窓際社員(窓際族)とは?当てはまる人の特徴や状況の改善方法を解説

「窓際社員(窓際族)」とは、いわゆる出世コースから外れた人を指します。近年メディアで取り上げられるケースもあり、自分に当てはまると感じる人もいるのではないでしょうか。窓際社員の特徴や、状況の改善方法を解説します。

窓際社員とは?どのような社員?

ビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

1970年代に生まれた窓際社員という言葉は、現代においてもメディアで取り上げられる機会が少なくありません。窓際社員とは、どのような社員を指すのでしょうか?まずは、言葉の定義や由来から押さえておきましょう。

窓際社員の定義や由来

窓際社員は企業の出世コースから外れた社員であり、主に中高年層の人々を指す言葉です。組織からメインプレーヤーとして評価されておらず、徐々に窓際に追いやられた社員といった意味があります。

終身雇用制度の崩壊で一時期はリストラの対象として問題視する声もあり、メディアにたびたび取り上げられたことから、広く知られるようになりました。

「窓際族」という言葉が生まれた背景

窓際社員は1970年代の終盤に生まれた言葉で、もともとは「窓際族」の呼称で知られており、主に新聞やテレビなどのメディアが広めたものです。当時は高度経済成長が終わり、日本はドルショックやオイルショックなどの大きな出来事も経験しました。

経済は徐々に不安定になり始めていましたが、リストラを断行する企業はまだ多くなかった時代です。

しかし、当時でも出世コースから外れた社員は会社の隅に追いやられ、仕事もあまり与えてもらえなかったことから、メディアを中心に窓際族という表現が使われ始めた経緯があります。

社内ニートとの違いは?

近年は窓際社員と似た意味の言葉として「社内ニート」も使われています。

社内ニートは主に若年層の社員が対象で、仕事に対する主体性が低く、周りから見てやる気を感じられない人々を指します。組織に対し積極的に価値を提供しないため、仕事をしないニートになぞらえて使われる言葉です。

一方、窓際社員は基本的に中高年の社員が対象であり、主に閑職に追いやられた人々を指します。いずれもリストラの対象になりやすいので、長く働き続けたい人は窓際社員や社内ニートと見なされないように、主体的に仕事に取り組む必要があります。

窓際社員になりやすい人の特徴

頭を抱える男性社員

(出典) pixta.jp

窓際社員になりやすい人の特徴としては、以下の点が挙げられます。自分が当てはまっていると感じるならば、仕事への向き合い方を考え直してみましょう。

仕事の要領が悪く生産性が低い

仕事の優先順位を付けられない、任された仕事への着手が遅く期限までに十分な成果を上げられないといった人は、窓際社員と見なされやすくなります。

ほかの社員に比べて生産性が低いので、そのまま仕事のやり方が改善されなければ、徐々に仕事を任せられなくなるでしょう。

スキル不足が原因で仕事が遅い人は、まずは必要なスキルをしっかりと身に付けることが大事です。

また、能力的に問題はなくても、仕事の優先順位が付けられず、要領が悪いと評価されてしまう人もいます。自分の置かれた状況を見直して、重要な仕事から手を付けるように心掛けましょう。

仕事に対する責任感や積極性がない

窓際社員は仕事をやり遂げる意識が希薄なため、重要な仕事は任されず、誰でもできるような仕事や雑用を与えられるケースが多くなります。組織の運営にほとんど役立たない作業をさせられることも少なくありません。

周囲と協力して仕事を進められず、組織に貢献する意欲がない人も、窓際社員と見なされがちです。コミュニケーション能力がなかったり、他者と積極的に意思疎通を図る気がなかったりと、社内で孤立しがちなのも窓際社員の特徴です。

窓際社員の実態と将来のリスク

悩む男性社員

(出典) pixta.jp

一般的に窓際社員は出世の見込みがないばかりではなく、リストラの対象になる可能性も高いでしょう。多くの人は窓際社員と評価されないために、主体的に仕事に取り組んでいます。

しかし以下のように、あえて窓際社員と見なされるような働き方をする人もいます。

窓際社員になりたい若者が増えている?

