看護師転職に役立つ志望動機の書き方は?パターン別のポイントも紹介

看護師としての転職を成功させるためには、採用担当者が「一緒に働きたい」と思うような志望動機を考えることが大切です。盛り込みたい情報・状況別のポイント・注意点などを踏まえ、採用担当者から好感を持たれやすい志望動機の書き方を解説します。

看護師転職の志望動機に入れたい情報

笑顔の女性看護師

(出典) photo-ac.com

看護師として転職する際の志望動機には、どのような情報を書くとよいのでしょうか?採用担当者に好印象を持ってもらえる志望動機を作成するために、記載したい情報を2つ紹介します。

転職後に生かせる経験・目標とする看護師像

採用担当者が志望動機で確認するポイントは、「即戦力として働けるか」ということです。看護師としての経験がある場合には、勤務してきた場所・担当した病棟や業務などを具体的に書くと、即戦力になれることをアピールできます。

看護師としての経験を書く際に注意したいのは、転職先の特徴に合わせることです。例えば介護施設への転職を希望する場合には、高齢者が利用するという特徴を踏まえて、高齢者と関わった経験のアピールを意識しましょう。

アピールできるような経験がない場合には、目標とする看護師像を記載する方法もあります。転職後に活躍している姿をイメージできると、採用担当者に「この人は将来性がありそうだ」と思ってもらえるはずです。

転職希望先の理念・方針への共感

志望動機には、転職を希望する施設の理念・方針に共感する内容を書くことが大切です。採用担当者は応募者の志望動機から、自分の施設との相性をチェックする傾向にあります。

また、理念・方針を入れておくことで、転職希望先についてリサーチした上で応募しているというアピールにもなります。

転職先の公式ホームページなどで理念・経営方針などを調べるのはもちろん、実際に転職希望先の施設を訪れてスタッフの雰囲気・環境などから共感できるポイントを見つけるのも1つの方法です。

状況別・志望動機の書き方

履歴書を書く女性

(出典) photo-ac.com

志望動機に書く内容は、状況に合わせることが大切です。看護師転職にありがちな状況を3つに分けて、それぞれに対応した志望動機の書き方・注意点などを解説します。

子育て中の場合

育児との両立に悩み、より働きやすい環境を求めて転職を決意した人は多いのではないでしょうか?

子育て中の転職において、夜勤・担当する業務が少ないなどの待遇面を重視するのは無理もありません。

しかし、志望動機で働きやすい環境ばかりをアピールすると、「業務が忙しくなったら、すぐに辞めてしまいそうだ」と思われる恐れがあります。

働きやすい環境への魅力を伝える際には、看護師としての業務に関連させるのがポイントです。例えば「子育てと仕事を両立しやすい環境なので、家族にも理解されやすく仕事を応援してもらえる」というように、環境と仕事の相乗効果を伝える方法もあります。

また、子どもの保育園などへの送迎や、体調を崩した際の預け先など、育児と仕事を両立するために工夫していることも記入しましょう。

看護師としての経験が浅い場合

看護師としての経験が浅く、志望動機を書けずにいる人は多いのではないでしょうか?経験の少ない人に対して採用担当者がチェックすることは、看護師として長く働けるかという将来性です。

志望動機に書けるほどの経験がない場合には、看護師としての目標を具体的に書き、向上心・職場に貢献する意欲を伝えることが大切です。同時に目標を実現するための努力を記載しておくと、言葉だけではない行動力をアピールできます。

転職の回数が多い場合

転職の回数が多い人は、その経歴に引け目を感じてしまうかもしれません。しかし、転職回数をごまかしたり、減らしたりすることは厳禁です。経歴詐称に該当するため、転職希望先からの信頼を失ってしまいます。

転職の回数が多いからといって、マイナスに評価されるとは限りません。むしろ採用担当者がチェックしているのは、転職にいたった理由です。

そのため、出産・キャリアアップなどを理由とした転職なら問題とされないことが一般的です。ただ、人間関係がうまくいかなかったり、体調を崩したりしたことが理由の場合は、伝え方に注意する必要があります。

