インフラエンジニアの仕事内容や働き方を調べていると「インフラエンジニアはきつい」という意見を目にするはずです。どのような仕事にもきついといわれる側面があるにもかかわらず、なぜインフラエンジニアがきついといわれるのか、理由を解説します。
インフラエンジニアがきつい理由は?
インフラエンジニアがきついといわれる理由を説明します。インフラエンジニアにチャレンジしたいけれどきついと聞いて不安を感じているなら、その理由をはっきりさせて不安を解消させましょう。
深夜勤務・残業が多い
インフラエンジニアがきつい理由としてまず挙げられるのが、夜勤や残業が多い点です。
インフラエンジニアはITインフラを支える重要な仕事です。ITインフラに障害が発生すれば、解決するまで作業を行います。障害の発生が夜ともなれば、残業や夜勤を余儀なくされるでしょう。
夜勤や残業が当たり前の職場に身を置いていると、不規則な生活リズムになったり、プライベートの時間を確保しにくくなったりと、仕事以外の面に影響が出てくるものです。
「仕事とプライベートを両立させたい」「仕事で消耗することに抵抗を感じる」という人は、インフラエンジニアをきついと感じやすいといえます。
現場・作業場が寒い
現場の環境もインフラエンジニアがきついといわれる要因を作り出しています。インフラエンジニアが仕事をする場所は、季節を問わず寒いといえるでしょう。
インフラエンジニアが作業をするサーバールームは、常に機械が動いているため熱がこもりやすい環境です。熱はサーバー類にとって大敵なので、サーバールームでは冷房を効かせて温度を下げるのが常識となっています。
特に夏場は、サーバールームと外との温度差が大きいでしょう。エアコンが苦手で、外気温との落差で体調を崩しがちな人にとっては、インフラエンジニアの仕事環境は厳しいといわざるを得ません。
常に勉強が必要
スキルのブラッシュアップが欠かせない点も、インフラエンジニアがきついといわれる要素の1つです。ITの知識は更新が早いため、常日頃から勉強する姿勢をキープしておかないと、インフラエンジニアとして活躍し続けるのは難しくなります。
ただ、仕事をしながら勉強も頑張るというのは、想像以上に大変なことです。仕事をこなした後や疲れがたまっている休日に勉強時間を確保するのは、心身共に大きな負担となります。
「時間を投じたい趣味がある」「友人との人間関係や家族サービスを充実させたい」という人には、インフラエンジニアは負担が大きい仕事といえるかもしれません。
インフラエンジニアのやりがい・魅力も
きついといわれるインフラエンジニアの仕事にも、当然やりがいはあります。やりがいに魅力を感じられるなら、きついといわれる側面も気にならなくなるでしょう。インフラエンジニアのやりがいや魅力を紹介します。
専門性の高いスキルが身に付く
インフラエンジニアの魅力としてまず挙げられるのが、仕事を通して専門性の高い知識が身に付くことです。技術の進化が著しい業界であっても、実務の中で手に入れたスキルや経験は、その人の大きな糧となります。
例えばサーバーを守るために必要なセキュリティに関する知識は、IT全盛の時代において求められるスキルです。セキュリティエンジニアにステップアップする場合にも役に立つでしょう。
ITインフラを支えるインフラエンジニアは需要が高い仕事です。スキルを身に付けエンジニアとしての市場価値を高めれば、希望に合った転職やキャリアアップの実現が大きく近付きます。
規模・影響力の大きい仕事に関われる
やりがいのある仕事に携われるのもインフラエンジニアの魅力の1つです。インフラエンジニアは、システムの根幹となるITインフラに関する仕事なので、「システムを支える仕事ができた」という達成感を味わえるでしょう。
エンジニアにはさまざまな仕事があります。アプリの開発やシステム設計の仕事は、ITインフラが整えられていて初めて成り立つ仕事です。つまりインフラエンジニアの仕事がなければ、エンジニアの仕事の多くは始まらないといえるのです。
それほど影響力の大きな仕事に携われる喜びは、ほかの仕事では体感できないやりがいへと結び付くでしょう。
さまざまなシーンでスキルを活用できる
インフラエンジニアをしていると、日常生活でも役立つスキルが身に付くため、手にしたスキルをさまざまな場面で活用できます。
例えば自宅のWi-Fiを設定するとき、インフラエンジニアの知識があれば、知識が乏しい人がつまずくポイントも軽やかにクリアでき、あっという間に作業を終えられるでしょう。
またインフラエンジニアをしていると、障害の原因を特定する分析力やトラブルを解消する問題解決力が養われます。これらのスキルを仕事以外でも生かせれば、日常生活における「困った」をスムーズに解決できるはずです。
対策の方法はある?
