プログラマーに向いている人は?適性の確認方法や転職のポイントも

面白いオンラインゲームや便利なスマホアプリをきっかけに、プログラマーの仕事に興味を持った人も多いのではないでしょうか?

この記事ではプログラマーの向き・不向きや適性を確かめる方法などを解説します。転職先・書類審査・面接などのポイントも確認していきましょう。

プログラマーに向いている人

パソコン作業

(出典) photo-ac.com

どのような人が、プログラマーの仕事に向いているといえるのでしょうか?まずは、プログラマーと親和性の高い人の特徴を紹介します。

集中力がありパソコン作業が好き

プログラマーの主な仕事は、設計書をもとにプログラミング言語を使ったコードを作成し、アプリケーションやITシステムを開発することです。長い時間、パソコンに向かってコードを書き続ける必要があるため、1つの作業に没頭できる集中力が求められます。

また、パソコンを使う仕事なので、キーボードの操作に慣れていることはもちろん、コードが正しく動くまでトライアンドエラーを繰り返すため単調な作業が苦痛ではないことも重要です。ゲーム・工作などで、コツコツと地道な作業に打ち込んだ経験がある人は、プログラマーに向いている可能性があります。

好奇心・探求心がある

使い慣れているアプリ・ツールなどの使い方が大幅に変更されたとしたら、あなたはどのように感じますか?好奇心・探求心から「どのような機能が追加されたのかな」「どうやってこの機能が実現されたか知りたい!」と思う人は、プログラマーに向いているといえます。

プログラマーが活躍するIT業界は変化が激しいため、常に新しい技術を学び続けたり、情報を収集したりする姿勢が重要です。新しいプログラミング言語や開発を効率よく進めるためのフレームワーク、ライブラリが登場する可能性もあるため、それらを学び仕事に活かしたいという好奇心・探究心がある人はプログラマーとして活躍できるようになる可能性があります。

論理的な思考ができる

筋道に沿ってものごとを考える論理的な思考ができる人は、プログラマーの素質があります。プログラマーの仕事において、設計書の指示どおりにコードを書いたと思っていてもエラーが出て上手く動作しないることは珍しくありません。

エラーが起きた際に、コード同士のつながりや処理の流れを確認しながら原因を追及し、修正箇所を見極めなければなりません。

そのほか、ゴールから逆算して工程を考えたり、複雑な作業を効率化したりする場面でも、論理的な思考力が求められます。

プログラマーに向いていないタイプは?

パソコンを前に悩む男性

(出典) photo-ac.com

反対に、どのようなタイプの人が、プログラマーには向いていないと考えられるのでしょうか?プログラマーに向いていない人のタイプを、理由と併せて解説します。

緻密な作業や地道な作業が苦手

プログラマーという職種では、設計書の内容が正しく実装されているかを確認しながらコードを書き進める緻密さと、コードが正しく動作するようになるまで何度も修正とトライアンドエラーを積み重ねる地道な作業が求められます。

設計書に書かれている仕様に則ったコードが書かれていない場合、例えコード単体としてはエラーなく正常に動作していたとしても、システムとして動作させた際に正常に動作せず不具合の原因となってしまいます。緻密な作業や地道な作業が苦手な人はプログラマーに向いていないといえます。

英語が苦手

基本的にプログラミング言語は、英語でコンピュータに処理の指示を行います。そのため、英語が苦手な人はスペルを覚えるのに苦労したり、プログラミング言語を理解するのに時間がかかったりする可能性があります。

また、プログラミング言語・新しい技術に関する論文・Webサイト・書籍なども、英語で書かれていることが少なくありません。長文の英語を読んだり、書いたりすることが苦手な人は、プログラミングの仕事自体を苦痛に感じやすいでしょう。

報告・連絡・相談ができない

パソコンに向かって仕事をするプログラマーにも、ある程度のコミュニケーション能力が求められます。チームで仕事をするため、作業の進ちょく状況を報告したり、共有した方がよい情報を自分から連絡したりする配慮も大切です。

また、プログラマーとして活躍するためには、分からないことがあったら人に相談して解決しようとする柔軟性も必要です。上司・同僚などに報告・連絡・相談ができないタイプは、プログラマーには向いていないと考えられます。