近年は若年層を中心に、最低限の仕事だけこなして給料をもらいたいと考える人が増えており、窓際社員の立場を望む人が少なくありません。

出世をすると仕事が増える可能性があることから、早々に出世コースから外れ、生きるための収入だけを得られればよいと考える人々です。

プライベートを充実させるために出世したくないと考える若手も多く、海外でも同じような状況が見られています。

窓際社員になるデメリット

若年層を中心にあえて窓際社員を目指す人も増えていますが、窓際社員は多くのデメリットがあるので注意が必要です。

仕事で経験やスキルを身に付けられなかったり、社内で孤立してしまったりするケースも少なくありません。常にリストラの恐れもあるので、将来的に収入がなくなってしまう可能性もあるでしょう。

メリット以上にデメリットが多い立場であるため、安定した仕事と収入を望むならば、主体的に仕事に取り組み、企業から評価される人材を目指す必要があります。

窓際社員にならないためのポイント

男性社員

(出典) pixta.jp

窓際社員と見なされないためには、主体性を持って仕事に取り組み、積極的にスキルアップを図ることが大事です。まずは、自分の置かれた状況を把握し、何をすべきか明らかにしましょう。

主体性を持って仕事に取り組む

周囲とコミュニケーションを取りながら、主体性を持って仕事に取り組むことが大事です。最低限の仕事をこなすだけではなく、積極的に仕事をもらうなど、組織に貢献する姿勢を見せるようにしましょう。

上司から評価されることはもちろん、周りから信頼される社員になれば、重要な仕事を任される機会も増えてきます。キャリアアップのチャンスも出てくるでしょう。

積極的にスキルアップを図る

仕事への向き合い方を変えるとともに、積極的にスキルアップを図ることも大事です。自分の状況を客観的に把握し、スムーズに仕事をこなすためには何が必要か、自分なりに考えてみましょう。

必要な知識やスキルを明らかにしたら、しっかりと目標を立てて、できるところから地道に努力を始める必要があります。業種・職種によっては資格の保有が推奨されている場合もあるので、これから取得を目指すのもよいでしょう。

窓際社員になったらどうする?

悩む男性社員

(出典) pixta.jp

重要な仕事を任せられなかったり、閑職と感じられるような立場に異動させられたりした場合、どうすればよいでしょうか?状況を改善するためにも、まずは上司や同僚に相談してみましょう。それでも立場が変わらないならば、転職を検討するのも有効です。

上司や同僚に相談してみる

窓際社員の扱いを受けているならば、自分なりに解決策を考えることも重要ですが、上司や同僚に相談してみるのもおすすめです。

仕事を任せてもらえなかったり社内で孤立したりすると、精神的にも大きな負担がかかってしまいます。積極的に上司や同僚に相談し、アドバイスをもらうことが大切です。

周りに相談できる人がいない場合は、人事部門に相談を持ちかける方法もあります。

転職を検討する

自分なりに努力しても状況が変わらないなら、転職も選択肢に入れましょう。組織に貢献できるように仕事に集中したり、スキルアップを図ったりすることは重要ですが、正当に評価されない環境に置かれてしまう人もいます。

状況の改善が見込めないならば、早期に経験やスキルを評価してもらえる企業に移りましょう。年齢を重ねるほど転職が難しくなるので、環境を変えるならば、できるだけ早い方がよいでしょう。

窓際社員の状態から抜け出そう

中堅の男性社員

(出典) pixta.jp

近年は若年層を中心に、あえて窓際社員を目指す動きもありますが、メリット以上にデメリットが多い立場です。リストラの対象となり職を失わないためにも、主体的に仕事に取り組み、組織に貢献する姿勢を見せる必要があります。

ただし、環境によっては正当に評価されず、重要な仕事を任せてもらえない人もいます。現状においてスキルアップやキャリアアップが望めないならば、思い切って転職も検討しましょう。

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