「クラブやイベントなどで活躍するDJになりたい」と、考えている人も多いのではないでしょうか。DJを目指すには、仕事内容を理解し、必要なスキルを身に付けることが大切です。DJを目指す方法について解説するので、参考にしてみましょう。
DJとはどんな職業?
DJを目指すには、そもそもどのような職業なのかを知っておくことが必要です。また、DJにはさまざまな定義があります。クラブなどで活躍するDJ以外についても、確認しておきましょう。
クラブやイベントなどで音楽を流す仕事
一般的に「DJ」と呼ばれているのは、クラブやフェスなどの人が集まる場所で音楽を再生し、観客を楽しませる「クラブDJ」のことを指します。
単に自分の好きな音楽を流すのではなく、イベント内容や観客の趣向に合わせた曲を流して、場内を盛り上げるのが仕事です。また、ライブをしている歌手の後ろで音楽を流しながら、パフォーマンスを行うこともあります。
なお、DJには大きく分けて、レコードを使って曲を流す「アナログDJ」と、デジタル化された音源を使用する「デジタルDJ」の、2種類があることも知っておきましょう。
ラジオのパーソナリティーを指すことも
ラジオ番組のパーソナリティーを、「ラジオDJ」と呼ぶこともあります。ラジオDJの主な仕事は、ラジオ番組全般の司会進行です。
さまざまな情報を発信するだけでなく、メール・電話を通して、リスナーとリアルタイムでコミュニケーションを取ることもあります。
クラブDJも、ひたすら曲を流し続けるというイメージを持たれがちですが、もともとは曲の合間にトークなどを入れながら音楽をかけるのが、一般的なスタイルでした。
そういう意味では、クラブDJとラジオDJには共通する部分もあります。しかし、ラジオDJの場合、活動する場所がラジオに限られているという点が、クラブDJとの大きな違いです。
DJって何をしているの?
DJの、具体的な仕事内容について見ていきましょう。DJがクラブやイベントでやっていることを、2つ紹介します。
曲を選んで再生する
DJのメインとなる仕事は、曲の選択と再生です。あらかじめ、イベントの内容に合わせて曲を選び、再生する順番でプレイリストを作成しておきます。
曲のジャンルやテンポを考えながら、イベントの開始からクライマックスに向けて、徐々に場を盛り上げていくような曲順にするのがポイントです。いかに観客が熱狂する流れをつくれるかが、DJの腕の見せどころといってもよいでしょう。
アナログDJはレコードをターンテーブルに乗せて曲を流しますが、デジタルDJはCD・USBメモリーなどに入れた音源を、専用の機器に読み込ませて再生します。
曲のアレンジやパフォーマンス
観客のテンションを下げないためには、曲同士をスムーズにつなげることが重要です。観客の反応を見ながら、選曲やミキシングしなければなりません。
時には複数の曲を重ねたり、声・効果音などを加えたりと、独自のアレンジをすることもあります。オリジナルの音源を生かしながら、イベントの雰囲気やスタイルに合わせたアレンジをできるのが、DJの仕事の面白さといえるでしょう。
また、場内を盛り上げるために、マイクパフォーマンスを行うこともあります。
DJとしての働き方
DJとしての働き方には、主に専属とフリーランスの2種類があります。それぞれの違いについて、見ていきましょう。
店舗の専属DJになる
特定のクラブやバーなどと、専属契約を結んで働く方法です。専属DJには、比較的収入が安定しやすいというメリットがあります。専属契約を結んで働くには、DJを募集している店舗に応募して採用されることが必要です。
しかし、募集人数が少なく、競争率は高めの傾向にあります。また、報酬の額は店舗によって異なり、十分な収入に結び付かないケースもあるようです。
一般的に、DJへの応募の際には、自分で選曲したプレイリストを録音したデモ音源を提出するよう求められます。DJとして採用されるかどうかは、デモ音源の出来によって決まることが多いでしょう。
フリーランスとして活躍する
DJの中には、フリーランスとして活躍している人もいます。店舗と契約せずに働くには人脈をつくるほか、インターネットなどでDJを募集しているイベントを、探すことから始めなければなりません。
ただし、出演が決まっても、集客目標人数としてノルマを課されることがほとんどです。目標人数に達しない場合は、その分のチケット代を自分で穴埋めしなければならないため、できるだけ多くのファンをつくっておくことがポイントといえます。
DJとしての人気が出てくれば、活躍できる場も増えてくるでしょう。
DJになるにはどうすればいい?
