クリエイティブな仕事とは?職種や必要なスキル、目指し方など

クリエイティブという単語は、独創的・創造的などの意味を持ちます。「クリエイティブな仕事」というと、作品をゼロから生み出す作業が多いでしょう。主な職業の種類やクリエイティブな仕事を目指す上で必要なスキル、未経験からの目指し方を紹介します。

さまざまデザインに関わる仕事

デザイナーの女性

(出典) pixta.jp

クリエイティブ系の仕事としてよく知られるのが、デザイン系の職業です。デザインに携わる仕事には何があるのか、主な職種を紹介します。

デザイン系の職業に就きたいと考えるなら、まずは仕事内容や職業ごとの特徴を押さえておきましょう。

webデザイナー

webデザイナーは、webサイト・インターネット広告などのデザイン制作を担当する仕事です。Photoshop・Illustratorなどの画像処理ソフトを使い、バナーやサイト内画像を制作します。

webサイトのデザインを作るには、サイト制作の知識も欠かせません。全体設計・デザインプロセス・HTML・CSSなどのコードを使ったコーディングまでデザイナーが担当する場合もあります。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは、さまざまな商品の装丁を担当する仕事です。お菓子の箱のデザインから雑誌の装丁まで、幅広い仕事があります。

広告やポスターのデザインを担当することもあり、デザイン全般に関わるのが特徴です。勤務先の業種やクライアントの希望に応じて、仕事内容には変化があるでしょう。

菓子メーカーに勤めていれば、主に商品パッケージや広告のデザインを担当します。フリーランスとして、幅広い分野のグラフィックデザインを手掛けるケースもあるでしょう。

ファッションデザイナー

ファッションデザイナーは、アパレル業界でファッションアイテムのデザインを手掛ける仕事です。メーカーやブランドで商品開発に携わります。

最先端のファッションや流行を作り上げるイメージが強いものの、日常で使う洋服や服飾小物の商品開発が主流です。

商品デザインの発案から試作、仕様書の作成まで幅広い仕事があります。服飾専門学校で洋裁・和裁の知識を学ぶのが就職への近道です。

インテリアデザイナー

インテリアデザイナーは、室内空間に配置するインテリアのデザインを手掛けます。オーダーメイド家具の提案・企画から、既製品の配置・カラー選定まで対応する範囲はさまざまです。

一般的には家具の設計や、設計前の建物・乗り物などの内装をゼロから手掛けるのが特徴です。メーカーでの商品開発や、クライアントに依頼を受け空間デザインを担当するのが主な仕事となるでしょう。

既製品の配置や選定もインテリアデザイナーの仕事に含まれますが、存在する室内空間に既製品の組み合わせを提案する場合は「インテリアコーディネーター」と呼ばれることが一般的です。

撮影・映像に関わる仕事

動画を編集する男性

(出典) pixta.jp

撮影・映像に携わる仕事は、写真・動画・映像撮影など幅広い分野に分かれています。インターネットを通じて動画をプロデュースする仕事や、TV番組制作に関わる仕事など、クリエイティブな分野が多い印象です。主な職業を紹介します。

カメラマン・フォトグラファー

カメラマンは、動画や写真を撮影する職業の総称です。フォトグラファーは、写真家を指します。

撮影を主な仕事とするため、カテゴリはさまざまです。人物・報道・芸術などの分野で、カメラ・ビデオカメラを使って撮影を行います。

被写体を撮影し、雑誌・写真集・番組などを制作するのが主な仕事です。商業分野で働くカメラマン・フォトグラファーは何らかの作品制作に携わり、対価を得ています。

芸術分野で撮影をするカメラマン・フォトグラファーは撮影した写真を芸術作品として扱い、販売・公開によって利益を得ます。

動画クリエイター

動画クリエイターは、動画撮影や編集に携わる仕事です。番組制作や映画の編集、アニメ動画の制作など、仕事内容は会社の扱う動画作品によって変わるでしょう。

動画制作の企画立案に携わるプロデューサー・ディレクターとして働くほか、技術者として動画制作・編集を行うパターンもあります。どちらも、動画クリエイターの主な仕事です。

そのほか、フリーランスとして自作動画を制作し、収入を得る人もいます。自作動画の場合、チームで制作しているケースを除いて、撮影・出演・編集を総合的に担当するのが特徴です。

文章や構成に携わる仕事

小説を書く

(出典) pixta.jp

作品を作り上げるとき、ストーリーや構成を作る小説家・脚本家・放送作家などのクリエイティブな職業が活躍します。雑誌・webサイトに掲載する文章を執筆するライターも、文章を手掛ける仕事です。それぞれの特徴を紹介します。

小説家

小説家は主に出版社からの依頼を受け、小説を書くのが仕事です。賞に応募して出版の権利を得る、インターネットの小説投稿サイトでスカウトされるなど、小説家になる方法はいくつかあります。

