アナウンサーを目指しているのなら、なるための方法について知っておくのがおすすめです。仕事内容や必要なスキルが分かれば、早い段階で準備を始められるでしょう。アナウンサーになるにはどうすればよいのかを解説します。
この記事のポイント
- アナウンサーになるための基本的なルート
- アナウンサーになるには、大学を卒業してテレビ局・ラジオ局に入社するのが基本的な流れです。採用試験は難易度が高いため、在学中に専門のスクールに通うとよいでしょう。
- 採用試験の内容
- 最初に書類選考が行われます。本人の写真や動画も、重要な参考資料とされる点がポイントです。面接ではカメラテスト・原稿読み/実況・フリートークなどがあります。
- アナウンサーに必要なスキル・資質
- アナウンサーには、聞き取りやすい声質や話す力が不可欠です。生放送では即座な対応が求められるため柔軟な対応力や冷静な判断力も必要となります。さらに好感度や清潔感も重視されます。
アナウンサーになるには
アナウンサーになる基本的なルートを紹介します。採用試験の大まかな流れや、合格するためのポイントも押さえておきましょう。
大学卒業後にテレビ局・ラジオ局へ
アナウンサーになるには、4年制大学・短大・専門学校を卒業後、テレビ局やラジオ局の入社試験を受けるのが一般的な流れです。キー局の場合は、ほぼ4年制大学の卒業が必須です。
卒業する学校について、公立・私立や理系・文系は問いません。ただしアナウンサーは高学歴の人が多いのも事実です。世間的によく知られているような、高レベルの学校を卒業した人ほど、有利になるといえるでしょう。
なお、近年はアイドルからアナウンサーに転身するケースもあります。考え方や価値観が多様化していく中、アナウンサーへのなり方もますます多様化していくでしょう。
スクールに通うのもおすすめ
アナウンサーを目指す場合は、アナウンススクールに通うのがおすすめです。アナウンススクールには、テレビ局が運営するものと、テレビ局以外のものがあります。
アナウンススキルの習得や面接対策、メイクのレッスンなど、スクールで学習する内容はさまざまです。独学では勉強できないことが多いため、本気でアナウンサーになりたいならスクールに通い、専門的な内容を勉強しましょう。
テレビ局が運営するスクールに通っていても、他局の試験を受けることは可能ですし、テレビ局以外のスクールでも十分に合格を狙えます。通いやすさや費用など、さまざまな角度から比較して選ぶとよいでしょう。
アナウンサー試験について
アナウンサーの採用試験では、最初に書類選考が行われます。履歴書などの基本的な書類だけでなく、本人の写真や動画も、重要な参考資料とされる点がポイントです。
書類選考を通過した人には、現場社員による1次面接が行われます。1次面接の後のカメラテストでは、カメラの前で原稿読みや実況などを行わなければなりません。
カメラテストにも合格したら、局長クラスによる2次面接に進みます。2次面接では簡単な筆記試験やフリートークが課されるケースもあります。
地方局を受ける場合は、名産品など地域の特徴を調べておくと役立つかもしれません。最後は社長や役員による3次面接が実施され、合否が決まります。
アナウンサーの仕事内容
アナウンサーの仕事は、原稿読みや番組の司会だけではありません。取材活動や下準備なども含めた具体的な仕事内容を紹介します。
ラジオやテレビに出演
アナウンサーの代表的な仕事は、テレビやラジオでの原稿読みや司会です。スポーツの実況や天気の解説など、活躍できる分野は多岐にわたります。
担当する番組の共演者をサポートすることも、重要な役割です。毎回メインのアナウンサーになるとは限らないため、サポート役を担う際は進行役を上手に支える必要があります。
番組の司会では、アドリブを求められるケースも多いでしょう。原稿や台本がないときの立ち振る舞い方も、アナウンサーとしての評価を左右する重要な要素だといえます。
取材活動や下準備
