精神的に楽なバイトはどう探す?仕事のメリット・デメリットも解説

精神的に楽なバイトを探す上で、何を基準にすればよいのでしょうか?性格や感じ方は人それぞれなので、自分が何にストレスを感じるのかを明らかにするのがスタート地点です。楽を基準にしてバイトを選んだ場合のメリット・デメリットも解説します。

精神的に楽なバイトは存在する?

カフェでバイトする女性

(出典) pixta.jp

バイトを探す際に「できるだけ精神的に楽な仕事に就きたい」と考える人は多いものです。精神的なストレスが大きいと情緒が不安定になり、プライベートの時間も仕事のことで頭がいっぱいになってしまいます。そもそも精神的に楽なバイトは存在するのでしょうか?

基準は人によって異なる

世の中にはたくさんの仕事があります。何をもって精神的に楽と考えるかは、個人によって異なります。万人にとって楽なバイトは存在しないといってもよいでしょう。

例えば人と接するのが苦手な人は、接客業にストレスを感じやすい傾向があります。一方で、コミュニケーションが得意な人は、接客業を自分の天職と感じるかもしれません。

楽なバイトを探す前に、自分は何に対してストレスを感じやすいのかを明確にしましょう。紙に書き出していくと、自分が望む働き方が見えてきます。

職場の人間関係に悩まされやすい人であれば、1人で黙々と進められる仕事を選択することで、精神的なストレスを回避できるでしょう。

適性に合った仕事はストレスが少ない

精神的に楽なバイトを探すポイントは、自分の適性を知ることです。「好きな仕事を選んだはずなのに、なぜか精神的にきつい」と感じた経験はありませんか?

どんなに好きな仕事でも、自分の適性と大きくかけ離れていれば、ストレスはどんどん蓄積していきます。

適性とは、自分の性格・性質がその物事に適していることを意味します。自分が人よりできることや、他人によく褒められた出来事がないか考えてみましょう。

長所や能力が生かせる仕事は能力を発揮しやすく、「いくら努力しても成果が上がらない」「他人と比べて落ち込んでしまう」という場面が減ります。

精神な負担が少ないバイトの特徴

パソコンで作業する

(出典) pixta.jp

精神的に楽なバイトの判断基準は、個人によって異なります。絶対に楽と言い切れるバイトは存在しませんが、一般的に精神的な負担が少ないといわれているバイトの特徴と理由を取り上げます。

人と関わる機会が少ない

人と関わる機会が少ない仕事は、人間関係の気苦労がなく、精神的に楽だといわれています。自分の作業に黙々と取り組んでいるうちに、時間はあっという間に過ぎていくでしょう。

仕事上のストレスの大半は、人間関係に起因するといっても過言ではありません。特に、人付き合いが苦手な人やコミュニケーションがうまく取れない人にとって、接客業やチームワークが必要とされる仕事は苦痛に感じます。

お客様と対面する機会はないものの、コールセンターのオペレーターも、接客業の1つです。臨機応変な対応が求められる上に、クレームの電話を取るケースも多く、人によっては精神がすり減ってしまうかもしれません。

ルーティンワークが中心

場面に応じた柔軟な対応を求められる仕事や頭を使う複雑な仕事は、精神的なストレスがたまりやすいとされています。特に、変化への順応が難しい人や刺激が苦手な人は、ルーティンワークの方が楽だと感じるかもしれません。

ルーティンワークとは、やり方や手順が決まっている定型業務を指します。誰が担当しても品質が一定になるように、業務内容がマニュアル化されているのが特徴です。日々同じ作業の繰り返しで、イレギュラーな事態はほとんど発生しません。

自分で試行錯誤する必要がない上に、専門的な知識やスキルを求められないため、未経験者でも取り組みやすいのがメリットです。

ノルマの設定がない

競争が苦手な人やマイペースに仕事を進めていきたい人は、ノルマのないバイトが精神的に楽です。

ノルマや締め切りが設定されていると、多かれ少なかれ精神的なストレスがたまります。自分の好きな仕事であっても、絶対にノルマをクリアしなければというプレッシャーに押しつぶされれば、やりがいや楽しさを見いだせなくなるかもしれません。

