商学部の就職先はどこになる?商学部ならではの強みと併せて紹介!

商売に関する知識を学ぶ「商学部」を卒業すると、どのような就職先が候補になるのでしょうか?おすすめの業界・職種を紹介します。就職活動をスムーズに進めて内定を獲得するコツや、取得しておくと有利になる資格も併せて確認しましょう。

商学部生におすすめの就職先「業界編」

大学生

(出典) pixta.jp

商学部で学ぶ学生は、主にどのような業界に就職するのでしょうか?おすすめといわれる業界と、それぞれの特徴を紹介します。大学で身に付けた知識を生かし、活躍できる業界が主流です。

金融業界

商学部の学生には、銀行・証券会社など金融に携わる就職先が向いています。金融業界では、商学部で学ぶ経済・経営の知識を生かせるでしょう。

例えば、銀行では個人・法人への融資や預かり資産業務など、金銭に関わるさまざまな仕事があります。お金の動きについて学び、経理の知識や書類作成のスキルを備えた学生であれば、銀行員として働けるでしょう。

証券会社では、投資商品の売買や投資信託の運用など、株式・投資に関する業務が中心です。日本経済や世界経済を学び、投資商品の知識も身に付けた学生であれば活躍できるでしょう。

そのほか、金融業界では保険商品を扱うケースもあります。家計管理や税金の知識、保険の仕組みを知る学生は、保険を扱う業務でも学んだことを生かせるでしょう。

サービス業界

商学部の卒業生は、サービス業界でも働いています。特に、「企業・施設内の監査」という専門サービスを扱う監査法人とは、相性が良いでしょう。不動産業界でも、経営・金融の知識を生かしやすいところが魅力です。

サービス業界は、就職先の幅が広いことも特徴です。小売業の店舗を運営する企業や、飲食店もサービス業に分類されます。

観光業も、就職先の候補として検討しやすい業界といえるでしょう。「旅行業務取扱管理者」の取得をサポートしている大学もあり、取得すると旅行会社・航空会社・鉄道会社などで活躍できます。

メーカー業界

商学部の卒業生は、さまざまな「メーカー」でも働いています。主なメーカーとしては、住宅の建設・販売に携わる住宅メーカーが挙げられるでしょう。そのほか、食品や技術系のメーカーもあります。

商学部で経済活動に関する知識を身に付けていれば、将来の管理職候補として総合職・技術管理職を目指す部署への配属も考えられるでしょう。

メーカーでは「ものづくり」を中心に、商品開発や販売、事務業務など幅広い仕事があります。経営・管理・マーケティングに携わりたい場合は、配属部署の希望や将来のビジョンを明確にしておくと、学んだ知識を生かせるはずです。

商学部生におすすめの就職先「職種編」

ビジネスマン

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経営・会計の知識を身に付けると、さまざまな職種に就きやすくなります。特におすすめの職種と、主な仕事内容を確認しましょう。

営業職

営業職は、商学部の学生に向いている職種です。経営において、商品の販売や取引先の新規開拓は重要な役割を担います。

たとえ素晴らしいものを作っても、商品・サービスに対価が支払われなければ、利益は発生しません。販路拡大や取引継続を助ける営業職は、企業に利益をもたらします。

将来、起業を考えている層も、営業職は経験しておきたい職種です。多くの顧客とのつながりができ、商品販売のコツやニーズをつかめます。

商学部で学んできたマーケティングの知識で、ターゲットの求める商品や隠れた顧客ニーズを発見し、仕事に生かしましょう。

経理

経理部門では、企業の決算処理や売り上げの計算、取引先への支払いなど金銭に関わる仕事を担当します。

主な業務内容は、書類作成や計算などの事務処理です。請求書・納品書の管理やデータ入力作業、取引先へのメール送信など細かい作業が多くなるでしょう。

商学部では、簿記の知識や事務作業で使用するオフィスソフトのスキルを身に付けられます。経理事務には欠かせない知識であり、事務職のエキスパートとして働きたい人や、いずれ会社経営を考える人にも役立つでしょう。

マーケティング職

マーケティング職は、企画・広告・商品開発の方向性選択など、顧客のニーズを探るための仕事です。商学部で学んだマーケティング知識を、生かせるでしょう。

多くのマーケティングは、企業の中枢にいる社員が担っています。商品開発の方向性や企業の広告戦略は重要で、利益と直結する部分となるためです。

すぐにでもマーケティングを担当したいと考えるなら、ベンチャー企業や小規模企業、マーケティング専門の仕事を請け負う企業が適しているでしょう。

または、大手企業の総合職として入社し、マーケティングに関わる部署を目指しながら経験を積むことも可能です。

そもそも商学部の強みとは?