現在は元気に働けることを伝えた上で、これまでの経験から得た学び・反省点などを盛り込み、前向きさをアピールしましょう。

転職先別・志望動機の書き方

ノートに書く女性

(出典) photo-ac.com

志望動機に書くアピールポイントは、転職を希望する施設の特徴に合わせることが大切です。病院・クリニック・介護施設の3つを例に挙げて、志望動機の書き方を解説します。

病院への転職を希望

病院への転職を希望する場合には、コミュニケーション能力・学習意欲をアピールすることがポイントです。

関わる患者・スタッフの数が多い病院では、幅広い世代と会話ができるコミュニケーション能力が求められます。また、複数の病気を持つ方や診療科をまたぐ症例の方を受け持つこともあります。意欲的に学習を行う姿勢や分からないことをそのままにしない素直さも、大切なアピールポイントになります。

「担当する患者が多い○○病院で、幅広い症例に対応する能力を身に付けたい」というように、忙しい環境を成長につなげる前向きさを入れるとよいでしょう。

クリニックへの転職を希望

規模の小さなクリニックに転職したい場合は、患者・スタッフとのコミュニケーションに加えて地域の情報を盛り込みましょう。

症状の軽い人が多く利用するクリニックの特徴は、地域に密着していることです。患者の多くがクリニックのある地域に住んでいるため、地域の実情を理解した対応が欠かせません。

クリニックにおいては、高齢者・子育て世帯が多いなど、その地域ならではの特徴を踏まえながら、看護師として地域に貢献したい思いをアピールすることが大切です。

介護施設への転職を希望

病院・クリニックなどから、介護施設への転職を希望している人も多いのではないでしょうか?介護施設への転職を希望する場合には、志望動機に高齢者をサポートしたい理由・高齢者福祉の経験を盛り込むことがポイントです。

高齢者に関わる施設で働いた経験がない人は、身内の介護や、看護師として高齢者を担当した経験を書く方法もあります。

介護施設といっても、老人福祉施設・デイサービス・デイケアなど、幅広い種類があるのも事実です。公式ホームページなどで施設が力を入れているポイントを確認し、その施設を選んだ理由を記入するようにしましょう。

志望動機を書く際のポイント

履歴書の志望動機の欄

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看護師として転職するための志望動機を書く際には、知っておきたい注意点が3つあります。転職を成功させるためにも、注意点をしっかりと確認しておきましょう。

例文のコピーは禁物

看護師としての経験・思いなどを込めた志望動機を考えることは、簡単なことではありません。

ただ、時間がないからといって、書籍・インターネットなどで紹介されている志望動機の例文をコピーすることは厳禁です。たとえシチュエーションが同じ例文であっても、性格・考え方などの深い部分までは伝えられません。

もちろん、誰にでも当てはまるような例文をコピーしただけの志望動機では、採用担当者の心を動かすことは難しいでしょう。例文は参考にする程度にとどめ、自分の言葉で志望動機を完成させることが大切です。

ポジティブな言葉を使う

志望動機を書く際には、ポジティブな言葉を使うのが基本です。採用担当者は、志望動機に記載された内容からあなたの人間性を推測します。

苦手なこと・短所にばかり目を向けた志望動機は、見る人の気分を暗くさせたり、不安にさせたりするものです。ネガティブな印象のある人と、一緒に働きたいと思う採用担当者は少ないでしょう。

苦手なこと・短所を伝える際には、前向きな言葉に置き換えて書くことが大切です。例えば優柔不断という短所も、ものごとを思慮深く考えられるというポジティブな意味合いに変換できます。

口頭でも説明できるように

書類審査に通過して面接に進んだ場合、採用担当者は志望動機の内容に沿って質問をするのが一般的です。

たとえ志望動機の内容が充実していたとしても、記載した情報を自分の言葉で説明できないと信頼を損なう恐れがあります。面接に進んだときのことを踏まえて、志望動機に書いた内容に関する質問に答えられるようにする準備も必要です。

志望動機を提出する前にコピーをとっておくと、書いた内容を忘れてしまった際に役立ちます。

転職先に合った志望動機を考えよう

履歴書を手に面接をする女性

(出典) photo-ac.com

看護師の転職における志望動機には、採用後に生かせる経験・看護師としての目標などを盛り込むことがポイントです。

転職を成功させるためには、希望する施設の特徴に合わせて自分の経験・スキルなどを志望動機に盛り込み、即戦力になれるというアピールも欠かせません。

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藤澤一馬
【監修者】All About 看護師 / 在宅介護と生活設計ガイド藤澤一馬

医療・お金・法律分野における三種の専門資格取得。医療、介護現場の生の声に応える、本当に知りたい情報を発信。企業、個人への医療・介護教育にも取り組む。
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