放射線技師はやめとけといわれるのはなぜ?主な理由とやりがいを解説

放射線技師になるのは「やめとけ」といわれることがあります。なぜ、一部では避けた方がよい職業と認識されているのでしょうか?主な理由を解説します。また、放射線技師のやりがいや年収など、働く上での魅力も知っておきましょう。

放射線技師は「やめとけ」の理由と誤解

レントゲン写真

(出典) photo-ac.com

放射線技師は「やめとけ」といわれるのは、なぜでしょうか?やめた方がよいといわれる理由と、誤解のもととなっている原因について紹介します。

地域によっては就職先が少ない

放射線技師は、大規模な病院や医師以外の医療関係者を求める医療機関が主な就職先です。このため、地方など医療機関の数が少ない場所では、募集自体が見つからないケースがあります。

さらに、放射線技師がメジャーな国家資格になるにつれて目指す人が増え、養成校の定員や資格保有者の数も増加しています。資格を持つ人が多い分、募集が少ない地域では競争率が高くなると考えられるでしょう。

就職先が少ないことから「やめとけ」といわれることもありますが、地域によっては需要の高い仕事です。資格取得後の就職先に不安がある場合は、養成校選びの段階で就職率やサポート体制をチェックするなどの対策が必要になるでしょう。

参考:診療放射線技師学校養成所数|厚生労働省

仕事が大変

放射線技師は、幅広い検査に携わる仕事です。基本的にはレントゲンやCT検査に対応しますが、勤務先によっては放射線治療や超音波検査、MRIなど1人でさまざまな業務を担当することもあります。

放射線には一定のリスクがあるため、機器の取り扱いに注意が必要です。毎日多くの検査をこなすことになると、肉体面だけでなく精神的にも疲労がたまるでしょう。

勤務先の放射線技師が少ない場合、休みを取りにくいこともあります。小規模な医療機関では放射線技師がほとんどおらず、代わりがいないのも特徴です。

またマンモグラフィなど、女性放射線技師が求められている職場もあります。しかし女性放射線技師はさらに数が少ないため、突発的な休暇を取るのが難しいといった問題もあります。

仕事内容や休みの取りにくさで、「やめとけ」といわれることもあるでしょう。

放射線に関する誤解が壁になることも

放射線技師は、主に放射線を扱うのが仕事です。「放射線」と聞くと、原子力をイメージする人も多いでしょう。被ばくのリスクが高いと誤解を受けた場合、家族や知人にやめておいた方がよいといわれるケースがあります。

放射線技師を含む医療従事者が、検査によるごく微量の放射線を浴びる機会が多いのは事実です。しかし、放射線量は機器の取り扱いやチェックによって管理され、影響がない程度に抑えられています。

また技術の進歩によって、機器類から出る放射線量は年々減少しています。自然に存在する放射線よりもはるかに少ないことから、影響はほとんどないと考えられるでしょう。

取り扱いを間違えると危険な機械類は、放射線検査機器だけではありません。知識を得て、安全性に配慮して機器を取り扱うのが重要といえそうです。

参考:職業被ばくの実態|日本医学物理学会 放射線防護委員会

放射線技師のやりがいは?

バインダーの資料に記入する

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放射線技師として働いていると、この仕事ならではのやりがいもあります。仕事の魅力や、放射線技師をやっていてよかったと感じる瞬間を紹介します。

技術の上達を感じられるとき

放射線技師の主な仕事は、検査の画像撮影です。ひと口に画像撮影といっても、患者の体勢を決めるところから機器の調整まで、さまざまな手順があります。

自分の技量によって医師が判断しやすい、鮮明で分かりやすい画像を撮れれば、病気の特定に貢献できます。放射線技師としてよい仕事をしたと、達成感が生まれるでしょう。

外側からは見えない部分を撮影する仕事だからこそ、経験や手先の器用さが求められます。画像撮影がうまくいくようになると、周囲からも認められ、日々の業務に楽しみが感じられます。

