営業事務に向いてる人の特徴。仕事内容や転職するメリットは?

営業事務への転職を検討しているのなら、向いてる人の特徴を把握しておきましょう。転職後の働き方をイメージしやすくするためには、仕事内容を知っておくことも大切です。営業事務に向いてる人の特徴や、営業事務の魅力・仕事内容を紹介します。

営業事務に向いてる人の特徴

デスクワークをする男性

(出典) photo-ac.com

営業事務に向いてる人には、どのような特徴があるのでしょうか。主な特徴を理解し、転職活動中の自己分析に役立てましょう。

誰とでもコミュニケーションを取れる

営業事務は営業をサポートする職種です。担当の営業スタッフだけでなく、営業スタッフの代理として他部署とも頻繁にやりとりする機会があります。

営業は顧客と直接関わる業務以外に、顧客の選定や契約成立後の発注なども行わなければなりません。これらの仕事はマーケティング部や販売部との連携が必要となるため、営業事務が代理でやりとりを行うことになります。

また、営業スタッフの不在時に顧客から問い合わせやクレームを受けた場合は、営業部の窓口としても対応しなければなりません。

このように、営業事務はさまざまな人と接することが多いため、誰とでも円滑にコミュニケーションを取れる人に向いています。日頃から関連部署と良好な関係を築けるスキルも重要です。

裏方の仕事を頑張れる

営業事務に向いてる人の特徴としては、裏方仕事を頑張れる点も挙げられます。他者をサポートするのが好きな人は、営業事務の仕事にやりがいを感じられるでしょう。

会社にいないことが多い営業スタッフが営業活動に集中できるよう、社内での事務仕事をサポートするのが営業事務の役目です。主役はあくまでも営業スタッフであり、営業事務は裏方の仕事に徹する必要があります。

営業スタッフが働きやすくなれば、営業成績の向上につながり企業の売上も向上するため、営業事務のサポート業務はとても重要な仕事なのです。

計画力・調整力が高い

書類作成・発注・顧客対応など、営業事務にはやらなければならない業務が豊富にあります。複数の仕事を並行して進められる計画力があれば、スムーズに業務をこなせるでしょう。

会議や商談の日程をうまく調整できる能力も重要です。特に商談は、会社の売上に直結するもののため、日時や場所をしっかりと確認した上で営業スタッフに伝える必要があります。

細かい業務を正確かつ地道にこなせる人も、営業事務として活躍できるでしょう。さまざまな業務をミスなく進められれば、営業スタッフから信頼される人材になれます。

イレギュラー対応を苦にしない

営業活動においては、イレギュラーに対応しなければならないことが頻繁に発生します。営業事務も、営業スタッフや顧客から急な依頼を受けるケースが少なくありません。

場合によっては、マニュアルにないような対応を求められる可能性もあるでしょう。イレギュラーな事態にも臨機応変に対応できる人は、営業事務に向いています。

時間的・物理的な理由で対応できそうにない場合も、どうにかならないか検討してみる姿勢が重要です。頼れる営業事務になるためには、可能な範囲で最善策を考え出せる能力も求められます。

営業事務の魅力

コワーキングスペースで働く男性

(出典) photo-ac.com

自分が営業事務に向いてると分かったら、営業事務の魅力もチェックしましょう。どのようなメリットがあるのかを知っておけば、転職するモチベーションを高められます。

未経験でも転職しやすい

営業事務は未経験者でも比較的転職しやすい職種です。未経験OKの求人を出している企業もあり、その場合は一般事務や営業の経験がなくてもチャレンジできます。
 
 一般的には、基礎的なPCスキルさえあれば、特別な資格や能力が求められないことが多いです。仕事内容も会社により異なり、業務の具体的な進め方は入社後に覚えることが多くなります。

未経験者が営業事務への転職を成功させるためには、自分が向いていることを履歴書や面接できちんとアピールすることが重要です。適性が高いと判断されれば、未経験でも採用されやすくなるでしょう。

会社への貢献を実感できる

一般的な事務職は個人作業になりやすい上、会社の売上に直接影響を与えるわけでもないため、自分の仕事が会社に貢献していることを実感しにくいでしょう。

一方、営業事務は営業とチームを組んで働きます。自分がサポートする営業のメンバーが結果を出せば、自分もメンバーと一緒に喜べる点がメリットです。

営業事務はさまざまな業務を通して、営業の業務効率化や業績アップをサポートできます。営業では売上という分かりやすい結果が出るため、営業事務もチームを通して会社への貢献を実感しやすくなるでしょう。

仕事とプライベートを両立させやすい

営業事務の魅力の1つに、仕事とプライベートを両立させやすいことも挙げられます。営業事務はあくまでも事務職であるため、残業が発生しないように自分で時間をコントロールしやすい点がメリットです。

退社時刻を自分で調整できれば、プライベートの時間も確保しやすくなります。ワーク・ライフ・バランスを重視して転職したい人は、営業事務も選択肢の1つに入れることが可能です。

時間を調整しやすい営業事務と異なり、営業は顧客の都合に時間を合わせる必要があります。残業が発生しやすい上、場合によっては休日出勤を余儀なくされるケースも多いでしょう。

