広報に向いてる人はどんな人?3つの特徴と求められるスキルを紹介

広報は、企業や製品・サービスの情報を社内外に発信するのが仕事です。いわゆる「広報活動」全般に従事することとなりますが、どのような資質が必要なのでしょうか?広報に向いている人の特徴や求められるスキル、未経験から転職するコツを紹介します。

広報に向いている人の特徴

ビジネスウーマン

(出典) pixta.jp

広報は企業の窓口としての役割を担い、企業ブランディング・企業の認知度向上に貢献するのが仕事です。どのような人が求められるのか、向いている人の特徴を見ていきましょう。

人と接することが得意

企業の広報として働くと、社内・社外を問わずさまざまな人との打ち合わせや取材対応を行うこととなります。仕事を高いレベルでこなすには、高いコミュニケーション能力が必要です。人と話すのが苦手だったり人見知りだったりする人には向きません。

また、社外向けの広報はいわば会社の顔です。広報担当の印象が会社の印象をも左右することがあり、「人から好印象を持たれやすいこと」も重要になります。

社会人としてのマナーが備わっていることはもちろん、人を不快にさせない身のこなしや話し方・気配りが身に付いていることが必須です。

情報感度が高い

広報には、情報収集能力も必要です。あらゆる方向に常にアンテナを張っている、情報感度の高い人が向いています。

広報が情報を発信するときは、発信内容の立案やプレスリリース制作を行います。リリースした情報をバズらせたりメディアからの注目を集めたりするには、市場やSNSのトレンド精査・競合他社の動向チェックは必須です。

ただし、ただ情報を集めるだけでは広報としての成果につながりません。広報として働くなら、集めた情報を企画へと反映できる、アウトプット能力も求められます。

コツコツ作業が苦にならない

広報の仕事の多くは、資料整理や書類作成・計画立案などです。表に出る業務よりも裏方の地味な業務が多いため、コツコツ作業が苦手な人には向きません。細かい作業を地道にこなせる人・飽き性ではなく、集中して働ける人に適した仕事です。

また、仕事が丁寧なこと・仕事を正確にこなせることも、広報担当の重要な資質です。

特に社外向けに企業の公的な情報を発信するときは、数字1つ・ソース1つの間違いも許されません。「数字やソースは、細かくチェックしないと気が済まない…」という慎重派の人こそ、広報向きです。

広報とはどんな仕事?

打ち合わせをする女性

(出典) pixta.jp

広報とはそもそもどのような仕事を行う部署なのでしょうか?広報を希望する上で知っておきたい、仕事の特徴を紹介します。

自社の情報を発信する仕事

広報は、文字どおり自社の情報を「広く」「報じる」仕事です。企業の情報を適切に発信することで、ブランド力強化・企業認知度向上につなげます。

英語では「Public Relations(パブリック・リレーションズ)」と訳されます。ただし「PR」は、厳密な定義をするとステークホルダーと円満な関係を築くための概念を指します。その本来の意味に当てはめると、広報はPRの一部に含まれる概念ですが、一般的なビジネスの会話では、同じ意味の言葉として使われることも多いです。

また、広報と混同されがちな言葉として「広告」もあります。こちらは製品やサービスの購入を促進するために行われるもので、企業ブランディングを主目的とする広報とは意味が異なります。

なお広報の仕事は、社外広報・社内広報の2種類です。それぞれ内容が異なるため、違いを理解しておきましょう。

社外広報の役割

社外広報は、外部に対し製品・サービスの情報を発信する広報活動です。対象は、各種メディアやステークホルダーのほか、SNSに存在する不特定多数のユーザーなどが挙げられます。

主な仕事は、サービスや製品のプレスリリースを制作したり、調査やアンケート結果を発表したりすることです。広報の仕事で会社のイメージが左右されるため、ミスや漏れは許されません。

また近年は、企業認知の促進や企業価値の向上を目指した広報活動を展開する企業が増えています。企業の社会貢献活動を発表したり、投資家向けの有益な情報を発信したりすることも、社外広報の仕事です。

社内広報の役割

社内広報は、社内に向けて情報を発信する広報活動です。社内報やメールマガジンで情報を発信するのはもちろん、社内イベントを企画・主催することもあります。

社内広報の目的は、企業の組織力強化や社員同士の一体感・連帯感の底上げです。社員に自社の情報・取り組み・企業理念を伝えることで、社員一人ひとりが「企業の一員である」という認識を抱きやすくなります。

社内広報の働き次第で、社員同士のコミュニケーションを深化させたり、従業員エンゲージメントを向上させたりすることが可能です。

広報に求められるスキル

タイピングする女性

(出典) pixta.jp

広報の仕事をスムーズに行うためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか?広報に求められるスキルを詳しく紹介します。