チーム医療への貢献ができたとき

放射線技師は健康診断だけでなく、気になる症状を抱える患者の検査も行います。画像診断によって病気が判明し、治療方針が定まることも多いでしょう。

医師や看護師のように直接的な診断・医療行為に携わることは少ないものの、1つのチームで患者の診療にあたっているのは同じです。

検査によってチーム医療に貢献していると感じられれば、放射線技師の仕事にやりがいが生まれます。

患者・家族から声をかけてもらったとき

放射線技師は患者の検査を主として、放射線治療にも携わります。治療中は患者とコミュニケーションを取る機会が多く、感謝の言葉を聞くこともあるでしょう。

定期的に検査が必要な病気では、病気が治癒し元気になっていく患者の姿を見られるのもうれしいことです。家族とともに来院する患者の場合は、家族に声をかけてもらえることもあります。

検査で病気を発見してもらったことに対するお礼や、治療に対する感謝の気持ちもあるでしょう。患者と触れ合える仕事ならではのやりがいです。

気になる年収をチェック

電卓

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放射線技師の平均年収は、どの程度なのでしょうか?年収の目安や、男女別の違いについて解説します。収入面の特徴を見ていきましょう。

なお、年収の試算は令和3年賃金構造基本統計調査より、きまって支給する現金給付額×12+年間賞与その他特別給与額(企業規模10人以上)の数値を使用しています。

参考:
賃金構造基本統計調査 令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 |e-Stat
令和3年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-|国税庁

平均年収は約547万円

賃金構造基本統計調査で公開されている数値から試算すると、放射線技師の平均年収は546万6,700円です。国税庁の調査で公開されている日本全体の平均年収は443万円となっており、放射線技師の年収は100万円ほど高い水準であることが分かります。

医療に携わる専門性の高い仕事だからこそ、一般よりも高い年収が維持できると考えられるでしょう。医師ほどではありませんが、安定した収入が得られる放射線技師は、年収面で魅力的な職業といえそうです。

男女別の平均年収

放射線技師は性別によって、やや年収に差があります。賃金構造基本統計調査の月給やボーナスから試算すると、男性は563万8,600円、女性は491万4,600円です。

国税庁でも男女別の平均年収を公開しています。男性545万円、女性は302万円です。放射線技師の年収は男女別に見ても、高水準を保っています。

特に女性放射線技師は一般の女性より高収入で、男性全体の平均年収に近づいているのが特徴です。性別を問わず、安定した収入が期待できるでしょう。

放射線技師の活躍の場を探そう

医療に関するイメージ

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放射線技師の就職先は、複数あります。主な活躍の場を知り、将来働く場所を決めるときの参考にしましょう。資格を取得した後どこで働きたいか考えることで、未来の姿がイメージできます。

病院など医療機関

放射線技師は、主に医療機関で活躍しています。総合病院や放射線を扱う専門医院を始め、一般のクリニックでも需要がある仕事です。

治療を主とする医療機関だけでなく、検査を主体とする検査機関なども就職先の候補になります。健診・検診センターや人間ドックを扱う病院などが対象です。

放射線技師は、病院の規模や医療機関の領域によって仕事内容や働き方が変わります。求人募集の数も仕事内容によって異なるため、まずは主な求人をチェックしてみるのがおすすめです。

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一般企業で活躍することも

放射線技師の働く場所は、医療機関だけではありません。放射線技師の知識やスキルを必要とする一般企業に就職する道もあります。

医療機器メーカーでは、開発された機器の実演や研修を担当する「アプリケーションスペシャリスト」として働くのが主流です。

また画像診断のスペシャリストとして、知識やスキルを生かす働き方もあります。

医療機関以外の就職先は数が少ないものの、働き方は多様です。キャリアチェンジや、一般企業での勤務を希望する場合には求人情報を探してみましょう。

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大変さ以上のやりがいを見出そう!

レントゲン写真を説明する医者

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放射線技師は、仕事内容や放射線に対する不安もあり、「やめとけ」といわれることもある職業です。しかしながらやりがいを感じる機会が多い仕事であり、年収面でも安定しています。

これから放射線技師を目指す場合は、就職先の確保や向き不向きを判断した上で、養成校を選ぶことが大切です。自分の性質に合う場所で活躍できれば、魅力の大きい仕事といえます。