガーデナーは未経験・資格なしでもなれる

結論から言うと、ガーデナーになるのに学歴や資格は必要なく、未経験からでも挑戦できます。造園業を営んでいる会社に就職し、経験を積むのが代表的なキャリアパスでしょう。

ガーデナーの仕事は、座学と同様に実践も重要なため、現場で学ぶのがスキルアップの近道です。現場でスキルを磨いた後に、下記の資格を取得するのも知識の証明として有効です。

  • 造園技能士
  • 造園施工管理技士

どちらも受験するには実務経験が必要なので、就職後のスキルアップの目標にしてもよいでしょう。

求人を探すなら転職サイトがおすすめ

ガーデナーの求人を探すなら、転職サイトがおすすめです。転職サイトは幅広い種類の求人を扱っています。

ガーデナーの求人を探すときのポイントは「庭師」や「造園士」などのキーワードでも検索することです。会社によって職業名の使い方が異なる場合があるので、求人票のタイトルだけでなく、仕事内容を見て自分にマッチしているかどうかを確かめましょう。

ただし、ガーデナーの求人は他の職種に比べ多いとはいえず、地域密着で営業しているところは転職サイトに求人がない可能性があります。そのため、ハローワークと併用するのもおすすめです。

スタンバイでは、ガーデナーの求人を掲載しています。転職活動の情報収集に役立ててみてください。

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ガーデナーのやりがいや大変なところ

庭の整備

(出典) photo-ac.com

植物が好きだったり、土いじりが趣味だったりする人は、ガーデナーを仕事にしたいと思う人もいるかもしれません。しかし、仕事となると大変なこともあるでしょう。ガーデナーのやりがいや、大変なところも紹介します。

顧客から直接感謝してもらえる

ガーデナーの仕事は、自分の頑張りが直接目に見えるため、達成感を得やすいといえます。顧客から直接感謝される機会も多いので、やりがいを感じやすいでしょう。

また、一度手入れした庭は、これからも形として残ります。リピーターとして依頼してくれる顧客も多いため、手入れをするたびに庭の成長を楽しめるのも魅力です。

造園が好きな人にとっては、この上ない喜びでしょう。1軒1軒の庭に愛着を持って仕事に取り組むガーデナーは多くいます。

スキルを身に付ければキャリアアップも

ガーデナーは技術職のため、スキルを磨けば手に職がつけられます。ガーデナーは実務の腕前が重要ですが、資格取得することで理論面からも自分を高められます。

仕事の経験がそのまま資格取得の役に立つので、仕事をしながら試験対策ができるでしょう。

多くの場合、ガーデナーになりたての頃は、庭の手入れからスタートする傾向にあります。しかし、経験を積んで、設計などの知識を身に付ければ、昇進や転職によるキャリアアップも可能です。

見習い期間は長い

ガーデナーとして働くなら、長期的な目線でキャリアプランを考えましょう。ガーデナーの見習い期間は長く、最低でも3年、一人前になるには10年かかるといわれています。

特に初めは、雑用ばかりやらされることも多いので、ある程度我慢の時期が続くでしょう。しかし、見習い期間中は先輩の技術を盗むチャンスです。

実務をいつ任されてもいいように、先輩の仕事を見て学ぶ姿勢を持つことも重要です。

ガーデナーはいつからでも挑戦できる

笑顔で花壇を整備する女性

(出典) photo-ac.com

ガーデナーは、顧客の庭の手入れを行う仕事です。植物が好き・土いじりが趣味という人は、ガーデナーの仕事を楽しみながらできるでしょう。

ガーデナーになるのに学歴や資格は必要ありません。見習いの期間は長い傾向にあるため、ガーデナーを目指すなら早めに行動する方がよいといえます。

自分のキャリアプランをよく考え、後悔のない転職をしましょう。