DJになるには、スキルを身に付けるだけでなく、人脈をつくっておくことも重要です。それぞれの方法について、詳しく解説します。
専門の学校に通う
DJの基本スキルを身に付けるには、専門の養成スクールなどに通うのがよい方法です。スクールに通うと、スキルを習得できるだけでなく、業界への人脈・つながりをつくれる可能性もあります。
DJとしてのテクニックを磨きながら、デビューするためのきっかけをつくりやすいのは、スクールならではのメリットといえるでしょう。
また、DJとして活躍するにはテクニックはもちろん、観客を熱狂させるためのパフォーマンス力も必要です。スクールではさまざまなイベントが開催されるので、積極的に参加しながら、場を盛り上げるコツをつかんでいきましょう。
店やイベントに顔を出して人脈をつくる
クラブやイベントなどへ頻繁に顔を出して、人脈をつくるという方法もあります。クラブの関係者や出演しているDJと顔なじみになれば、実際に曲をかけさせてもらえる可能性があるためです。
DJとしての実力があると認められれば、イベントへの出演を打診されたり、人を紹介されたりなども期待できます。クラブの関係者に気に入られれば、その店のDJとして働かないかと声をかけてもらえるかもしれません。
DJとして仕事をするには、まず自分の存在を知ってもらうことが大切です。そのために、客として店やイベントに通うことから始めるのは、有効な手段だといえるでしょう。
DJになるために必要なものは?
DJには、どのような人が向いているのでしょうか?DJとして活躍するために必要なものを、3つ挙げて紹介します。
音楽に関する知識や情熱
DJを目指すには、音楽に対する情熱が欠かせません。加えて、さまざまな音楽のジャンルに精通していることも重要です。DJは、自身の音楽的知識と感性を頼りに、観客を魅了する曲を選択します。
幅広いジャンルの音楽に関する知識があれば、選曲の幅が広がり、その場に合った曲を流せるでしょう。音楽的な知識があれば、曲のミキシングや加工などにも役立ちます。
また、常にアンテナを張り巡らせて、業界のトレンドや新しい音楽をチェックする好奇心の強さも必要です。
人を楽しませたいという気持ち
DJには、観客に楽しんでもらいたいというホスピタリティが必要です。イベントの成功は、観客がどれだけ楽しんでくれたかにかかっています。
観客を喜ばせたいという気持ちがあれば、おのずとその場の雰囲気に合った曲を選び、会場を盛り上げることができるはずです。また、クラブイベントなどでは、深夜・早朝まで続くこともよくあります。
長時間にわたって観客を飽きさせずに楽しませるには、人を喜ばせたいという強い気持ちがないと務まらないでしょう。
パフォーマンス力
イベントを盛り上げるためのパフォーマンス力も、重要な要素の1つです。DJには、ただひたすら曲をかけ続けるスタイルの人もいます。
しかし、いかに観客を巻き込んで一体感のある空間を作り出すかは、DJのパフォーマンス力が鍵になるといっても過言ではありません。
観客をあおるMCスキルや、イベントを盛り上げるエンターテイナーとしての要素がある人は、DJに向いているといえるでしょう。
スキルを磨いてDJを目指そう
DJは、音楽を流し、観客に楽しめる場所・時間を提供する仕事です。DJになるには、音楽に関する幅広い知識だけでなく、人を楽しませたいという気持ちが求められます。
スクールに通って基礎知識を身に付けたり、クラブなどに通って人脈をつくったりしながら、DJへの道を目指しましょう。また、いきなりDJがいる店でバイトとして働きながら、スキルを磨くという方法もあります。
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