「きついといわれているけれどインフラエンジニアを続けたい」と考えているなら、困難を解決に導くすべを試してみましょう。インフラエンジニアの仕事がきついと感じたときの対処法を紹介します。
きついと感じる原因を明確にする
インフラエンジニアがきついと感じたときは、自分にとって何がつらいのかを明らかにすることが大切です。「きつい」「辞めたい」と考えている原因がはっきりすると、つらさを解消するための対策が立てやすくなります。
例えば「夜勤がきつい」と感じているなら、運用・保守を行う下流工程から、設計・構築を行う上流工程へのステップアップを目指すのが有効です。上流工程は夜勤が少ないので、働き方を理想に近づけられます。
自分では八方塞がりだと思っていても、改めて原因を突き詰めることで意外な解決策が見えてくる場合もあります。きつさを感じたときは「なぜきついのか」を明確にしてみましょう。
条件の合う会社に転職する
原因を突き詰めた結果、現在の職場では改善の方法がないと判断した場合には、転職がおすすめです。
夜勤の多さや緊急対応の頻度は勤める企業によって変わるため、自分がきつさを感じている働き方を避けられる職場が見つかれば、気持ちよくインフラエンジニアを続けられます。
例えば「夜勤が多い」と感じている場合、夜勤が少ない、もしくはない職場を選ぶのが大切です。夜勤を前提とした働き方を承知して入社すれば、特別な理由なしに夜勤を断るのは難しいといわざるを得ません。
インフラエンジニアを求めている職場は星の数ほどあります。今の仕事がきついなら、自分が快適に働ける職場を探すのが賢明です。
ブラックな転職先を避けるポイント
ただでさえきついといわれるインフラエンジニアも、ブラック企業に入社してしまうと、より一層「仕事がつらい」「辞めたい」と思うことになるでしょう。インフラエンジニアを続けるために知っておきたい、ブラックな企業を見分けるポイントを紹介します。
企業規模をチェック
ブラックな求人を避けたいと思ったときにまずチェックしてほしいのが、会社の規模です。
小規模な下請け企業だと人員がそろっていないケースが多いので、一人一人の負担が大きくなります。時間的・体力的余裕をキープしながら働きたいのであれば、規模の大きな企業を選ぶのがおすすめです。
ただ小規模な企業にもほかにはない魅力があります。それがフットワークの軽さです。小規模な企業には、面白いと思えることにチャレンジしやすい環境があります。
多少働き方がブラックでも、インフラエンジニアとして多くの経験を積みたいなら、小規模な企業を選ぶのもありでしょう。
研修制度の有無・内容をチェック
しっかりとした研修制度を設けている企業は、社員の教育に熱心と考えられるため、ホワイトの可能性が高いといえます。
入社直後の研修はもちろん、社内での勉強会が定期的に開かれていたり、社員の資格取得を支援する制度を設けていたりする企業であれば、社員を大切にしていると判断できます。
ITインフラの根幹を支えるインフラエンジニアの仕事には、研修が欠かせません。十分な研修が用意されていないのであれば、研修の必要のない雑務ばかりを任される可能性が高いといえるでしょう。
転職先を選ぶときは、研修内容をしっかりチェックしておくことが大切です。
福利厚生の充実度をチェック
福利厚生がしっかりしている企業の方が、社員を大切にしていると考えられます。求人を見るときは、福利厚生のチェックを欠かさないようにしましょう。
例えば書籍購入補助制度が設けられている企業は、常に勉強が必要なインフラエンジニアにとって魅力的です。費用を気にせず勉強に打ち込めるので、理想通りのスキルアップがかないます。
受験料をはじめとする資格取得費用を援助してくれたり、資格を取得したときに祝い金を支給してくれたりする企業であれば、資格取得へのモチベーションも自然とアップします。
ブラックな企業を避けたいときには、積極的に情報を集め、福利厚生が充実している企業を選ぶのが肝心です。
望む転職をかなえるためにできることは?
転職を検討していると、今の自分で希望の職に就けるのか不安になるでしょう。採用してもらえる確率をアップさせるために実践できることがあるなら、試してみたいと思うはずです。未経験からインフラエンジニアを目指すときに取り組んでおきたいことを紹介します。
資格を取得する
インフラエンジニアとして希望通りの転職を実現したいなら、仕事に役立つ資格の取得を目指し、勉強を始めるとよいでしょう。
エンジニアは実力主義の仕事です。そのため資格を持っていることが大きなアドバンテージになるケースは少ないといえます。ただ資格の取得は勉強自体がスキルアップにつながるので、資格取得を目指すのはエンジニアにとっても有益といえるのです。
資格を取得すれば、スキルの客観的な証明にもなります。インフラエンジニア未経験の場合には、資格の取得により採用率が上がる可能性もあります。ゼロからインフラエンジニアにチャレンジしようとしている人は、IT系の資格取得を目指しましょう。
スキルマップの作成
スキルマップとは、持っている知識や能力を可視化するツールです。業務に必要なスキルを書き出し、それぞれのスキルについて自分がどれほどのレベルにあるかを記入していきます。スキルマップの作成でスキルの棚卸しと細分化を行うことで、自身の強みと弱みが明確になるでしょう。
スキルマップを作成すると、「突出しているところをさらに伸ばして専門性を上げる」「足りない部分を強化してマルチな人材を目指す」など、キャリアアップに向けた対策も見えてきます。対策を1つずつ実行していけば、人材としての市場価値を効率的に底上げできるでしょう。
きつくてもやりがいのある仕事!
インフラエンジニアにはきついといわれる側面があるのは否定できません。ただしインフラエンジニアは、きつい要素さえ気にならなくなってしまうほどの魅力にあふれた仕事でもあるので、興味がある人はチャレンジすることをおすすめします。
未経験でも挑戦できるインフラエンジニアの仕事を探すなら、スタンバイがぴったりです。豊富な求人が用意されているので、希望に合ったインフラエンジニアの仕事がきっと見つかります。