自費出版であっても本を販売し、利益が出ていれば小説家と呼べるでしょう。しかし、多くの場合小説だけで生計を維持するには出版社との提携が必要です。

出版社の依頼で小説を執筆すると編集者がつき、方向性の相談や必要な箇所の校正、営業・広告などを任せられます。小説家は原稿料や、作品が売れたときの印税で生計を維持するのが一般的です。

脚本家

脚本家は、映画・舞台・ドラマなどの脚本を手掛ける仕事です。全体のストーリーを考えるだけでなく、役者の台詞や状況を細かく書いた「脚本」を作ります。

主に映像作品のストーリーを考えるため、適当な時間で演じきれる作品を作るのがメインの仕事です。原作ストーリーがある場合は、脚本の形式に落とし込んで役者が演じられるよう内容を作っていきます。

脚本家は「脚本を制作する」のが仕事ですが、作品のプロデュースを手掛けることがあり、現場での指揮や監督としての役割を兼業するケースも多いでしょう。

放送作家

放送作家は、テレビ・ラジオ番組の進行や企画を担当する仕事です。番組の構成を考え、台本を作ります。

実際に番組進行を担当するのは、司会者やその他の出演者です。正確に台本通り進めていくか、ある程度アドリブを交えながら番組を作り上げるかは、放送作家と出演者の相談によって決まっていくでしょう。

番組の方向性や流れは、ディレクターやプロデューサーと打ち合わせた上で決定されます。番組の責任者はディレクターです。ディレクターの意向に合わせて、台本を作るのが主な役割となるでしょう。

ライター

「ライター」は、記事を執筆するのが仕事です。主に雑誌・webサイト・その他の出版物に掲載する記事を執筆します。

ライターはいくつかのカテゴリに分類されます。webサイトの記事を執筆するライターや、雑誌記事を担当するライターなどさまざまです。報道を主に扱うルポライターや、広告制作に携わるコピーライターもいます。

雇用形態は、状況によって変わってくるでしょう。出版社・編集プロダクションに入社し、会社が請け負った記事を執筆するパターンでは、会社と雇用契約を結ぶのが一般的です。

一方でクライアントから直接仕事を請け負うフリーランスや、業務委託で働くライターもいます。

エンターテイメントコンテンツに関わる仕事

タブレットで絵を描く

(出典) pixta.jp

エンターテイメントの中でも、ゲーム・アニメといったコンテンツに携わる仕事は、デザイン・脚本・構成担当など幅広い分野にわたります。主な職業と、特徴を見ていきましょう。

ゲームクリエイター

ゲームクリエイターは、ゲーム制作に携わる人の総称です。ゲームの制作には、デザイナー・CG制作担当・シナリオライター・作曲家・プログラマーなど、多くの人が関わっています。

ゲームクリエイターを目指す場合、自分がどの分野で活躍したいか考えておかなければなりません。キャラクターデザインなら、イラストやCG制作の技術が求められるでしょう。

ゲームの基礎を作るプログラミングは、プログラマーが担当します。ゲームプログラマーになるには、プログラムの知識が必要です。

アニメーター

アニメーターは、アニメーション制作に携わる仕事です。主にアニメ動画に使用する作画を担当します。

元となる大まかな絵コンテを作成し、原画を描いた後に細かい動画を作っていくのがアニメーション制作の基本の流れです。アニメーターの仕事は、原画制作と動画制作に分かれます。

原画は、動画作成の元となる基本の画像です。原画に動きをつけるために、数千~数万枚の動画を作っていきます。

動画制作を担当する場合、芸術面の才能だけでなく、的確に多くの作画を仕上げるスピードも求められる仕事です。

クリエイティブの監督・進行に関わる仕事

プロデューサーのイメージ

(出典) pixta.jp

クリエイティブ系の仕事には、グラフィックや文章などの制作だけでなく、全体の調整を担当する責任者がいます。企画・進行を担当する職業の特徴や、仕事内容を見ていきましょう。

クリエイティブディレクター

クリエイティブディレクターは、責任者としてクリエイティブな仕事に携わる役割です。広告・IT・WEB業界で活躍する職業で、単に「ディレクター」と呼ばれることもあります。

広告・IT製品・WEBサイトなど、クライアントから依頼された作品を作り上げるために現場の指揮をとるのが主な仕事といえるでしょう。

作品イメージや方向性を大まかに決定し、実際に作業をするデザイナー・プログラマーなどと相談しながら完成に向けて現場を調整します。スケジュールや、それぞれの状況を把握しながら、納期内に作品を仕上げるのがクリエイティブディレクターの役割です。

webプロデューサー

webプロデューサーは、主にwebサイト作成を統括する責任者です。web業界での責任者は、主に現場を指揮するwebディレクターと、クライアントとのやり取りや予算管理を担当するwebプロデューサーに分かれます(会社によっては分けていないケースもあります)。

