個人バイヤーになるにはどうすればいい?必要なスキルやなる方法

バイヤーは、企業やECサイトの商品を仕入れる仕事です。自分のECサイトや店舗を持つケースもあります。個人バイヤーになるには、まず何から始めればよいのでしょうか?主な働き方や必要なスキル、目指す方法を紹介します。

フリーランスバイヤーの働き方

デスクワークの様子

(出典) photo-ac.com

商品を仕入れるフリーランスのバイヤーには、いくつかの働き方があります。これからバイヤーを目指すのであれば、主な働き方を把握しておきましょう。働き方によって、収入を得る方法や勤務時間などが異なります。

業務委託を受ける

バイヤーの仕事には、業務委託という形態もあります。企業やECサイトが仕入れから運営までの委託先を外部に探し、個人で請け負うのが一般的です。

業務委託では多くの場合、商品が売れると収入が発生します。仕入れた商品が売れてから、バイヤーに利益が生まれる仕組みです。

売れない商品を仕入れてもバイヤーには利益にならないので、企業にとってはコスト削減につながります。

裏返せば、人気の商品を仕入れられれば、高収入を目指せるのが特徴です。実力主義の世界は能力の高いバイヤーが集まりやすく、企業にとってメリットも大きいでしょう。

バイヤー側にもメリットがあります。企業と契約を結ぶため、仕入れルートを利用できるだけでなく、ノウハウやリサーチ方法を共有できるのが魅力です。

個人バイヤーとして働く

個人バイヤーとは、仕入れる商品のリサーチや実際の仕入れまで、個人で行うバイヤーです。個人が利用できる通販サイトに商品を登録し、自分で販売します。

個人運営のため、経費を除いた売上がすべて利益になるのがメリットです。半面、すべての手続きを自分で行わなければなりません。商品を海外から仕入れる場合には、手続きも複雑です。通販サイトへの商品登録や写真撮影にも手間がかかるでしょう。

仕入れた商品が売れなかった場合には、仕入れ代ばかりがかさむ可能性もあります。ある程度の資金を持っているか、損失が出にくい環境を作れそうであれば、個人バイヤーとしての活動も視野に入れてみましょう。

起業する

バイヤーとして経験を積み、ビジネスとして経営していく自信があれば、起業も考えてみましょう。会社を立ち上げて、他社の仕事を請け負う選択肢もあります。個人で活動するだけでなく、従業員を雇って事業を展開できるのも特徴です。

本格的に活動したい人や、すでにバイヤーとしての実績を持っている人に向いています。実績がない場合、まずは個人バイヤーとして経験を積むのがおすすめです。

個人バイヤーと仕事の内容はそれほど変わりませんが、会社として利益を得られる算段を確保できてからの方が、リスクは小さいでしょう。

フリーランスで働くメリット

在宅ワークをする女性

(出典) photo-ac.com

フリーランスのバイヤーとして働く場合、雇用契約を結び企業で働くのとは異なるメリットがあります。フリーランスとして働く主なメリットを見ていきましょう。

働く時間が自由

フリーランスのバイヤーは、自由に働けるのが特徴です。仕入れ作業の多くはインターネット上で完結します。電話や直接出向く場合でも、相手の都合さえつけば時間帯は自由です。

会社に出勤し一定の時間勤務する必要がなく、家でほかのことをしながらでも仕事ができます。出勤が難しい人やまとまった時間が取れない人でも、都合に合わせて働けるでしょう。

働く日数や1日の勤務時間も自分で決められます。一般的な週5日8時間勤務にとらわれず、短時間からでも仕事を始められるのがメリットです。

家事や育児との両立、副業としての稼働もしやすいでしょう。働く時間を増やせば、収入にも反映されます。フリーランスには労働時間の定めがなく、本人の裁量次第で勤務時間を増やすことも可能です。

フリーランスで働くデメリット

考え事をする女性

(出典) photo-ac.com

フリーランスのバイヤーには、デメリットもあります。デメリットが受け入れられない場合は、企業内で従業員としてバイヤーを目指すのが向いているでしょう。一般的なデメリットを紹介します。

収入が不安定

フリーランスとして働く場合、本人の実力や仕事の需要次第で収入が変動します。雇用されている従業員のように、決まった月給が毎月支払われるわけではありません。必ず一定の給料を得たいと考える人には、収入が安定しない面がデメリットです。

うまく仕事が軌道に乗れば高収入を狙える反面、商品が売れなければまったく利益が出ない事態もありえます。仕入れのための費用をバイヤーが負担する場合、赤字になる可能性もあるでしょう。

新たな流行や人気商品を見つける能力がなければ、短期的に稼ぐだけで終わってしまうリスクが高くなります。バイヤーとして、需要の高い商品を常に提供できるかがポイントです。

成功するバイヤーになるには

パソコンで作業しながら電卓を操作する男性

(出典) photo-ac.com

バイヤーとして成功するには、経験や実績が求められます。特に企業のバイヤーとして働くには、バイヤー以外の実務経験も必要です。バイヤーを目指すための方法と、主な働き方について確認しましょう。

アパレルの店舗で実績を積む

バイヤーの多くは、ファッション関連のアイテムを扱っています。センスの有無で売上が大きく変動し、取り扱う商品が魅力的であれば固定ファンもつきやすいのが魅力です。

ファッションアイテムを取り扱うバイヤーとして働きたいなら、アパレル店舗で働くのが最適です。人気店にどのような商品が置かれているか、顧客が購入する売れ筋商品は何かを把握できます。

