あん摩マッサージ指圧師の仕事とは?一般的な年収や目指す流れを紹介

手技療法を専門的に身に付けている「あん摩マッサージ指圧師」は、さまざまな業界で活躍しています。仕事内容や一般的な年収、主な活躍の場を確認しましょう。向いている人の特徴や、国家資格取得を目指す流れも紹介します。

あん摩マッサージ指圧師の仕事や年収

マッサージ師の手のアップ

(出典) pixta.jp

医療機関や治療院で働く「あん摩マッサージ指圧師」とは、どのような仕事をしているのでしょうか?主な仕事内容と、一般的な年収を紹介します。

手指を使いマッサージや指圧を行う

あん摩マッサージ指圧師は、国家資格でもあり、あん摩やマッサージ、指圧を取り入れて患者の治療に当たります。 あん摩・マッサージ・指圧は、どれも手指を使った手技療法の一種です。

あん摩は中国から伝わったもので、マッサージはヨーロッパで発展した歴史を持っています。指圧は日本で成立した手技療法といわれ、指で圧をかけて押す手技です。さまざまな手技を組み合わせ、施術を行います。

平均年収は約443万円

「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、あん摩マッサージ指圧師を含む職業の平均年収は約443万円です。

あん摩マッサージ指圧師が含まれる「その他の保健医療従事者」の企業規模計(10人以上)のデータから「きまって支給する現金給与額×12」「年間賞与その他特別給与額」を足して計算しています。

なお、その他の保健医療従事者には、あん摩マッサージ指圧師だけでなく、はり師・きゅう師なども含まれています。

「令和4年分民間給与実態統計調査」では、給与所得者の平均年収は458万円です。あん摩マッサージ指圧師の年収は、給与所得者全体と比べると同等かやや低いといえるでしょう。

出典:賃金構造基本統計調査 令和4年賃金構造基本統計調査(順次掲載予定) 一般労働者 職種1職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

出典:令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁

出典:あんまマッサージ指圧師 - 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

あん摩マッサージ指圧師に向いている人

マッサージ

(出典) pixta.jp

マッサージや指圧を行うあん摩マッサージ指圧師には、どのような人が向いているのでしょうか?必要とされる資質や、性格的な特徴を紹介します。目指す前に、自分に適性があるか考えておくことも大切です。

マッサージを続ける体力のある人

あん摩・マッサージ・指圧には、体力が必要です。1日に複数人に対して施術を行うケースが多く、手や腕に負担がかかるでしょう。

また、あん摩マッサージ指圧師は基本的に立ち仕事です。患者の体をもんだり押したりなどの作業は、体重をかける場面もあり力が入る体勢でなければ難しいため、座って作業をするわけにはいきません。

患者の悩みを確認するために問診が行われるケースもありますが、専門医と連携して治療に当たる場合、症状・病気の診断は医師が行います。あん摩マッサージ指圧師の担当は、実際の施術が大半です。

患者とうまくコミュニケーションが取れる人

あん摩マッサージ指圧師が施術を行うときには、患者とコミュニケーションを取らなければなりません。たとえ医師から症状を聞いていたとしても、実際に体に触れてみて分かることは多いものです。

患者の反応・受け答えによって、マッサージの強さや場所を変える必要も出てきます。施術を行いながら、不調や気になっていることを聞き出すのも大切です。

あん摩マッサージ指圧師の施術を受ける患者は、継続して通うケースも多いため、施術後の経過を確認するためにも、コミュニケーション能力が求められます。

学ぶ意欲を持っている人

あん摩・マッサージ・指圧を伴う施術は、経験やスキルによって上達していきます。学ぶ意欲がある人は、上達しやすく活躍の場も広くなるでしょう。

新しい技術・方法が生まれたときは、取り入れていく柔軟さも求められます。さまざまな症状に悩まされている患者に施術を行うため、病気・けがに対する知識も重要です。

また、同じ仕事に就いている人同士での競争もあります。フリーランス・開業という選択肢もあり、指名を受けるタイプの施設では、他の技術者と差別化を図る必要も出てくるでしょう。

あん摩マッサージ指圧師を目指す流れ

マッサージ

(出典) pixta.jp

あん摩マッサージ指圧師は、誰でもすぐに就ける仕事ではありません。もみほぐしやリラクゼーションの仕事には、資格が不要なものもありますが、国家資格を取得して「あん摩マッサージ指圧師」を目指す方法を解説します。

指定の学校に通い国家試験を受ける

あん摩マッサージ指圧師を目指すには、国家資格を取得しなければなりません。まずは、文部科学大臣または厚生労働大臣が認定する、学校・養成施設に通う必要があります。

学校・養成施設には3年以上通わなければならず、短期間での資格取得はできません。関連する職種として、はり師・きゅう師・柔道整復師などがあるため、それぞれの仕事内容を理解し、就きたい職種を明確にしておくことも大切です。

あん摩マッサージ指圧師を目指す学校・養成施設の数は、限られています。自分が通える範囲に学校があるのか、把握しておきましょう。

社会人は夜間学部に通うケースが多い

社会人になってから、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得しようとするケースもあります。開業を考えているときや、関連職から転職を検討しているときには、仕事をしながら学校に通う方法を考えなければなりません。