ディレクターとプロデューサーを兼任するケースもあり、仕事内容は対応範囲によって変わると考えておきましょう。

ディレクターと同様、web業界での制作スキルや経験が求められます。クライアントとサイト作成の目的や完成イメージを共有し、説明するのもプロデューサーの役割です。

プランナー

プランナーは、クリエイティブ系以外の仕事でも幅広く活躍しています。企画立案が主な仕事で、クライアントや顧客の希望、作品の概要をプランニングするのが役割です。

あくまでも企画立案を担当する職業の総称のため、さまざまな役割を兼任しているケースもあります。

一般的には、スポンサー・クライアント・顧客とのやり取りが多いでしょう。相手の望む方向性を聞き出し、専門知識に基づいて適切なプランを案内するのが基本的な仕事です。

プランナーになるには、業界の専門知識や一般常識、クライアントとのコミュニケーション能力など幅広いスキルが求められます。

クリエイティブな仕事が向いている人

打ち合わせする二人の女性

(出典) pixta.jp

クリエイティブな仕事には、芸術的センスや優れた感覚が求められます。しかし、それだけでクリエイティブな仕事に向いているとは限りません。基本的な「センス」の部分以外に求められる資質とは、何なのでしょうか?向いている人の特徴を紹介します。

流行感度が高い人

ファッションデザイナーを始めとして、クリエイティブな仕事には流行を作り出す一面があります。撮影・執筆・WEBサイト制作、どの分野であってもある程度流行を押さえていなければなりません。

人気のあるものや、トレンドとされるデザインは常に入れ替わっています。クライアントや顧客のニーズを読み取り、魅力的な作品を提供するには新しいものに対する感性が重要です。

最新の流行や新しい知識を取り入れるため、フットワークの軽さや柔軟な考え方、行動力が求められます。

コミュニケーション能力が高い人

クリエイティブな仕事というと、1人で作業を進め、芸術作品を作り上げるイメージがあります。しかし、一般の会社では複数人のチームを作り、1つの作品を作り上げるのが主流です。

1人で全ての作業を担当するのではなく、それぞれ役割を持っています。周囲と連携しながら仕事を進めるコミュニケーション力は、クリエイティブな仕事に欠かせない能力です。

同僚や上司とのコミュニケーションだけでなく、クライアント・顧客のニーズを読み取り形にする力も求められるでしょう。

アイデアを形にできる人

クリエイティブな仕事には、発想力が求められます。軽快にアイデアを出す積極性と、現実的な判断力が必要です。思いついたことを形にするには、実行力・行動力も重要になります。失敗を恐れず、まずはやってみるのが大切です。

予算や納期との兼ね合いもあり、アイデアが実行可能なものなのか、作業中にトラブルが発生しないか見極める冷静な判断力と知識もクリエイティブな仕事には求められるでしょう。

未経験からクリエイティブな仕事に就くには

クリエイターのイメージ

(出典) pixta.jp

クリエイティブな仕事に就くには、スキルが必要です。未経験から目指すためには、何をすればよいのでしょうか?主な方法や、採用に繋がりやすいアピールポイントを紹介します。

資格やスキルをアピール

設計や建築など特殊なケースを除き、クリエイティブ系の仕事で資格を必須とするものは少なくなっています。

しかし、傾向として知識やスキルを必要とする仕事が大半です。民間資格や専門学校なども多く、資格・スキルをアピールできると採用には有利になります。

デザイン関連なら芸術系学校で学んだ知識や、仕事内容に対応した民間資格が役立ちます。WEBサイト構築では、プログラミングや画像編集ソフトの知識・経験が求められるでしょう。

スキルを身につける方法

クリエイティブな仕事の多くは、実績・経験を重視する傾向があります。応募する職種の実績・経験は、「ポートフォリオ」にまとめるのが一般的です。しかし、未経験ではポートフォリオに記載できる実績がありません。

実績以外に実際の作品をポートフォリオにもできますが、未経験の場合、制作方法や企業が求めるレベルの基準が分からないことも考えられます。ポートフォリオ制作で悩んだときや、応募先が求める水準が高いときはスキルを身につけるのが先決です。

スキルを身につける方法は、資格取得や専門学校での勉強が中心になるでしょう。応募職種の実務経験にはなりませんが、未経験であっても一定のスキルを学んでいる証明になります。

そのほか、アルバイトや業務委託でクリエイティブな仕事に就き、経験を積む方法もあります。場合によっては独学で勉強もできますが、資格取得や実務経験の方がアピールはしやすいでしょう。

クリエイティブでやりがいのある仕事に就こう

デザイナーの女性

(出典) pixta.jp

クリエイティブな仕事では、センスやスキルを生かせます。作品作りや芸術に興味があるなら、転職先の候補として最適です。

クリエイティブな仕事の多くは、実績・経験・スキルを必要とします。まずは就きたい職業に関連するスキルを身につけ、ポートフォリオとして提出できる作品を作ってみましょう。

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