メールのCCとはどういう意味?BCCとの違いや使い方について解説

メールのCCとはどういうものか、よく分からない人も多いのではないでしょうか。ビジネスシーンではメールを使ったコミュニケーションも多いため、用語の意味や使い方について知っておくことが必要です。CCの意味や使い方について解説します。

メールのCCとはどういう意味?

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(出典) pixta.jp

まず、CCとはどのような送信方法なのか具体的に見ていきましょう。その他の設定方法との違いについても解説します。

複数の人に同時に同じメールを送信する方法

「CC」とはCarbon Copy(カーボンコピー)の略で、メインの宛先以外にも宛先を設定し、メールを送信する方法です。一度の操作で設定した宛先全てに送られるので、同じメールを繰り返し作成する必要がありません。

受信者全員が、同じ情報を把握できるというメリットもあります。また、受信者のアドレスが全員公開される仕組みなので、情報を共有している人が誰か分かるのも利点です。

例えば、プロジェクトの進捗状況を関係者で共有したい場合や、会議の議事録を参加者に送信する際などに便利な機能です。

TOとの違い

メールの「TO」に入るのは、メインとなる宛先です。1人以上に送信する際は、TOに入力された人が直接やりとりする相手で、CCに入っている宛先は念のため情報を知っておいてほしい人という位置付けになります。

また、TOにも複数の宛先を設定できるため、CCの代わりに一斉送信する方法として使うことも可能です。ただし、受信者のアドレスが全員に見られてしまう点には注意しましょう。

なお、CCなどに1つでも宛先が入っていれば、TOが空欄でもメールの送信は可能です。

BCCとの違い

BCCも、同じメールを1つ以上の宛先に送信するときに使います。しかし、TOを設定しないケースではアドレスが非公開になるため、受信者は自分以外の誰に届いているか分からないという点がCCとの違いです。

BCCで送信すると、共有メールであることが相手に分からない・個人情報の漏えいを防げるなどのメリットがあります。ただし、BCCで受け取ったメールにそのまま返信すると、自分のアドレスや共有メールであることが分かってしまうので注意が必要です。

また、受信者側のプロバイダーによっては、スパムや迷惑メールだと判断される可能性もあります。

CC付きのメールを受信したときの対応方法

スマホでメールをチェックする

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対応方法は、自分がメインの宛先になっているかどうかで変わります。それぞれの場合の対応の仕方について確認しておきましょう。

CCで受け取ったら基本的に返信は不要

自分のアドレスがCCに入っていたときは、基本的に返信する必要はありません。送信者はTOに指定した人からの回答を期待しており、むしろ返信してしまうと混乱を招く恐れがあるためです。

しかし、送信者からフィードバックを求められている場合や、回答できるのが自分しかいない場合など、メールの内容によっては返信する方が好ましいこともあります。

自分が回答すべきだと思ったときは、「CCから失礼します」など、メインの受信者ではないことが分かるようなひと言を添えて返信しましょう。

TOで受け取ったメールには返信が必要

TOで受け取ったメールは自分宛に送信されているため返信が必要です。返信の際は、メールの内容を関係者全員が把握できるように、CCを付けたまま送信しましょう。

例えば、送信者からプロジェクトの進捗について質問された場合、CCを付けたまま返信すれば関係者全員に状況を共有できます。

仮に、退職した人などが含まれていた場合は、CCから外しても問題はありません。また、他にも情報を知っておいてほしい人がいれば、追加することも可能です。

メールをCC付きで送るには?

メールを送る

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CCを付けてメールを送信する方法についても知っておきましょう。設定方法や宛名の書き方について解説します。

CCの設定方法

使用しているメーラーやサービスによって多少の違いはありますが、一般的な設定方法は以下の通りです。

  • 新規メールの作成画面を開く
  • 宛先(TO)にメインとなる送信先のアドレスを入力する。 CCの欄に、送りたい人のアドレスを入力する(宛先の下に表示されることが多い)

アドレスの入力は、アドレス帳から選択するほか、直接入力も可能です。複数のアドレスを直接入力する場合は、アドレスの後に半角セミコロンもしくは半角カンマで区切ります。

使用するメーラーによっては、追加できる宛先の数が制限される場合もあるため、事前に確認しておくのがおすすめです。

宛名の書き方

CCを付けたメールには、本文の宛名にも指定した人の名前を記載しましょう。宛名に名前を入れておくと、相手がCCに入っていることに気付きやすくなるためです。

CCに入っていることに気付かないと、返信の際に一部の宛先が漏れたり、他の人に見られたくない内容を書いてしまったりするトラブルにつながる恐れがあります。

複数の宛名を明記する際は、名前の並びに注意が必要です。基本的に、社外から社内の人、役職の高い順に記載しましょう。

順番に迷ったときは、五十音順で記載するのが無難です。人数が多い場合は、「関係者各位」や「〇〇部の皆さま」などとしても問題ありません。

<記入例>

〇〇株式会社
××様
(CC:△△様、〇〇様、弊社××)

 

〇〇部
××部長
(CC:関係者各位)

メールにCCを使うときの注意点

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メールのCCによるトラブルを防ぐためには、注意点についても知っておくことが必要です。主な注意点を3つ挙げて解説します。

個人情報の漏えいに注意する

設定する相手に注意することが大切です。CCが付いたメールは受信者全員にアドレスが公開されるため、設定した人同士の間に面識がない場合、お互い知らない相手にアドレスが知られてしまいます。

また、関係のない人が含まれていると、重要な情報が漏えいしてしまう可能性もあるでしょう。トラブルを回避するためには、事前にCCに入れてよいか確認し、承諾を得ておく必要があります。

または、CCに加えたことについて、本文の宛名の下にひと言入れておくとよいでしょう。

むやみにCCを使わない

むやみに使いすぎないことも大切です。乱用すると、受信ボックスが共有メールで圧迫される原因となり、重要なメッセージを見落としてしまう可能性があります。

CCで受信したメールに返信する必要はありませんが、受け取ったメールに一通り目を通す人もいるでしょう。1日に何通も届けば、業務の妨げになる恐れもあります。

とりあえず共有しておこうという安易な考えは控え、本当に共有すべき情報があるときだけ使用することが必要です。

返信の必要があれば明記する

CCで送信されたメールは基本的に返信不要と見なされるため、回答が必要な場合はその旨を明記しましょう。本文中に、「CCの皆さまも返信をお願いします」などの一文を入れておくのがおすすめです。

また、返信方法についても指定しておくと、相手にとって親切になります。返信内容を全員で共有したい場合は、「CCを付けたまま返信してください」と書くのがよいでしょう。

送信者のみへの返信でよければ、「送信者のみへの回答をお願いします」と明記することで、相手に適切な返信方法を伝えられます。

メールのCCを適切に活用しよう

スマホとパソコン

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CCとは、一度に複数の宛先にメールを送る方法です。同じメールを繰り返し作成しなくてよいなどのメリットがある半面、CCに入っているアドレスが受信者全員に公開されるため、情報漏えいなどに注意する必要もあります。

また、相手の受信ボックスを圧迫して重要なメールを見落とさないよう、乱用しないことも大切です。メールのCCの仕組みについてよく理解し、適切に活用して業務の効率化に役立てましょう。