あん摩マッサージ指圧師を目指す学校・養成施設には、夜間学部を設けているところもあります。実際に手技を学ぶため、基本的に通信学部はありません。

社会人で資格取得を検討しているときは、夜間学部の有無や通う年数などを考慮して、学校・養成施設を選びましょう。

国家試験合格後に就職先を探す

患者にマッサージ治療を行うには、資格が必要です。就職先は、原則資格取得後か取得見込みの状態で探すことになります。

国家試験合格後は、免許登録の手続きを進めましょう。「公益財団法人東洋療法研修試験財団」に申請書を提出し、免許証を受け取らなければなりません。

就職先は、学校・養成施設からのあっせんのほか、自分で探すことも可能です。求人サイトでもあん摩マッサージ指圧師の募集を探すことができます。「スタンバイ」を活用して、求人をチェックしてみるのもよいでしょう。

出典:免許登録の案内 | 免許登録等の実施 | 公益財団法人東洋療法研修試験財団

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国家試験の内容や合格率

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は、毎年行われます。受験資格は、大学に入学できる資格を持ち、3年以上指定の学校に通って知識・技能を身に付けた人です。

主な試験内容は、学校で学ぶ医療概論・衛生学・公衆衛生学など、施術に必要となる医療系の分野となっています。リハビリテーション医学やあん摩マッサージ指圧理論、東洋医学臨床論といった、専門知識も対象です。

2024年の国家試験では合格率84.0%、2023年は88.6%が合格しており、学校で学んだ知識が身に付いていれば難易度はそれほど高くありません。

過去の合格率もほぼ80%台で推移しており、極端に難易度が変化することもないでしょう。

出典:あん摩マッサージ指圧師国家試験の施行|厚生労働省

出典:過去の受験者数 | 国家試験の実施 | 公益財団法人東洋療法研修試験財団

あん摩マッサージ指圧師が活躍できる場所

足の裏マッサージ

(出典) pixta.jp

マッサージ治療に対応できると、どのような場所で活躍できるようになるのでしょうか?就職先の候補や、それぞれの特徴を紹介します。

整形外科などの医療機関

あん摩マッサージ指圧師は、医療マッサージが可能な職種です。病院・クリニックなどの医療機関で、リハビリのサポートにも当たれます。整形外科やリハビリに対応する医療機関は、就職先の候補となるでしょう。

医療機関では、同じように患者のリハビリをサポートする理学療法士・作業療法士と連携して、患者の対応に当たるケースもあります。

一般の医療機関以外に、整骨院・接骨院などの治療院も、あん摩マッサージ指圧師が活躍できる施設です。健康保険の対象となる施術は限られますが、学んだ知識・技術を生かせます。

介護やリハビリを担う施設

介護やリハビリを中心に対応する施設でも、あん摩マッサージ指圧師の技術は生かせます。あん摩マッサージ指圧師は「機能訓練指導員」として活動ができるため、介護・福祉の現場でも注目を集める職種です。

医療機関とは異なり、介護支援専門員が立てたケアプランに基づいて介護・リハビリのサポートを行い、要介護状態からの回復・症状緩和を目指します。

主な就職先としては、老人福祉施設・リハビリテーション施設・デイサービスなどが該当するでしょう。

出典:日本機能訓練指導員協会 | 公益社団法人 日本柔道整復師会

患者宅を訪問しマッサージ治療を行う

あん摩マッサージ指圧師は、患者宅で訪問マッサージを行うこともできます。寝たきりの人や、歩行が困難で医療機関に行けない人など、いくつかの条件を満たしている場合は保険診療の対象です。

働く場所が、患者の家や入居している介護施設になるため、自由度の高い働き方といえます。働く時間帯・日数に融通が利きやすく、現場から直帰が可能なケースもあるでしょう。

国家資格を保有しているあん摩マッサージ指圧師は、医師と連携し患者にマッサージを施し、リハビリのサポート役として活躍します。

あん摩マッサージ指圧師が得られるやりがい

背中のマッサージ

(出典) pixta.jp

資格を生かしたマッサージの仕事は、さまざまなやりがいも得られます。専門の国家資格を取得して働くことで、どのような魅力・やりがいがあるのか確認しましょう。

専門性を生かして多くの場所で活躍できる

医療と関わりのないリラクゼーション施設では、資格がなくてももみほぐしなどのサービスを提供できます。しかし、あん摩マッサージ指圧師は医療の知識を学んだスペシャリストです。

資格を持たない人に比べると、活躍の場が広くなっています。病院・治療院・介護施設など、資格を必要とする施設でも技術を生かせることが特徴です。

もし医療マッサージを施したいと考えているのであれば、国家資格の取得を検討しましょう。フリーランス・開業で働く場合も、資格がある方が有利です。

マッサージを通して利用者から感謝される

マッサージや指圧は、施設の利用者・患者の体の凝りをほぐすことができます。あん摩マッサージ指圧師なら、医療知識に基づいたサポートが可能です。

触れ合いながら時間をかけてコミュニケーションを取るため、話しかけられることや感謝の意を伝えられることも多いでしょう。

症状が良くなれば笑顔を見る機会も増え、毎回の施術を行うやりがいにつながるはずです。

あん摩マッサージ指圧師は活躍の場が広い仕事

指圧

(出典) pixta.jp

国家資格であるあん摩マッサージ指圧師は、医療分野での活躍も目指せる仕事です。医療機関や治療院、介護福祉施設など、就職先の候補も多いでしょう。

資格取得には学校・養成施設に通う必要があるため、社会人から目指す場合は夜間学部があるかどうかの確認をおすすめします。

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