クリニックの受付は大変?業務内容から必要とされるスキルまで解説

クリニックの受付は、診療を円滑に進めるのに大事な役割を担っています。コミュニケーション能力をはじめ、さまざまなスキルが必要で、患者に安心感を与える対応力も求められます。クリニックの受付の業務内容や、必要なスキルを知っておきましょう。

クリニックの受付の業務内容

病院の事務

(出典) pixta.jp

クリニックの受付は、患者とクリニックをつなぐ大切な役割を果たします。初診・再診の受付をはじめ、患者情報の確認や予約の管理・会計業務など、多岐にわたる業務をこなすことが必要です。

受付業務

受付業務は、窓口での患者対応や会計がメインです。来院した患者をスムーズに案内し、診察が円滑に進むようにサポートします。来院時の対応をはじめ、保険証の確認・カルテの準備・予約の調整などが主な仕事です。

特に、初めて来院する患者には、手続きを丁寧に説明し、安心感を与える必要があります。1人1人に合わせ、臨機応変に対応することが必要です。また、電話対応も受付の重要な業務なので、問題なく受け答えできるようにしておきましょう。

クリニック内の掃除

クリニック内の掃除は、清潔で快適な環境を提供するのに欠かせない仕事です。

受付のスペースや待合室をはじめ、玄関やトイレの掃除も受付スタッフが対応するクリニックは多くあります。クリニックは、病院ほど規模が大きくないため、専門の清掃業者を雇うケースはまれです。

患者が利用するスペースは、常に清潔に保つ必要があります。さらに、近年は感染症対策の一環として、手すり・ドアノブ・椅子など、人が触れる部分の消毒を徹底するクリニックも少なくありません。

レセプト業務

レセプト業務とは一般的に、医療費の請求書を作成する仕事を指します。クリニックが発行する請求書は「診療報酬請求書」とも呼ばれ、診療内容や薬の処方を正確に記録し、保険機関へ提出することが必要です。

正確さが求められる仕事であり、医療事務の知識・経験が必要とされるため、別途レセプト業務が専門の事務職員がいるクリニックも珍しくありません。請求内容に問題があると、患者に迷惑をかけてしまうため、細かい部分まで気を使う仕事です。

クリニックの受付に求められるスキル

受付

(出典) pixta.jp

クリニックの受付は、単に事務的な作業をこなすだけではなく、さまざまなスキルが求められます。

患者と直接対面する機会が多いため、適切なコミュニケーション能力や、予期せぬ状況にも対応できる柔軟さが必要です。また、クリニックの第一印象を左右するため、ホスピタリティ精神も重要といえます。

コミュニケーション能力は必須

患者やその家族をはじめ、日常的に医師・看護師といった多くの人と接するため、コミュニケーション能力は不可欠です。不安・緊張を感じている患者も多いため、優しい言葉遣いや、相手の立場に立った丁寧な対応が求められます。

また、忙しい時間帯などに、必要な情報を簡潔かつ正確に伝えるスキルも必須です。「クリニックの顔である」という意識が求められる立場であり、どのような状況でも冷静に対応し、周りに安心感を与えられるように心掛ける必要があります。

柔軟な対応力

クリニックでは、急な患者の対応や診察の進行に応じて、スケジュールが変わることも珍しくありません。熱が高い・けがの程度がひどいなど、患者の容態によって臨機応変な対応が求められます。

急患が来た場合など、診療時間の延長が発生することもあるので、受付スタッフは柔軟に対応しなければいけません。マニュアル通りではなく、自分で考えて対応できる力も必要です。

併せて、近年は外国人の患者も増加傾向にあるため、語学力があると重宝されるでしょう。

ホスピタリティがあることも大切

クリニックの受付は、体調不良を訴える患者への対応も仕事の1つであるため、相手を思いやる心も大切です。一般的な接客とは異なる部分も多く、患者の不安を和らげるために、ホスピタリティ精神が求められます。

明るく丁寧な対応を心掛ける必要があるのはもちろん、患者1人1人と信頼関係を築けるように努力することが大事です。受付は、患者にとって最初に接する相手であり、クリニック全体の印象を左右するため、営業的な側面からも重要な役割を担っています。

受付業務の良いところ&大変なところ

病院の受付

(出典) pixta.jp

クリニックの受付業務には、良いところもあれば、大変なところもあります。仕事のやりがいを感じる瞬間もある一方で、想像以上に忙しく、ストレスを感じることもあるでしょう。

クリニックの受付業務の良い点とともに、多くの人が苦労するポイントを紹介します。

【良いところ】柔軟な働き方ができる

クリニックの受付は、パートタイムやフルタイムなど、自分のライフスタイルに合わせて柔軟な働き方ができます。正社員だけではなく、パート・派遣など幅広い立場で働けるため、ワークライフバランスが保ちやすいのが魅力です。

勤務時間も、診療時間に合わせたシフト制が多いため、家庭との両立を望む人や、趣味の時間を持ちたい人も働きやすい環境といえます。

また、患者とじかに接するため、感謝の言葉を直接もらえるのも、人によってはうれしいポイントといえるでしょう。クリニックの規模や場所によっては、週末や夜間に働くことで高時給を得られます。

【大変なところ】想像以上に忙しいこともある

クリニックの受付は、1人1人の患者の対応や会計業務など、多岐にわたる仕事をこなさなければならず、想像以上に忙しいことがあります。

医師との連携が必要だったり、雑務をしたりすることも少なくありません。さらに、風邪などが流行した際には、想定以上に忙しくなることもあるでしょう。

診療が集中する時間帯や、急患の対応が必要なときは、テンポ良く業務をこなすことが求められます。業務の多さと仕事のプレッシャーにより、慣れるまでには時間を要する可能性があるでしょう。

クリニックの受付にあると便利な資格

受付案内

(出典) pixta.jp

クリニックの受付になるために、必須の資格はありません。しかし、取得しておくと役立つ資格はあります。資格を取得すれば業務の幅も広がり、自信を持って仕事に取り組めるでしょう。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

メディカルクラークは、医療事務の専門知識を問われる資格で、クリニックの受付業務に直結するスキルを証明できます。クリニックの受付は、レセプト業務を兼務することもあるため、取得しておくと便利です。

診療報酬請求事務業務に関する能力は、基本的にどのクリニックでも重宝されるので、就職・転職の成功率を高められるでしょう。レセプト業務の際にミスを減らし、効率的に業務を進められるようになるので、医療現場で働く上で有利になる資格です。

出典:試験概要|医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)|日本医療教育財団

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOSは、マイクロソフト社のオフィス製品に関する資格で、WordやExcelの基本的な操作スキルを証明できます。

クリニックの受付では、PC作業をすることも多いため、患者情報の入力や帳簿の作成に役立つPCスキルがあると、就職・転職時に有利になる可能性があります。

データ管理や、報告書の作成スキルの高い人材を求めるクリニックも多いので、積極的にアピールするとよいでしょう。資格の取得でPC操作に自信が持てれば、効率良く業務を進められるようになります。

出典:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト

クリニックの受付で自分らしく働いてみよう

受付担当のイメージ

(出典) pixta.jp

クリニックの受付は、患者をサポートしつつ、さまざまなスキルを生かして働ける仕事です。

コミュニケーション能力や、ホスピタリティ精神を発揮できる人ならば、日々の業務にやりがいを感じられるでしょう。柔軟な働き方が可能なため、ライフスタイルに合わせて働けるのも魅力です。

これからクリニックの受付を目指すならば、資格の取得やスキルアップを図りながら、自分に合った案件を探すのがおすすめです。

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