メンバー間での顧客獲得競争が激化したり、上司に叱責されたりしてストレスがピークに達した場合、心身に不調を来す可能性があります。

コミュニケーションが少ないバイト4選

ピッキング作業

(出典) pixta.jp

人間関係に悩みたくない人や接客が苦手な人は、コミュニケーションが少ないバイトを選ぶと長続きします。自分のペースで着実に作業を進められるため、充実感が得られるでしょう。

工場・倉庫内での軽作業

工場・倉庫内での軽作業は、コミュニケーションが少ないバイトの代表格です。腕力をほとんど必要としない上、シフトの自由が利きやすいので、学生や女性にも人気があります。軽作業の具体的な内容としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 梱包
  • 仕分け
  • シール貼り
  • ピッキング
  • 検査・検品
  • 加工・組み立て

コミュニケーションが不要な点では楽ですが、長時間の立ち仕事になる可能性があります。目や肩などにも負担がかかるため、どちらかというと体力に自信がある人が向いているでしょう。

データ入力

データ入力のバイトは、所定のファイルやフォーマットにデータを入力していく仕事です。一般的な事務作業には、接客や電話応対が含まれますが、データ入力に特化したバイトであれば、データ入力以外の仕事が回ってくる可能性は低いでしょう。

基本的に、自分で文章を考えたり複雑な計算をしたりする必要がないため、特別なスキルは求められません。ブラインドタッチができる人であれば、作業はサクサク進むでしょう。

データ入力のバイトは、在宅勤務とオフィス勤務の2パターンに分かれます。在宅勤務であれば、人とコミュニケーションを取らずに済む上、完全に自分のペースを保てます。

清掃員

チームで清掃にあたる場合もありますが、清掃員のバイトは担当エリアが決まっているケースが大半です。

上司や部下に気を使う必要がない点において、コミュニケーションが苦手な人や1つの作業に集中したい人にとっては、最適なバイトといえるでしょう。重いものを運ぶ場面はほとんどなく、女性やシニアでも従事しやすいのがメリットです。

ただし、限られた時間内で指定された範囲の清掃を済ませなければならないため、スピーディに動ける人でなければ、清掃員のバイトは務まりません。特に病院は衛生面に厳しいため、通常以上に丁寧な作業が求められます。

ポスティング

ポスティングは、チラシやDMなどを各家庭のポストに投函するバイトです。チームプレーではないため、煩わしい人間関係に悩まされません。運動不足解消を目的にポスティングを始める人も多いようです。

バイトの報酬体系は、歩合制と時給制の2パターンです。業務自体は簡単ですが、ノルマを設ける事業所もあり、人によってはプレッシャーや体力的なきつさを感じるかもしれません。

とはいえ、無理な枚数を押し付けられることはなく、基本的には自分のペースで仕事ができます。指サックを使用したり、事前にルートを把握したりしておくと、効率的に仕事ができるでしょう。

ルーティンワークが基本のバイト3選

ガソリンスタンド

(出典) pixta.jp

環境の変化にストレスを感じやすい人は、ルーティンワークが中心のバイトを選びましょう。仕事を覚えるまでは大変ですが、一度慣れてしまえば、精神的なストレスは少ないと考えられます。

受付

受付と聞くと、臨機応変に対応しなければならないイメージがありますが、業務の大半はルーティンワークです。

業務の流れや顧客への接し方、電話の受け答えなどは、あらかじめマニュアル化されているため、慣れてしまえば楽に感じるでしょう。特に、「コミュニケーションを取るのは好きだけれど、自分で試行錯誤するのは苦手」という人に向いています。

スポーツジムやサロン、個人経営のクリニックは常連客が多く、イレギュラーな対応が求められる機会は少なめです。バイトの受付で対応しきれない場合は、社員がフォローしてくれるので、精神的な負担は少ないでしょう。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドの仕事も、ルーティンワークが基本です。セルフスタンドであれば、顧客自身が洗車や給油を行うため、覚える仕事内容は以下のようにそれほど多くありません。