プログラマーの適性を確かめる方法

パソコンの前で勉強する

(出典) photo-ac.com

プログラマーに向いている・向いていない人の特徴は、適性を判断するヒントに過ぎません。プログラマーの適性を確かめる方法を3つ紹介します。

適性検査の問題を解いてみる

プログラマーの適性があるかを客観的に判断したい場合には、適性検査を受けるのも1つの方法です。例えばCABテストは、プログラマーに必要な以下の能力を数値化するもので、ITに関する職業の採用試験などでも用いられます。

  • 論理的な思考力
  • 作業のスピード
  • 集中力
  • 発想力

CABテストにはペーパー式とウェブ式があり、近年主流となりつつあるのはウェブ式の方です。書店・インターネットなどではCABテストに関する本が販売されています。

プログラマーの適性を知りたい人は、試しに問題を解いてみてはいかがでしょうか?適性検査の結果が100%ではないものの、現時点で自分に足りない要素を知る機会にもなるでしょう。

プログラミングを勉強してみる

プログラマーの主な仕事は、プログラミング言語を使ったコーディングです。実際にプログラミングを勉強し、理解度や楽しいと感じられるかを確認する方法もあります。初心者には、比較的理解しやすい以下のプログラミング言語の学習がおすすめです。

  • Java
  • Python
  • Ruby
  • HTML
  • CSS

プログラミングを勉強する際には、ただ本やWebサイトを読んだりするだけでなく、実際にコードを書いて実行してみると良いでしょう。勉強の過程で書いたコードをGithubなどに公開することで、転職の面接時にコーディングスキルをアピールすることもできます。

書店はもちろん、インターネットでも、プログラミング言語に関連する本がたくさん販売されています。独学が難しい場合には、プログラミングスクールに通って勉強するのも1つの方法です。

未経験でも可能な企業で働く

IT業界は人手不足という現状があるため、未経験からでも働ける求人に応募して実際にプログラマーの仕事を始めてみるのもよいでしょう。実際にプログラマーとして働いてみることで、適性の有無をより具体的に確かめられることができます。

「スタンバイ」でも、プログラマーに関連する求人を幅広く扱っています。研修制度が充実していたり、資格の取得を支援する制度があったりする企業を選ぶと、プログラマーとして働きながら知識・スキルを身に付けることが可能です。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら

未経験でプログラマーに転職するには?

履歴書

(出典) photo-ac.com

未経験からプログラマーへの転職も可能とはいえ、書類選考・面接などの際に自分を売り込む積極性も必要です。転職活動の前に、準備するものや面接でのポイントを確認しておきましょう。

資格・ポートフォリオで技術を証明

プログラマーの仕事は未経験からでも始められる反面、実力主義の世界でもあります。たとえ未経験者が応募できる求人であっても、基本的なプログラミングの技術知識・スキルが求められます。

転職の際にもプログラミングの能力や適正が問われるため、スキルを証明できる資格・ポートフォリオなどを用意しておくことが大切です。未経験者でも比較的取得しやすい国家資格としては、ITパスポート・基本情報技術者が挙げられます。

ITパスポートはITに関する基礎的な知識、基本情報技術者はエンジニアとしての知識・技能があることを証明できる資格であり、プログラマーとして必要な数学的な素養やIT技術の原理原則の理解、プログラミング言語の理解などが試されます。プログラマーを目指す場合は基本情報技術者を取得しておく方がより転職活動には有利になります。

また、未経験でもプログラミングが得意な人は公開しているホームページやツールなどをポートフォリオとして提出したり、Githubなどにソースコードを公開することでプログラミングスキルをアピールすることも可能です。

面接では学習意欲をアピール

書類審査を突破して面接に進んだ場合には、新しい技術への興味関心や、学習に対する意欲をアピールすることが重要です。特に未経験の場合には、「プログラマーとして成長し、活躍できそうか」という将来性をチェックされる傾向にあります。

めまぐるしいIT技術の変化に対応するためには、自主的な勉強が欠かせません。。そのため、現時点での技術知識やスキルが不足していたとしても、学習によって将来的に身につけられる素養があるかを重視する傾向があります。

