ルート営業が向いている人に共通する特徴。仕事内容が楽って本当?

ルート営業への転職を検討しているなら、自分に向いてる仕事か事前にチェックするのがおすすめです。適性がない職業に就いても、長くは続かないでしょう。ルート営業が向いている人の特徴や代表的な業界、転職のポイントについて解説します。

ルート営業に向いている人の特徴

スーツの女性

(出典) photo-ac.com

既存顧客に対して営業活動を行うルート営業には、どのような人が向いているのでしょうか。ルート営業が向いている人に共通する主な特徴を紹介します。

誠実な性格

ルート営業は、既に自社と取引実績がある顧客を相手にする営業です。自社との間に信頼関係がある程度構築されているため、誠実に顧客と向き合える人が向いています。

失礼な態度をとったりアプローチをおろそかにしたりすると、顧客が離れてしまいかねません。営業のどのような仕事も丁寧にこなし、ミスがあれば素直に謝ることが大切です。

ルート営業と逆の特徴を持つ新規開拓営業なら、初見で断られる機会も多いため、大雑把でいい加減な性格でも致命的な問題にはならないかもしれません。しかし、ルート営業には真面目で正直な人が求められます。

細かいことに気が付く

普段から相手の細かい変化に気付ける人も、ルート営業に向いています。同じ顧客と何度も顔を合わせることになるルート営業では、相手の微妙な変化がビジネスチャンスにつながりやすいためです。

例えば、普段は元気な担当者に落ち込んでいる様子が見られる場合、悩みを解決できる商材を提案できるかもしれません。売り場にいつものような活気がないケースでも、ビジネスチャンスが転がっている可能性があります。

相手の細かい変化に気が付くことは、ルート営業にとって重要なスキルの1つなのです。顧客の変化や悩みを機敏に察知できれば、ルート営業として活躍できるでしょう。

年上から気に入られやすい

年上から気に入られやすい人も、ルート営業に適しているでしょう。ルート営業は顧客主導で取引が進む場合が多く、かわいがられながら仕事を覚えていく特性があるためです。

営業より顧客の方が商材に詳しいケースも多いことから、相手を上手に立てられる性格なら良好な関係を築きやすくなります。相手から気に入られれば、多少のミスやお願いにも目をつぶってもらえるでしょう。

ルート営業ではそもそも先方が年上である場合も多いため、仕事やプライベートで年上にかわいがられやすい人は、ルート営業に向いています。

根気強く対応できる

既に取引実績がある顧客を相手にするルート営業は、前任者と比較されるケースが多くなります。ショックなことを言われても根気強く対応できる人なら、ルート営業に適しているでしょう。

同業他社と比べられやすい点もルート営業の特徴です。他社との比較で不利な状況になっても、粘り強く接点を持ち続けられる性格が向いています。

新規開拓営業の場合、他社と比べられて分が悪いと感じたら、その顧客にはこだわらない方が営業効率が上がる可能性もあります。しかし、ルート営業では顧客との継続的な関係が重要になるため、簡単には身を引けないのです。

ルート営業として働くメリット

電話をしながら歩くスーツの女性

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ルート営業の魅力を、主に新規開拓営業と比較して紹介します。ルート営業として働くメリットを理解し、転職活動の参考にしましょう。

新規顧客を開拓する機会が少ない

ルート営業の最も大きなメリットは、新規顧客開拓を行う機会がほとんどない点です。企業によっては、新規開拓の営業活動がまったくないケースもあります。

新規開拓営業ではテレアポや飛び込みが主な営業手段となるため、頻繁に断られることになるでしょう。ストレス耐性が低い人は、すぐにストレスがたまってしまいます。

一方のルート営業では既存顧客を相手にするため、新規営業で抱きがちなストレスがほとんどありません。また、ルート営業は法人の顧客が多いため、個人の顧客に苦手意識がある人にも向いています。

ノルマがないケースが多い

ルート営業のメリットとしては、ノルマがないケースが多い点も挙げられます。数字に追われながら仕事をするのが嫌な人でも、ルート営業ならストレスをためにくいでしょう。

ルート営業は、主に企業経営の下支えとなる利益を生み出す部門です。現状維持が最低ラインではあるものの、逆に現状維持さえできれば大きな上乗せは目標としない場合も少なくありません。

厳しいノルマが気になって営業職への転職を躊躇している人でも、ノルマがほとんどないルート営業なら挑戦しやすいでしょう。

仕事とプライベートを両立しやすい

ルート営業は法人を相手にするケースが多く、法人の営業時間に合わせて訪問の予定を組めるため、残業する機会が少なくなります。

テレアポや飛び込みが少ないのもポイントです。1日のスケジュールを最初にきちんと立てられるため、時間通りに動ければ定時に帰れる日が多くなるでしょう。

逆に、個人を相手にする新規開拓営業は、夕方以降や休日が営業の勝負日となるケースも少なくありません。仕事とプライベートを両立したい人には、ルート営業がおすすめです。