  • 顧客の誘導
  • 操作手順の案内
  • モニターチェック
  • スタンド内の清掃

危険物取扱者や自動車整備士などの資格を保有している人は、整備や簡単な修理を担当する場合もあります。

24時間営業のガソリンスタンドは3交代制が基本で、早朝や夜勤の勤務も可能です。午後10時~午前5時までは深夜手当が付くため、日勤よりも報酬が多くなります。

ルート配送

ルート配送は配送ドライバーの一種です。配送先と配送ルートがあらかじめ決まっており、ルーティンワークが得意な人にとっては適職といえるでしょう。

配送先は個人宅の場合もありますが、小売業者や食品卸売業者、倉庫会社などが多い傾向があります。スーパーやコンビニなどの小売業者は、商品が届かないと営業できないため、ルート配送のドライバーには、時間厳守が求められます。

決まった業務を着実にこなせるのであれば、精神的なストレスは感じにくいでしょう。1日の流れは以下の通りです。

  • 出社・アルコールチェック
  • 配送物の積み込み
  • 荷物の配送
  • 報告作業・車の清掃・終業点呼

配送ルートが固定されているため、配送先の担当者とコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが重要です。

ノルマや時間の制約がないバイト3選

警備員の男性

(出典) pixta.jp

ノルマがないバイトは、自分のペースを保てるのがメリットです。他人と比べたり、時間に追われたりすることがなく、精神的な焦りをほとんど感じずに働けるでしょう。

施設警備

施設警備は、ビルやショッピングセンター、病院などの施設内を警備する仕事です。主な業務は、施設内の巡回と警備室での監視カメラチェックです。施設によっては、施設の入り口で立哨を行います。

事件・事故の発生時は緊張感が走りますが、それ以外は時間に追われることもなく、自分のペースで仕事ができます。交通の誘導を伴う「雑踏警備」に比べると、体力的な負担も少なめといえるでしょう。

施設警備に就くのに特別な資格は必要ありません。警備業務に関わる法令やマナー、応急処置などは、バイト採用後の研修で身に付けられます。

監視員・試験監督

監視員は、ルールや安全が守られているかをチェックする仕事です。代表的なのは、プールや海水浴場の監視員でしょう。

プールサイドや海水浴場に設置された監視台に座り、遊泳者に異常がないか、危険な泳ぎ方をしている人がいないかなどをチェックします。

何事もなければ体力的・精神的に楽なバイトといえますが、人の命がかかっていると考えると、応募にちゅうちょしてしまう人もいるかもしれません。体調不良やけがをした人がいればすぐさま救助し、応急処置を施す必要があります。

試験監督は、試験中の不正行為を監視する仕事です。試験前に試験のルールを説明し、試験終了後は解答用紙を回収します。複雑な作業がなく、ノルマとも無縁なので、精神的なストレスは少ないでしょう。

アンケートモニター

アンケートモニターは、企業や店舗から依頼されたアンケートに回答する仕事です。単発バイトの代表格で、報酬は1回ごとに支払われます。回答期限はありますが、ノルマはありません。

アンケートに答えるだけなので、精神的なプレッシャーはほとんどないといってよいでしょう。メインのバイトではなく、副業や隙間時間の有効活用として始める人が多いようです。

アンケートモニターの形態は、「イベント・セミナー会場に出向く」ものと「Web上で回答する」ものの2パターンに分かれます。Webアンケートは、1回ごとの報酬が少ないため、効率的に稼ぎたいなら、イベントやセミナー会場に足を運びましょう。

精神的に楽なバイトのメリット・デメリット

パソコンを見て悩む女性

(出典) pixta.jp

精神的に楽なバイトにはメリットとデメリットがあります。「高収入を得たい」「将来のためにスキルアップを目指している」という人の場合、精神的に楽という基準だけでバイトを選ばない方がよいかもしれません。