自分がどういった技術分野に興味があり、それについて納得いくまで調べた経験や、目標に向かって勉強したエピソードなどを話し、向上心の高さをアピールしましょう。

プログラマーとしての主な転職先もチェック

コワーキングスペースで働く

(出典) photo-ac.com

プログラマーとしての転職先には、どのような企業があるのでしょうか?プログラマーとして働ける転職先を3つ紹介します。

システム開発・ソフトウェア会社

プログラマーの転職先として挙げられるのは、システム開発会社・ソフトウェア会社です。

システム開発会社の主な仕事は、顧客の企業に提供する業務用のシステムを開発することです。金融システムや企業の給与システムなど、さまざまな分野で使われれるシステム開発が行われています。

一方ソフトウェア会社の主な仕事は、コンピューターを動かすためのソフトウェアを開発・販売することです。パッケージとして自社のソフトウェアを販売するケースのほか、クライアントの要望に合わせてカスタマイズして提供するケースもあります。

また、システム開発会社の場合、クライアント先の企業にデスクが用意され、常駐して業務にあたるケースも珍しくありません。

ウェブ・ゲーム会社

ウェブサイト・アプリケーションの開発を行う制作会社は、扱うシステムの規模がシステム開発会社などと比べて小さいのが特徴です。規模が小さいためプログラマーとして活躍できる幅が広い反面、即戦力が求められる傾向にあります。

ウェブ・ゲーム制作会社共に、自社で企画・開発・販売を行うケースと、他者からの受託で開発のみを行うケース、或いはその両方を行っている会社もあります。

近年では企業で使われるシステムであってもWebアプリケーションベースで構築することが増えており、Web制作会社は技術としてはシステム開発会社に近いため、システム開発会社からWeb制作会社へ転職するなどの例も多く見られます。

ゲーム制作会社は家庭用のゲーム機・スマートフォン向けのゲームなどを開発します。ゲーム会社に在籍するプログラマーは、グラフィック処理などのゲーム特有の技術を使って開発を行うため、他業種からの転職或いは他業種への転職はそれほど活発ではありません。

ITを使った製品・サービスを提供する企業

プログラマーの技術力を必要としているのは、IT関連の企業だけではありません。家電製品・自動車メーカーをはじめとするITを使った製品・サービスを提供する企業も、プログラマーとしての転職先の1つです。

メーカーが販売する家電る製品や自動車などの機械では、内部に組み込まれた基板の上で動作するプログラムによって様々な機能を実現しています。こういった家電や機械の基盤上で動作するプログラムを開発するエンジニアを組み込みエンジニアと呼び、C言語やその企業独自のアセンブラ言語でプログラミングすることが求められます。

こういった企業ではライバル企業の存在もあり、新製品を次々と発表していく必要に迫られているのが特徴です。家電や機械におけるソフトウェアの重要性は益々高まっており、プログラマーの需要も高く、大企業なら安定性も期待できるでしょう。

プログラマーが活躍する場は幅広い

パソコンデスク

(出典) photo-ac.com

プログラマーの主な仕事は、システムエンジニアが考えた設計書に基づいてプログラムを組み上げることです。

長い時間、パソコンに向かって作業をするため、1つの作業に打ち込む集中力が求められます。また、仕様を理解し正しく実装したり、エラーが発生した際に原因箇所を特定するためには、論理的な思考が求められる他、円滑にプロジェクトを進めるためにチームメンバーとの連携が欠かせません。

社会におけるITの普及が進む中、プログラマーはシステム開発会社やソフトウェア会社だけでなく、製造業や金融業など様々な業種の企業でも求められています。

「スタンバイ」では、プログラマーに関する求人を幅広く扱っています。スタンバイで希望の条件に合った求人を探し、プログラマーへの転職を目指しましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら

 

北真也
【監修者】All About デジタルガイド北真也

モバイル業界のシステムエンジニアとして18年以上勤務し、サーバやネットワークのインフラ構築から大規模システムのプロジェクト管理、設計、開発まで幅広く携わる。自身が主宰するブログ「Hacks for Creative Life!」と「アシタノレシピ」、勉強会「東京ライフハック研究会」にて実践的な仕事術を研究・発信中。
All Aboutプロフィールページ

著書:
新時代のワークスタイル クラウド「超」活用術
シゴタノ!手帳術―クラウド&スマホ×アナログ手帳で人生を楽しく自由にする方法