ルート営業の注意点

タブレットを使うスーツの男性

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メリットだけを見れば魅力的に感じやすいルート営業にも、いくつか気を付けなければならないポイントがあります。ルート営業の注意点を見ていきましょう。

決して楽な仕事ではない

ルート営業は新規開拓がほとんどないため、楽な仕事だと思われがちです。しかし、顧客を選べないことや売れないときに言い訳ができないことなど、きつく感じやすい部分もあります。

相手に断られることが多い新規開拓営業は、うまくいかないのがある意味当たり前です。一方、既存顧客を失うと経営に大きなダメージを与えかねないため、ルート営業には自社を支えるという大きな責任があります。

ルート営業は決して楽な仕事ではありません。営業としての特性が新規開拓営業と違うだけで、それなりにプレッシャーも感じやすい点を覚えておきましょう。

業務が単調になりがち

ルート営業のデメリットとしては、業務が単調になりがちなことも挙げられます。ルート営業は定型業務が多いため、毎日が同じ業務の繰り返しになりやすいのです。

変化のない日々が続くと業務に飽きてしまい、モチベーションが下がる恐れもあります。仕事にやりがいを感じられなくなると、また別の職種に転職したくなりかねません。

刺激を感じられる仕事がしたい人や、定型業務の繰り返しが嫌な人は、ルート営業は向かない可能性があります。

ルート営業が多い業界

町を歩くスーツの女性

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ルート営業の求人が多い業界を紹介します。どのような業界で働けるのかを知ることで、転職後をイメージしやすくなるでしょう。

インフラ

インフラ営業は、電気・水道・ガスなどに関するシステムやサービスを商材とし、法人を中心に提案するのが主な仕事内容です。

インフラは生活や企業経営に欠かせないものであり、常に安定した需要があることが特徴といえます。競合も少ないため業績が安定しやすく、営業活動もやりやすいでしょう。

インフラ営業は社会を支える仕事に携われるため、やりがいを感じやすいのもメリットです。新卒に人気があり、中途採用の求人は少ない傾向があります。インフラ営業の求人を見つけたら、積極的にチャレンジしてみましょう。

メーカー

食品・自動車・電化製品など、モノづくりを行う企業で働く営業がメーカー営業です。業界内で高いシェアを占めている商品やサービスなら継続してもらいやすく、ルート営業は楽になる傾向があります。

一方、新商品や新サービスも提案していかなければならないため、仕事がきつくなる場合もあるでしょう。業界や時期によっては、中途採用の求人が多くなる可能性もあります。

メーカー営業は取り扱う製品の種類が限られるため、自社商材を深く理解することが重要です。ルート営業だけでなく、新規開拓営業や個人相手の営業もしなければならない場合もあるでしょう。

IT

IT業界のルート営業は、システムやアプリなどを顧客のニーズに合わせてカスタマイズするのが主な仕事です。どの企業もITには興味があるため、比較的営業しやすい特徴があります。

IT営業は、ITを活用して顧客の問題解決を図らなければなりません。高いヒアリング力や提案力を求められます。顧客に喜ばれるサービスを提供できれば、継続的な関係を築きやすくなるでしょう。

IT業界は慢性的な人手不足に陥っているため、未経験でも十分に転職のチャンスがあります。将来性のあるベンチャー企業に転職できれば、業績アップに伴う収入増も期待できるでしょう。

ルート営業への転職を成功させるポイント

面談をする男性

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ルート営業として働いてみたいのなら、以下に挙げるポイントを押さえておきましょう。履歴書や面接で自分をアピールする際の参考になります。

商材に興味を持つ

ルート営業に転職する際は、志望企業の商材を確認し、興味を持てるか確かめましょう。商材に魅力を感じられなければ、自信を持って顧客にすすめられないでしょう。

売れやすい商材かどうか、考えてみることも大切です。競合が多い場合やメリットが分かりにくい場合は、なかなか売れず苦労する結果にもなりかねません。

商材に興味を持てたら、履歴書や面接で自分の思いをアピールしましょう。商材について深く語れるまで調べておけば、採用担当者に与える印象が良くなります。

スキルをアピールする

履歴書や面接でルート営業に生かせるスキルをアピールすれば、転職の成功率を高められます。傾聴力や提案力をアピールするのがおすすめです。

傾聴力が高い人は、顧客から悩みや課題を引き出しやすくなります。常に顧客から要望を伝えられるとは限らないため、傾聴力はルート営業に必須のスキルといえるでしょう。

自社商材の特徴やメリットを的確に伝えられる提案力も重要です。紹介した商材が課題解決につながる理由をきちんと説明できれば、顧客の心を動かしやすくなります。

ルート営業は自分に向いてるのか見極めよう

スマホで電話するスーツの男性

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誠実な性格の人や細かいことに気付ける人、根気強く対応できる人は、ルート営業に向いています。新規顧客開拓が少ないことや、ノルマがほとんどないことが、ルート営業のメリットです。

ルート営業は楽な仕事だと思われがちな職種ですが、それなりにプレッシャーもかかります。ルート営業が気になるのなら、向き不向きをしっかりと見極めましょう。

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