仕入れを行うショップで働けば、バイヤーとしての実績も積めるでしょう。まずは商品知識やファッション業界の知識を得たいと考えるなら、アパレル店舗で実績を積むのがおすすめです。

アシスタントバイヤーになる

バイヤーのアシスタントとして業務をサポートし、仕事を覚える方法もあります。バイヤーは多くの仕入れ先とコミュニケーションを取り、実際の商品を確認しなければなりません。

アシスタントになれば、仕入れに関する手続きのサポートや雑務を行いながら、バイヤーの仕事をすぐ近くで学べます。

ただし、アシスタントバイヤーには、販売経験や貿易関連の実務経験などが求められるケースが多いでしょう。未経験の場合は募集条件を確認し、必要なスキルを見極めるのが重要です。

バイヤーに必要なスキル

データを見ながらの打ち合わせ

(出典) photo-ac.com

バイヤーには、多くのスキルが求められます。目指す前に、必要なスキルを自分が持っているか考えてみましょう。場合によっては、スキルを学んでから働き始めるのが近道かもしれません。仕事をする上で持っておきたい資格や能力を紹介します。

コミュニケーションスキル

バイヤーは仕入れ先と交渉し、商品の値段や数量を決めます。有利な条件で商品を仕入れるには、コミュニケーションスキルが欠かせません。

原価によって底値はあるものの、バイヤーの腕次第で値段は変わります。仕入れ先との関係性を深めておくことで、よい商品が入荷したときに声をかけてもらえるチャンスも生まれるでしょう。

よい商品を安く仕入れるためにも、人当たりのよさや交渉力が求められます。相手の気持ちを理解して魅力的な条件を提示できれば、交渉もうまくいくはずです。

リサーチ力・分析力

バイヤーは、売れる商品を仕入れなければなりません。商品が売れなければ利益が出ず、収入減少にもつながります。

まずは、求める商品を見つけるためのリサーチ能力が必要です。仕入れ価格と商品の価値を見極める分析力も求められるでしょう。

分析力は、顧客の傾向や売れる価格帯の判断、次に売れる商品の見極めなど、多様な分野で発揮されます。多くの商品を仕入れ、人気を集めなければならないバイヤーには必須の能力です。

リテールマーケティング(販売士)検定

リテールマーケティング(販売士)検定は、マーケティングや経営について学び、販売士としての資格を得る検定です。販売業に携わる人に適した資格で、商品の知識や顧客のニーズをつかむための考え方を学べます。

バイヤーとして成功するには、マーケティングの基本や接客・販売の知識が求められます。特に個人での活動を考えている場合は、経営や店舗運営の方法も身に付くため、取得しておいて損はないでしょう。

1級から3級まであり、級が上がるごとに専門的な知識が学べます。1級は経営や店舗運営者に役立つスキルが多く、経営計画の立て方を知りたい人に最適です。

参考:販売士 | 商工会議所の検定試験

海外商品を取り扱う場合には語学力が必要

仕入れ先を海外に広げると、格安で品質のよい商品が手に入る機会が増えます。日本にはまだ入荷していない珍しい商品を取り扱うことで、多くの顧客を集めるきっかけにもなるでしょう。

海外商品の仕入れには、語学力が必要です。日本語対応のサイトだけでは商品数が限られ、割高になるケースもあります。現地の言葉や共通語である英語が分かっていれば、商品を安く手に入れられるチャンスも増えるでしょう。

現地で直接仕入れを行うにも、語学力は必須です。一般的には現地語での交渉が必要になり、高いレベルの語学力が求められます。人を雇うのではなく自分で海外商品を仕入れる場合は、ビジネス英語または仕入れ先の現地語を学びましょう。

幅広い商品知識

商品を仕入れるには、そもそもどのような商品が存在しているのかを知らなければなりません。

バイヤーの多くは販売員やマネージャーを経ているため、商品知識は豊富です。未経験からバイヤーを目指すには、独学であっても業界の常識や商品に関する専門知識が求められるでしょう。

商品知識を持っていることで、最新の流行や人気のカラーの把握、欲しい商品の説明ができます。情報収集や分析の上でも、商品知識は役立ちます。名称や使い道が分かっていれば、情報収集も素早くできるでしょう。

商品の種類だけでなく、品質の見極めも重要です。多くの経験を積み、商品を見てきているからこそ、仕入れる商品の品質が価格に見合っているかを判断できます。

バイヤーに求められるスキルは多い

オフィスワークをする女性

(出典) photo-ac.com

バイヤーになるには、一般的に経験やスキルが必要です。未経験から目指す場合は、バイヤーを目指せる業界に転職するか、未経験OKのバイヤー求人を探すのが近道です。

スタンバイでは未経験OKのバイヤー求人や、業務委託のバイヤー求人情報を探せます。スキルや経験がなく、業界の知識を学びたいならアパレル店舗のスタッフからバイヤーを目指せる求人を探してみるのもよいでしょう。

バイヤーにはコミュニケーションスキルやリサーチ力といった、異業種からの転職でも生かせるスキルがあります。まずはこれまでの経験をもとに、自分に合う求人を探してみましょう。

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