営業事務になるデメリット

横向きのスーツの男性

(出典) photo-ac.com

営業事務の魅力のみにフォーカスすると、イメージとは違う仕事内容に戸惑ってしまいかねません。営業事務への転職を検討するなら、デメリットも把握しておきましょう。

慣れるまでは仕事が忙しい

営業事務は営業のサポート役として、多種多様な業務をこなさなければなりません。さまざまな仕事を同時並行で進めなければならず、慣れるまでは忙しいでしょう。

納期がある業務に関しては、遅れないように注意する必要があります。営業担当や顧客から急な依頼を受けた場合は、調整力を発揮してうまく計画を立てることも重要です。

マイペースで働きたい人にとっては、営業事務の仕事は慣れた後もかなり大変に感じるかもしれません。逆に、忙しい方が性に合っている人なら、やりがいを感じやすいでしょう。

ストレスがたまりがち

多くの人と接する営業事務は、人間関係で問題が発生する可能性があります。特に、営業担当との相性が悪い場合は、仕事がうまく進まずにストレスがたまりやすくなるでしょう。

顧客からのクレームに対応しなければならない点もポイントです。営業担当と他部署の意見が合わない場合は、板挟みになってストレスがたまってしまう恐れもあります。

このように、営業事務は人間関係のストレスを抱えやすいため、精神面でタフな人に向いています。多少のことでは動じない精神力の持ち主なら、営業担当からも信頼されやすくなるでしょう。

営業事務の主な仕事内容

業務ファイルの置かれたデスク

(出典) photo-ac.com

営業事務は営業部署のサポート役として、さまざまな業務を担当することになります。営業事務の主な仕事内容を見ていきましょう。

書類の作成・管理

営業事務は、営業活動に関するさまざまな書類を作成しなければなりません。取り扱う主な書類には、見積書・発注書・納品書・契約書・請求書などがあります。

書類の管理も営業事務の重要な仕事です。ファイリングしたりPCにデータを保存したりして、営業担当が見つけやすいようにきちんと整理しておく必要があります。

営業関係の書類は、PCで作成するのが基本です。文書作成スキルを高めておけば、転職後も効率的に業務を進められるでしょう。代表的な文書作成ツールの使い方をマスターしておくのもおすすめです。

受発注・出荷や在庫管理

商品の受発注・出荷・在庫管理も営業事務の仕事です。担当営業が契約を取ってきたら、顧客から注文を受けた後、他部署や他社に発注を行う必要があります。

自社で商品を作っている場合は、生産計画や在庫をチェックし、いつまでに納品できるか回答しなければなりません。倉庫からの出荷や配送の手配も営業事務が行います。

商品の扱いに関する業務は、関係各所とのスムーズな連携が重要です。顧客とも連絡を取り合いながら、正確かつ素早い処理を求められます。

顧客管理・対応

営業事務の仕事には顧客情報の管理もあります。住所や電話番号といった個人情報のほか、契約履歴・営業担当者・契約期間などをまとめてデータ化しておく仕事です。

継続的な取引を行っている顧客がいる場合は、契約が切れる前に継続の提案を担当営業に促します。顧客の選定を行うために、マーケティング部門とデータをやりとりする場合もあるでしょう。

営業事務は顧客対応も行わなければなりません。担当営業がいなくても対応できるケースでは、業務効率化のために営業事務が顧客からの問い合わせやクレームに対応します。

営業事務のキャリアプラン

事務仕事をする女性

(出典) photo-ac.com

営業事務はキャリアアップやキャリアチェンジを目指せる職種です。どのようなキャリアプランを描けるのか知っておけば、転職先を探す上で参考になるでしょう。

事務職を極める

営業事務のキャリアプランとしては、事務職を極めることが挙げられます。営業事務として働きながら事務能力を鍛えれば、事務のスペシャリストを目指すことが可能です。

同じ企業で働き続けたい場合は、経理や総務といった部署の事務職に異動する選択肢があります。事務系の資格を取得すれば、どの部署でも事務として求められる人材になれるでしょう。

金融事務・英文事務・貿易事務など、より専門性の高い事務職へのキャリアアップもおすすめです。これらの事務職に転職できれば、収入もアップするでしょう。

他の職種へキャリアチェンジ

営業事務の経験を生かせば、他の職種へのキャリアチェンジを図ることも可能です。関連性の高い営業やマーケティングなら、比較的スムーズにキャリアチェンジができるでしょう。

キャリアチェンジを視野に入れる場合は、営業を目指すのがおすすめです。サポート業務の経験を存分に生かせる上、営業はインセンティブが発生しやすいため収入増も見込めます。

営業事務の仕事で得た商材の知識を生かし、社内の他部署への異動を目指す方法もあります。チームや部署を統括するマネジメント職も視野に入れられるでしょう。

営業事務に向いてると感じたら転職しよう

履歴書を書く男性の手元

(出典) photo-ac.com

営業部署をサポートする営業事務は、誰とでもコミュニケーションを図れる人が向いています。裏方の仕事が好きな人や、計画力・調整力が高い人にもおすすめです。

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小松俊明
【監修者】All About 転職のノウハウ・外資転職ガイド小松俊明

国立大学法人東京海洋大学グローバル教育研究推進機構教授。サイバー大学客員教授を兼務。「できる上司は定時に帰る」「エンジニア55歳からの定年準備」「人材紹介の仕事がよくわかる本」他、キャリアやビジネススキル開発に関する著書がある。元外資系ヘッドハンターであり、企業の採用や人材育成事情に詳しい。
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人材紹介の仕事がよくわかる本
エンジニア55歳からの定年準備