テレビやラジオに出演しているとき以外にも、アナウンサーは仕事をしています。例えばニュース番組に出演する場合は、事前に現場に行って取材することもあるでしょう。
原稿に出てくる言葉の意味を調べたり、実際に読み上げながらチェックしたりする仕事もあります。原稿は事前に用意されているため、本番でスムーズに読めるようにしておかなければなりません。
番組の出演時間は短くても、それ以上の時間を取材活動や下準備に費やしているのです。
アナウンサーに必要なスキル・資質
アナウンサーに求められる資質やスキルについて解説します。自分に向いている職業かどうか、判断する際の参考にしましょう。
聞き取りやすい声質や話す力
アナウンサーは、話すことを仕事にしている職業です。聞き取りやすい声質や話す力は、最も重要な資質だといえます。
テレビに出演する以上は見た目も重視されますが、それだけが全てではありません。特にラジオ局の試験を受ける場合は、見た目以上に声質や話す力を高く評価されることが重要です。
相手に伝わりやすいように話せるコミュニケーション能力も、求められるスキルの1つです。アドリブで話すシーンでも、コミュニケーション能力が役立ちます。
柔軟な対応力や冷静な判断力
アナウンサーは、生放送の番組に出演する機会が多くなります。生放送では予期せぬことが起こりやすいため、どのような状況でも冷静に対応できるスキルが必須です。
災害が発生した際の速報では、渡された原稿をすぐに読まなければなりません。事前準備する暇がなくても、正確な情報をきちんと伝える必要があるのです。
このように、アナウンサーには柔軟な対応力と冷静な判断力が求められます。平常心を保つ訓練や、すぐに原稿を読むための日頃の練習が不可欠です。
好感度や清潔感も求められる
アナウンサーの見た目で重要なのは、好感度と清潔感です。笑顔が素敵な人や愛嬌がある人は、好感度が上がりやすくなります。清潔感を高めるためには、髪型や服装などに気を配る必要があるでしょう。
持って生まれたルックスも重要な要素ですが、ルックスが良いだけで採用されやすくなるわけではありません。声質や話す力も含め、努力次第で向上させられるスキルも大切であることを覚えておきましょう。
アナウンサーのキャリアパス
アナウンサーになった後の代表的なキャリアパスは、局アナを続ける道とフリーになる道の2種類です。それぞれの内容を詳しく解説します。
局アナとして経験を積む
アナウンサーとして採用された後は、研修や指導を受け、先輩のアシスタントを経て担当番組を持つのが一般的です。
その後は適性に合わせて幅広く仕事をこなしますが、30代に入ると裏方の仕事も増えてきます。先輩として、新人アナウンサーの指導を任されることもあるでしょう。
アナウンス部で実績を積み、部長や室長などの管理職を目指す道もあります。編成部などの違う部署へ異動したり、ラジオのニュースでのデスクを担当したりするのも、キャリアの進め方の1つです。
フリーアナウンサーとして独立
アナウンサーのキャリアパスには、独立する道もあります。フリーになると、さまざまな局でアナウンサーとして働くことが可能です。
一般的にフリーアナウンサーは事務所に所属し、オーディションを受けて合格した番組を担当します。地方局のアナウンサーも、フリーになれば全国放送の番組出演も夢ではありません。
フリーアナウンサーの中には、スクールを開校して後進の指導にあたったり、イベントや結婚式の司会をしたりする人もいます。人気が高まってドラマやCMに出演するケースもあるなど、本人次第で活躍の幅を大きく広げられます。
早めの準備でアナウンサーを目指そう
アナウンサーになるには、大学を卒業してテレビ局・ラジオ局に入社するのが基本的な流れです。採用試験は難易度が高いため、在学中に専門のスクールに通うとよいでしょう。
ラジオやテレビ番組に出演する以外に、取材活動や下準備などもアナウンサーの大事な仕事です。キャリアを積めば管理職への昇進や独立、スクールの講師・タレント活動などさまざまな道が開けます。
アナウンサーに必要な資質やスキルをチェックして、早めに準備を始めましょう。