プライベートを充実させられる

精神的に楽なバイトのメリットは、プライベートの時間が充実する点です。ストレスが少ないと情緒が安定し、プライベートの時間をリラックスして過ごせます。夜もぐっすり眠れ、次の日もまた頑張ろうという活力が湧いてくるでしょう。

逆に、精神的なストレスが多いと、バイト終了後も仕事のことで頭がいっぱいになります。人間関係で悩んだり、ノルマのプレッシャーに押しつぶされそうになったりして、心ここにあらずの状態になってしまうのです。

日常生活やプライベートを大事にしたい人は、精神的にきつくないバイトを選ぶのが望ましいでしょう。

高収入は期待できない

仕事の内容にもよりますが、精神的に楽なバイトの多くは、時給が安い傾向があります。以下のような条件に当てはまるバイトは、高収入が期待できない可能性が高いでしょう。

  • 精神的・体力的な負担が少ない
  • 専門的な知識・スキル・資格を必要としない
  • 未経験でも簡単に始められる
  • 単純作業がメイン

少しでも高収入を得たい人は、夜勤があるバイトを選ぶ手もあります。原則として、深夜(午後10時~午前5時)に労働があった場合、事業者は25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。

工場・倉庫内の軽作業やガソリンスタンド、警備員などの仕事は24時間体制が多いため、体力に自信があれば夜勤シフトを検討しましょう。

参考:しっかりマスター 割増賃金編|東京労働局

スキルアップが難しい可能性も

精神的に楽なバイトには、ルーティンワークや単純作業が多く、スキルアップの機会に恵まれない可能性があります。

1年、2年と続ければ、それなりに作業スピードは上がりますが、本人のキャリア形成にプラスの影響を与えるかどうかは別問題です。熟練を要しない単純労働の繰り返しのみであれば、アピールできる経験やスキルは身に付きにくいかもしれません。

いつか正社員として働きたいと考えている人は、精神的に楽かどうかだけでなく、「仕事の経験を通じて何が学べるか」を考えながらバイト探しをする必要があります。

バイト探しの留意点

スマホを操作する手元

(出典) pixta.jp

自分の性格やライフスタイルに合ったバイト先を見つけるには、いくつかのポイントがあります。精神的に楽なバイトを選ぶ上で、志望動機の書き方にも注意しましょう。

業務内容は細かくチェック

バイト選びで失敗する人の多くは、業務内容を細かくチェックせず、自分のイメージだけでバイト先を決める傾向があるようです。

世の中には一見楽そうに見えても、精神的に大変なバイトがたくさんあります。精神的には楽でも、体力的にきついバイトもあるため、労働条件・待遇・ノルマの有無などをしっかりと確認しましょう。

求人票に記載されていない事項については、面接で自分から質問しても構いません。疑問点や不安点を残したまま採用されると、「こんなはずじゃなかった」と後悔する結果につながります。

志望動機が採否を左右する

バイトの面接では、必ずといってよいほど志望動機を聞かれます。精神的に楽という基準でバイトを選んだ場合、採用担当者を納得させられるような志望動機が思い浮かばない可能性があるでしょう。

いくら自分の本音であっても、「楽そう」「自分でもできそう」という理由を挙げるのは好ましくありません。「コミュニケーションの必要性がなさそうだから」といった、ネガティブな理由も控える必要があります。

志望動機に困った場合は、以下のようなポイントを意識してみましょう。

  • 仕事のどこに興味を持ったのか
  • 自分の長所や強みをどう生かしたいか
  • バイト先のどんなサービスや姿勢に引かれたのか

自分の基準を明確にするのが重要

青空の下の女性

(出典) pixta.jp

すべての人にとって精神的に楽なバイトはなく、楽かどうかは個人の感じ方で決まります。自分が何にストレスを感じやすいのかを明確にすることが、バイト探しのコツといえるでしょう。

イメージだけで応募を決めずに、仕事内容や労働条件、待遇などをよく確認することも重要です。

求人検索サイト「スタンバイ」には、豊富なバイト求人情報が掲載されています。精神的に楽なバイトに就きたい人は、自分にぴったりの仕事がないかチェックしてみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら