第二新卒とはいつまでを指す?第二新卒の転職で大切なポイントを解説

求人の募集要項に「第二新卒歓迎」と書いてあるのを見て、第二新卒がいつまでなのか疑問に思ったことはありませんか?第二新卒の定義を改めて確認しましょう。新卒の就活との違いや転職を成功に導くポイントについても、あわせて解説します。

第二新卒とはいつまで?

新卒社員のイメージ

(出典) photo-ac.com

企業が「第二新卒歓迎」というときは、卒業後どのくらいまでを想定しているのでしょうか?第二新卒の一般的な意味や定義について見ていきましょう。

実は明確な定義はない

多くの場合「第二新卒」というときに、はっきりした定義はありません。ただ、多くの場合、卒業後に就職経験のある転職者を指します。明確な定義はないものの、「卒業から1~3年の人」が想定されていると考えてよいでしょう。

厚生労働省の発表によると、新規学卒就職者の離職状況(2019年3月卒業者)における離職率は、高卒で35.9%、大卒で31.5%です。

第二新卒として転職活動をする人は一定数おり、特に珍しいわけではありません。

参考:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します|厚生労働省

新卒・既卒との違い

新卒とは、卒業後の就職先を探している人を指します。在学中に就職活動をするのが一般的で、新卒採用枠は基本的に学生を想定していると考えてよいでしょう。

一方で既卒は、卒業してから一度も正社員経験のない人を指します。「正社員」というのがポイントで、アルバイト・派遣社員などは通常、勤務経験に含めません。

ただし2010年に、雇用対策法に基づく「青少年の雇用機会の確保等に関して事業主が適切に対処するための指針」が改正・施行されました。

国が卒業した学生も3年以内なら新卒として応募できるようにすすめるガイドラインを示したことにより、既卒でも新卒として採用する企業が増えています。卒業後3年以内なら、既卒・新卒の差はなくなってきているといえるでしょう。

参考:3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!|厚生労働省

第二新卒は転職しやすい?

履歴書を書く

(出典) photo-ac.com

第二新卒を歓迎するかどうかは、企業の考え方・社風などによって異なります。転職活動を開始する前に、第二新卒の強みと弱みをしっかり理解しておきましょう。

第二新卒が歓迎される要素

第二新卒だからこそアピールできる強みとしては、以下の要素が挙げられます。

  • 若さゆえの柔軟性や可能性
  • 新卒にはない社会人経験
  • すぐに働ける

第二新卒に該当する人の多くは、25歳以下です。中高年と比較して固定観念にとらわれていない人が多く、会社のルールになじんだり仕事を覚えたりするのに、さほど時間がかかりません。

年齢が若い分だけ可能性も未知数なため、新卒と同じく今後の成長に期待されることが多いでしょう。

新卒・既卒と比べ、すでに正社員を経験している点が第二新卒の魅力です。社会人に必要なビジネスマナー・ルールをわきまえているため、教育の工数・コストをカットできます。

社会人としての基礎ができている若手がすぐ欲しい企業にとって、第二新卒を雇うメリットは非常に大きいはずです。

第二新卒が敬遠されがちな要素

第二新卒の弱みととらえられがちなのが、以下のポイントです。

  • 中途採用者と比べて即戦力になりにくい
  • 前職を辞めるまでが早すぎる

中途採用の求人募集を出す企業の多くは、即戦力を期待しています。十分な実務経験のない第二新卒は、豊富な経験を積んでいる応募者と比べてアピール力が弱く、企業の求める人材像によっては書類審査を通過するのも難しいかもしれません。

就職後1~3年以内に辞めた・辞めようとしているという点も、企業の考え方によっては不安材料になり得ます。「採用してもすぐに辞めるのではないか」と思われやすく、不利になるケースもあるでしょう。

第二新卒で採用されるには、求人内容と自身のスキル・経験がマッチしていることが重要です。企業が求める人材を適切に見極めないと、どれだけ応募を重ねても採用を勝ち取るのが難しい事態になりかねません。

第二新卒の転職は新卒の就活とどう違う?

面接を受ける男性

(出典) photo-ac.com

第二新卒の転職は、新卒の就活とは進め方が異なります。具体的にどのような点に違いがあるのでしょうか?代表的なポイントを4つ紹介します。

積極的な行動が必要

毎年決まった時期に実施される新卒の採用は、企業にとっても一大イベントです。説明会が頻繁に開かれ、必要な情報を得るのは難しくありません。同じ時期に就職活動を行う仲間はもちろん、OB・OGからのサポートも受けながら就活を進められます。

しかし、第二新卒の転職では、そもそもの採用枠が新卒ほど多くはありません。企業の説明会は基本的になく、相談できる人も限られます。

本当に自分に合う企業を見つけるには、ネットで公開されている情報を読み込んだり社員として働く知り合いを探したりして、積極的に情報を収集する行動力が必要です。

新卒の就活よりスピード感がある

新卒の就活は入社日が決まっており、採用スケジュールが明確です。エントリーの開始からクローズまでが比較的長く、余裕を持って就活に取り組めます。

対して第二新卒の転職では、めぼしい応募者が現れた時点で応募が締め切られる場合が大半です。求人の掲載からさほど間を置かずに締め切られるケースも多く、のんびりと構えている余裕はありません。

希望にマッチする求人が見つかったら、できるだけ早めのエントリーが必要です。

職務経歴書が必要になる

職務経歴書は、勤めていた企業でどのような業務に就いていたのか、どのような役割を果たしていたのかを記載した書類です。

就業経験のない新卒の就活では、提出を求められることはありません。一方の第二新卒の場合は職歴があるため、転職にあたっては職務経歴書が必要になります。

職務経歴書を通して企業が知りたいのは、その人のスキル・実績です。応募する企業の仕事と似た業務の経験があれば、大きなアピールポイントとなります。

目立った成果がなくても、仕事に対する真摯な姿勢や、具体的な努力も十分なアピールになるはずです。前職(現職)での仕事を振り返り、職務経歴書に書く内容を整理しましょう。

退職の理由も聞かれる

なぜ退職した(したい)のかという質問は、新卒の面接では聞かれません。第二新卒の転職にあたっては、面接に備えて答えを準備しておきましょう。

退職理由を答えるときのポイントは、ネガティブな言葉・言い回しを避けることです。会社や上司・同僚の批判をしてしまうと、「物事の悪いところばかり見そう」「嫌なことがあったらすぐに辞めそう」という印象を与えます。

職場の不満や人間関係のトラブルなどがあった場合でも、ポジティブな言葉に変換しましょう。例えば「転職によってキャリアアップを図りたい」「自分の専門性を生かせる職に就きたい」と言い換えると、前向きな印象を与えやすくなります。

転職活動の基本知識もチェック

手帳に記入する男性

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第二新卒の転職でスムーズに次の職に就くには、効率的な転職活動が必須です。転職活動を始めるときに、押さえておきたいポイントを紹介します。

最初に取り組みたいこと

転職に踏み切る前に、職場を変える理由や転職して成し遂げたいことを明確にしましょう。将来のイメージやキャリアプランが明確になれば、理想のキャリアパスを実現できる企業を見つけやすいはずです。

第二新卒としての転職活動は、新卒の就職活動よりもハードになりやすいものです。転職に対する強いモチベーションがないと、途中で挫折したり妥協したりする可能性が高まります。

また、動機のあいまいな転職活動は、企業とのミスマッチを引き起こします。うまく転職できたとしても、またすぐに辞めたくなるかもしれません。

転職活動を始めるタイミング

第二新卒の転職では、転職活動を始めるタイミングもよく考えましょう。在職中に転職活動を始めるメリットは、経済的な不安が少ないことです。

就職が決まるまでの生活を支えられる貯蓄がなくても、焦って次を探す必要がなく、条件・業務内容に妥協せずに済みます。離職後の転職活動より、心に余裕を持って動けるでしょう。

デメリットはスケジュール調整が難しい点です。書類作成・面接準備の時間が足りず、転職経験がないと準備不足になる恐れがあります。時間の捻出という点だけを見れば、辞めてからの方が有利です。

在職中・離職後ともにメリット・デメリットはありますが、一般的には在職中からの転職活動が推奨されます。

ビジネスパーソンとして生きていく上で、履歴書に空白期間があるのは望ましくありません。退職後の方がよい理由が特になければ、働きながら次を探すのがよいでしょう。

自分の強みを第二新卒の転職に生かそう

ネクタイを締める男性

(出典) photo-ac.com

第二新卒は、正社員としての勤務経験があるのが魅力です。仕事で得たスキル・経験を適切にアピールできれば、希望の企業に就職することも難しくはありません。

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