「往々にして」の意味と使い方。例文と併せて解説

「往々にして」という言葉を耳にしたことはありますか? ビジネスシーンや日常会話で使われることがありますが、正しい意味や使い方を知っていますか? 「往々にして」の意味や読み方について、使用例を交えながら、正しい使い方を解説します。

「往々にして」の意味と読み方

会話するビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

まずは「往々にして」の意味と読み方について詳しく解説します。具体的な例文を交えながら、ビジネスシーンや日常会話での適切な使用方法をお伝えします。

「往々にして」の意味は「しばしば、度々」

「往々にして」は、「しばしば、度々」という頻度の高さを表す言葉です。例えば、「彼は往々にして約束を忘れる」という文では、彼が頻繁に約束を忘れてしまうという状況を表現しています。

ただし、「往々にして」は主にネガティブな事象や行動に対して使われることが多いのが特徴です。ポジティブな文脈で使うことは少ないので、使用する際は注意が必要です。

「往々にして」の読み方は「おうおうにして」

「往々にして」の読み方は「おうおうにして」です。この言葉を見たとき、「おうおう」と読むのは難しいと感じる方もいるかもしれませんが、正しい読み方を知ることは日本語力の向上につながります。

「往々にして」は「しばしば」や「よくあること」といった意味を持ち、日常会話やビジネスシーンでも使われます。例えば、「往々にして私は朝食を抜いてしまうんです」と言えば、「しばしば朝食を抜いてしまう」という意味になります。このように使うことで、状況や行動の頻度を強調することができます。

また、「往々にして」は文章を書く際にも便利な表現です。例えば、レポートやエッセイで「往々にして人々は新しい情報に対して抵抗を示す」と書けば、「多くの場合、人々は新しい情報に対して抵抗を示す」という意味になり、文章に説得力を持たせることができます。

「往々にして」の正しい使い方と例文

タイピング

(出典) pixta.jp

「往々にして」は、ネガティブな事象や行動に対して使われることが多い表現です。使用する際は文脈に注意が必要ですが、ビジネスシーンや日常会話でも効果的に活用できます。ここでは、「往々にして」を使う具体的な状況や、ビジネスや日常での例文を紹介します。適切な使い方を押さえて、「往々にして」を会話に取り入れてみましょう。

「往々にして」を使う際の具体的な文脈や状況

「往々にして」は、ネガティブな事象や行動に対して使われることが多いです。例えば、「彼は往々にして約束を忘れてしまう」といった具合に、望ましくない習慣や傾向を表現する際に用いられます。

一方、ポジティブな文脈で使うのは適切ではありません。「彼女は往々にして親切な行動をとる」などと言うと不自然な印象を与えてしまいます。 このように、「往々にして」は特定の状況下で使われる表現なので、使用する際は文脈に注意が必要です。

「往々にして」を使ったビジネスシーンでの例文

ビジネスシーンでは、「往々にして問題が発生しています」や「往々にして見落としがちな点は」といった言い回しがよく使われます。

会議で「このプロジェクトでは、往々にして予算超過が起きがちです」と言及することで、注意すべき点を強調できます。

また、上司に「往々にして部下とのコミュニケーション不足が発生しています」と指摘されたら、改善すべき点として受け止めましょう。このように、ビジネスの場では、「往々にして」を使って問題点を指摘したり、注意喚起したりすることが多いのです。

日常会話での「往々にして」の使用例

日常会話でも、「往々にして」を使って、ネガティブな傾向を指摘することができます。友人に「あなたは往々にして人の話を聞かないよね」と言ったり、家族に「この家では往々にして約束が守られない」と不満を漏らしたりする際に使えます。

ただし、あまりにも頻繁に「往々にして」を使うと、口うるさい印象を与えかねないので、適度に使うのがポイントです。相手を責めるような言い方は避け、柔らかい表現を心掛けましょう。

「往々にして」の誤用と言い換え表現

パソコンを前に考え事をする会社員

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「往々にして」は、しばしば起こることを表す表現ですが、使い方を誤ると不自然な文章になってしまいます。ここでは、「往々にして」の誤用例と、適切な言い換え表現や類語を紹介します。

「往々にしてよくある」は二重表現であり誤用

「往々にしてよくある」という表現を耳にしたことはありませんか?実は、これは二重表現であり、誤用とされています。

「往々にして」には既に「しばしば、よく」という意味が含まれているため、「よくある」を付け加えると、同じ意味の言葉を重ねて使っていることになります。

正しくは、「往々にしてある」や「よくある」のどちらかを使うのが適切です。このように、言葉の意味を理解し、適切に使い分けることが大切です。

「往々にして」の言い換え表現と類語

「往々にして」の言い換え表現としては、「しばしば」「よく」「たびたび」などがあります。「彼は往々にして約束を忘れる」は「彼はよく約束を忘れる」と言い換えられます。

また、「往々にして」の類語には、「頻繁に」「しょっちゅう」などがあります。これらの言葉を状況に応じて使い分けることで、「往々にして」の多用を避け、文章に変化を付けることができるでしょう。

言葉の使い方のバリエーションを増やすことは、コミュニケーションをより円滑にする上で重要なスキルといえます。

「往々にして」の使い方をマスターして言葉の幅を広げよう

打ち合わせ

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「往々にして」は「しばしば」「度々」という意味を持ち、特にネガティブな事象や行動に対して用いられることが多い言葉です。

ビジネスシーンや日常会話で使う際には、文脈に注意しながら、頻繁に起こる問題や欠点を指摘するのに効果的です。

例えば、「往々にして約束を忘れる」や「往々にして問題が発生する」といった使い方が一般的です。この表現を正しく使うことで、より正確で効果的なコミュニケーションが可能になります。