文章作成スキル

広報は、プレスリリースや社内報を制作するのが仕事です。

製品やサービスの情報を外部に発表するときは、必要な情報を抜け漏れなく含めることはもちろん、商品の魅力や強みもアピールしなければなりません。

文章は規定の文字数でコンパクトかつインパクトのある言葉でまとめる必要があり、高い文章力・国語力が求められます。

なお広報が発表する文章が、会社のイメージを大きく左右することも多々あります。文章作成では不快な表現を避けるのはもちろん、誤字・脱字も厳禁です。

プレゼンテーションのスキル

広報になれば、報道関係者の前に立ち口頭で情報を発信することもあります。堂々とした態度で論理的に話せる、プレゼンテーションのスキルも必須です。

プレゼンテーションスキルには、ロジカルかつ分かりやすく話すことはもちろん、共感を呼ぶ言葉選びや場の雰囲気を盛り上げる演出力も含まれます。

話すときの表情から声の抑揚までコントロールできるスキルがあると、広報として活躍できる場は広がるはずです。

問題解決・調整能力

広報として働くなら、トラブル対応スキルが必要です。初動でミスをするとあっという間に拡散され、後々まで尾を引くケースが少なくありません。広報がイニシアチブを取って次の行動を判断し、素早い解決に導くことが求められます。

また、広報が情報を発信するタイミングは厳密に定められています。広報として働くなら、スケジュール管理能力は必須です。

このほか複雑なスケジュールをまとめ上げる調整力や、複数の業務を効率的にさばけるマルチタスクのスキルも、広報に必要なスキルといえます。

広報のやりがい

ビジネスウーマン

(出典) pixta.jp

広報の仕事は大変ではありますが、その分やりがいも大きいといわれます。広報の担当者は、どのようなとき「広報でよかった」と思うのでしょうか?広報のやりがいを紹介します。

社内外での貴重な出会い

社外広報の仕事では、さまざまな業種・職種の人と知り合う機会があります。普通では関われないマスコミ系やクリエイター系の人と出会うチャンスも多く、気が付けば人脈が広がっているはずです。

また、社内広報ならあらゆる部門の人と関わるチャンスがあります。他の職種では関わりが薄いような部門や役職の人にも、知り合いを作れるでしょう。

さまざまな人とつながりたい人、人との出会いで刺激を受けたい人にとって、広報はまさに天職です。新しい人との出会いがある度にやりがいを感じるでしょう。

発信した情報へのリアクションがあったとき

手掛けた仕事への反応が見えやすいことも、広報ならではのやりがいです。

広報が発信した商品・サービスの情報は、各種メディアを通して周知されます。自分が発信した情報をテレビやラジオ・Webサイトなどで見られるのは、うれしいものです。広報資料の作成中も「これがテレビに流れるのだから頑張ろう」と思えます。

また、近年はSNSが普及し、一般消費者の声もダイレクトに受け取れるようになりました。ポジティブなものはもちろん、一般消費者からの反響はやりがいにつながるはずです。

社会貢献に関与することも

情報発信により会社のよさ・商品・サービスのすばらしさが適切に伝われば、誰かの価値観を変えたり利便性を向上させたりすることも可能です。商品やサービスについて好意的な声を聞くことで、自身の仕事が社会貢献につながっていると自信を持てます。

企業の中で働いていると、「担当している仕事がどのように人々の役に立っているのか」を実感するチャンスはあまりないかもしれません。企業と社会の深いつながりを実感しながら働けるのは、広報ならではです。

未経験から広報を目指す際のポイント

転職活動中

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広報は業務の性質上、未経験者が入り込みにくいのが実情です。未経験からの転職を希望する場合、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?未経験から広報を目指す際のポイントを紹介します。

できるだけ規模の大きな企業を狙う

未経験から広報担当を目指すなら、大企業の求人に応募しましょう。中小規模の企業は広報部門が小さく、仕事を1人で回せる即戦力となる経験者が求められる傾向にあるためです。

積極的に広報活動を展開する大企業なら広報部門も大きく、仕事も多岐にわたります。未経験可とする求人もあるので、未経験から転職することも不可能ではありません。

また、業界によって求人の多さは異なる傾向です。業種不問で広報の仕事に就きたい人は、小まめに求人をチェックしましょう。

忙しくて求人を探す暇がない人は、スマホから求人を探せる「スタンバイ」がおすすめです。「未経験」というキーワードで検索すれば、すぐにニーズにマッチした求人が表示されます。まずはどのような求人があるか、気軽にチェックしてみてはいかがでしょうか。

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スキルアップしながら目指す方法もあり

業界に強い希望がある人は、同じ業界あるいは広報に関連する業務に就いて実績を積みましょう。中途採用では、やはり実績や経験を持つ人が有利です。

広報への転職で好印象を持たれやすいのは、PR会社や広告代理店などのキャリアです。広告業界で培った経験は、広報でも役立ちます。また営業経験がある人は、プレゼンテーションスキルやコミュニケーションスキルが期待できることから好印象です。

業種・職種から広報との接点を見つければ、自ずと広報にたどり着くキャリアルートが見えてきます。

適性を確認して自分に合った仕事を選ぶ

履歴書を作成する手元

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広報に向いているのは、人と接するのが得意な人・情報感度が高い人・コツコツと作業できる人です。広報の仕事は一見華やかですが、地味な作業も少なくありません。仕事内容を理解した上で、向き・不向きを判断しましょう。

それを踏まえて広報の仕事がしたいと思う人は、文章作成スキルやプレゼンテーションスキルを磨くのがおすすめです。未経験からチャレンジする場合は、「未経験可」の求人を探す・別の仕事で経験を積んでチャレンジするといったルートがあります。

広報として働く自分をイメージしながら、最適なルートを選択しましょう。