勉強する学生

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大学にはさまざまな学部がありますが、「商学部」では何を学び、就職に役立てているのでしょうか?就職活動の際、強みとなるポイントを紹介します。

知識の領域が広い

商学部では基礎的な科目に加えて、経営学・会計学・商学・経済学といった専門領域の知識を身に付けられます。ビジネス分野全般について、深く学びたい人に向いている学部です。

具体的には、マーケティング・経営戦略・財務会計など企業の経営に欠かせない知識から、商業史・金融史といった過去の歴史から学べる知識まで多様です。

将来就きたい業界に合わせて、講義の選択もできます。例えば、金融機関論や証券論、情報マネジメントなど各方面に特化したカテゴリも多いでしょう。会社経営と就職、どちらを選んだとしても、幅広いビジネス知識は仕事に活用できます。

スキルを証明する資格を取得しやすい

商学部では、経営・会計の知識を学ぶため、資格取得にもつながりやすい点が特徴です。普段の講義を受けているだけでも、資格取得につながる知識が蓄積していきます。

学生が取得を目指す主な資格として、公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランニング技能士・簿記・中小企業診断士などが挙げられます。外国文献の研究も多いため、外国語検定の合格を目指す人もいるでしょう。

商学部で身に付ける資格は、就職・転職で生かせるものが主流です。将来働きたい業界や資格取得を意識して、専門領域を検討しましょう。

就活をスムーズにするコツは?

スケジュール帳

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大学生活では、学業以外に就活にかける時間も多くなっています。就活をスムーズに進める方法はあるのでしょうか?準備期間のうちにしておきたいことや、面接のポイントを解説します。

スケジュールを確認

大学3年生になると、就活を始める人も増えてきます。早い人では、2年生のうちから意識する人もいるでしょう。スケジュールを早めに確認し、就職活動の流れを理解しておくのがおすすめです。

大学でも、3年生以降を対象に就職ガイダンスが開始され、就職を考える機会は多くなります。早いうちにインターンシップを経験する学生も多く、1~3年生のうちにチャレンジする傾向です。

就職活動で出遅れないためには、大学2年生のうちから進路を検討し、全体のガイダンスが始まる頃には方向性を決めていると動きやすくなります。

企業によっては早くから採用活動を開始しているケースもあるため、希望業界・企業の動向を調べておきましょう。

就活の軸を見つける

就職活動をスムーズに進めるには、自分なりの条件・希望を明確にしなければなりません。譲れない条件や、希望の方向性が「就活の軸」です。

しかし、社会人として働く前に適性や希望を定めるのは、簡単なことではありません。まずは自己分析をして、「自分が本当にやりたいこと」「自分が得意な仕事」を見つけましょう。

これまでの経験や身に付けてきたスキル、好きなこと、他人からの評価などを総合し、軸をつかみます。自分の評価が終わった後は、業界・企業について調べ、働きたい業界や希望条件を決めていきましょう。

面接で見られているところ

面接では、「人柄」「マナー」「熱意」「総合的なスキル」など多様なポイントを見られています。書類選考では書面に書ける部分のみでの判断ですが、面接では実際に会ったときの印象が重視されると考えておきましょう。

実際に会ったとき、人は相手の身だしなみや姿勢、声の出し方、表情を見るものです。清潔感のある姿と明瞭な話し方、明るい笑顔は印象を良くします。

また、入社後のビジョン・目標が明確になっているかも、評価のポイントです。受け答えに一貫性や積極性があり、熱意があるかどうかも確認されています。

周りの就活生と差をつけるには

就活生

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周りと同じようにしているだけでは、就活で内定を勝ち取るチャンスがなかなか巡ってこないこともあります。他の就活生と差をつけ、優位に立つにはどうすればよいのでしょうか?就活開始時に意識しておきたいポイントを紹介します。

まずは基本の対策を徹底的に行う

企業は、求める人材と応募者の資質に共通点があるかを確認しています。「企業が求める人材」を知るには、企業研究が欠かせません。

企業の求める人材として評価されるには、「自分の資質や特徴」を理解し、アピールすべきポイントを把握する必要があります。

自己分析・企業研究を掘り下げて行うと、企業とのマッチングがうまくいき、他の就活生と差をつけられるでしょう。

基本の対策は、多かれ少なかれ全員が取りかかっています。差をつけるには十分に時間をかけ、スキルを伸ばすための試みも必要です。

自ら積極的に動くことも重要

就職活動が本格的になると、就活イベント・セミナーの開催も増えてきます。将来の進路を決めるには、早いうちから動いて多くの業界・企業と触れ合いましょう。

積極的に参加し、企業の仕事内容や特徴を学ぶと、自分の適性を見極めるヒントになります。イベントで出会った企業からのスカウトや、魅力的な職種との出会いも生まれやすいでしょう。

まだ就職活動を始める人が少ないうちから動くには、自分からイベント情報を調べる努力も必要です。最初のうちは大変ですが、多くの人が参加する頃になるとイベントに慣れ、差が出てきます。

商学部生におすすめの資格もチェック

簿記

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商学部の学生は、ビジネスに関係する資格取得を目指すのもおすすめです。取得しやすい資格と、それぞれの特徴について解説します。

日商簿記

簿記は、取引や経営を記録し、ルールに沿って帳簿付けをするための技術です。日商簿記は、商工会議所が実施する検定試験で、ビジネスに役立つ簿記の知識を身に付けたいと考える人に役立ちます。

商学部で会計の知識を学び、日商簿記検定の取得を目指しましょう。講義で学んだ知識が生かせるだけでなく、就職・転職にも有利です。

試験は、商工会議所で受け付けています。2級・3級はネット試験会場に出向いて、端末上での試験も可能です。大学で対策講座を開催している可能性も高く、ビジネスに役立つ2級以上の取得も目指せます。

出典:簿記 簿記とは | 商工会議所の検定試験

ファイナンシャルプランニング技能士

ファイナンシャルプランニング技能検定は、資産相談業務の知識を身に付け「ファイナンシャルプランニング技能士」の資格を取得するための国家検定です。

有資格者は、個人や事業者の資産相談を受け、アドバイスをします。金融業界・保険業界など、お金を扱う業界を目指す人に向いている検定です。

商学部では、ファイナンシャルプランニング技能検定2級の合格を目指す対策講座が行われているケースもあり、より資格取得がしやすくなっています。

出典:FP技能検定とは | 日本FP協会

中小企業診断士

中小企業診断士は、主に中小企業を対象とする経営課題の相談業務が可能となる国家資格です。試験は第1次試験と第2次試験があり、合格後に実務補習または実務従事(15日以上)することで登録できます。

第1次試験合格後に対象の養成課程を修了した場合、第2次試験は免除になりますが、資格取得までには時間がかかるでしょう。第2次試験合格と養成課程への進学、どちらを選択するとしても、大学在学中に第1次試験に合格しておく方がスムーズです。

コンサルティング業務に就きたいと考える人や、中小企業を支援する公的機関・民間企業への就職を希望する人に向いている資格です。

出典:中小企業診断協会ってなに?

出典:どうしたら中小企業診断士になれるの?

自分の強みを把握した上で就活に挑もう

就職面接

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商学部の卒業生は、ビジネスに関する知識を生かして幅広い業界で働いています。知識を生かせる金融業界・サービス業界に加えて、各種メーカーがおすすめの就職先です。

大学在学中に資格を取得できれば、さらに就職・転職が有利になります。資格取得のサポート・対策講義が行われている大学も多いため、積極的に利用しましょう。

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